「女が決断すること」ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 sonarさんの映画レビュー(感想・評価)
女が決断すること
新聞や報道の崇高さを描くと同時に、女性が初めて自分で決断を下すことに焦点を当てていて、スピルバーグの時代とのシンクロニシティに鳥肌がたった。
文字組、印刷、輪転機、配達の描写も美しく、ラスト近くの刷り上がった新聞が螺旋状に上昇していく引きのカットが素晴らしい。ちゃんと校閲や整理の描写もある。
もっとも感動したのは、裁判所を出て階段を降りながら沢山の女性たちが静かに彼女を讃えているシーン。女性が決断したことを女性たちが温かく見守り讃える、時代の変化を感じさせる。
「敵側」の彼女、ヒッピーの子だよね?
ブラッドリーの妻のセリフも説明的すぎず、うまく転換していて、見ている側もはっとさせられる。
素晴らしいテレビドラマがたくさん生み出される中、映画館の大きなスクリーンでこそ気がつく描写もあるのだと、改めて感じた。
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