「ベトナムから遠く離れて」ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
ベトナムから遠く離れて
悪くはない。悪くはないんだけど、ストーリー展開と言い、トム・ハンクス+メリル・ストリープというキャスティングと言い、王道すぎて今ひとつ感興が湧かない。
こういう報道機関のスクープものはいくつか先例があるが、今回は自らが調査した成果というわけではないところがいかにも弱い。政治家と親交のある社主のジレンマも描き方が中途半端だ。
それでも政府関係者が実名で登場するというのは、日本映画ではあまり見かけない気がする。日本映画は何なんだろう。それこそ政権側への忖度があるんだろうか。悪い政治家と言えば時代劇に出てくる得体の知れない悪代官ぐらいで、新聞社も相変わらず“毎朝新聞”だ。実際の巨悪に立ち向かおうという気概のある映画人はいないのだろうか?
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