劇場公開日 2018年3月30日

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「大物俳優起用ゆえの重厚感はあるが、その安心感の反動でスリルは少なめ。」ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5大物俳優起用ゆえの重厚感はあるが、その安心感の反動でスリルは少なめ。

2018年3月31日
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鑑賞方法:映画館

ベトナム戦争当時のニクソンも、今の大統領も、報道に圧力をかけるところは同じだなあ。「新聞は歴史書の草稿」だ的なセリフにシビれる。罪を問われるリスクに屈せず、国民を欺いてきた事実を示す機密文書を公表するという正義を貫く意志の堅さ。それに他者が追従してくれたシーンはまさにクライマックスだ。でもよく考えてみれば、NYタイムズこそが、ファーストペンギンなんだけどね。
まあ、権力に抗い、苦悶し、重い決定を断行したといえば、ポストのほうではあった。マスコミとしての使命感はハンパなかった。
法廷を出ると、押し寄せた群衆の最前線には、ベトナムに行っているであろう夫や恋人を待つ女性たち。その目は、救済者を迎える尊敬の眼差しだった。

栗太郎