劇場公開日 2018年3月10日

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「韓国の上昇志向と権力闘争への風刺」ザ・キング(2017) 菜野 灯さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5韓国の上昇志向と権力闘争への風刺

2021年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

韓国の上昇志向を風刺したかのようにみえる。内容は重いが重たくみせないような工夫があって、コメディタッチやリズミカルな音響を交えてみやすくなっている。

上昇志向は権力を握りたいという飽くなき欲望、そこには冨、女、贅沢といったものを実現させるためには権力が必要といった固定観念があるようにもみえる。

99%の検事が普通であるように、その普通に足りて、正義のために尽くしていれば幸福なのではないかといったようにも取れる。行き過ぎた権力闘争の果てしなき闘いは歴史上絶えたことがないし、これからも消えないが、それは1%に過ぎない。99%に足りて過ごすための知恵も必要、そういった反面教師のような映画にも見えた。

菜野 灯