タクシー運転手 約束は海を越えてのレビュー・感想・評価
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映画のあるべき姿
韓国の名優ソン・ガンホ主演ということで、期待して見に行ったのですが、期待を大きく越える素晴らしい映画でした!映画って、本来こうあるべきだよなあと感じさせる、メッセージ性と娯楽性を兼ね備えた出来栄えだと思います。
1980年5月、私は高校生だったはずなのに、光州事件のことは殆ど知りませんでした。後年になって、韓流映画・ドラマに興味を持つようになり、多くの映画やドラマで取り上げられるほどの大事件を、なぜ隣国の高校生だった自分がよく知らないのだろう?と不思議に思っていたのですが、この映画を観て、その理由を理解することができました。
ソン・ガンホ演じる、子煩悩なタクシー運転手が、娘に会うためにドイツ人記者を光州に置いて、1人でソウルに戻ろうとする帰路で、光州で起きている惨状が嘘のように、平穏な町を通り過ぎながら、徐々に「ドイツ人記者が命がけで伝えようとしていることを見捨てて、自分だけソウルに戻ってしまって良いのか?」という葛藤に苛まれながら、町の食堂でうどんを食べるシーン、そしてタクシーを運転するシーンのソン・ガンホの演技に泣かされました。
後日談(後から追記)
ある韓国人女性と知り合いになり、会話の中で「『タクシー運転手』、すごく良い映画ですね。光州事件のこと、日本人はあまり知らない人が多いんですよ」と話したら、「光州事件じゃないよ!光州民主化運動だよ!」と怒られてしまいました。確かに「事件」という言い方は、何か体制寄りというか、「学生や一部の活動家が引き起こした事件」というようなニュアンスに響きますね。韓国の人々にとって、あの出来事は「民主化運動」なんだな、と改めて思い知らされました。
韓国映画デビュー♬
韓国映画デビュー作品。
朝9:30からの回を観に行ったのに会場はお客さんでごった返すほどの人気作品。
なんでも韓国国内で1200万人以上の観客動員数を誇る韓国映画2017年一番のヒット作だとか。
それもそのはず。
なにこの映画。凄い…
韓国事情に明るくないあたしは光州事件の事は知らず。そんなあたしにでも事件について取っ付き易く、かつ分かりやすく伝えてくれた本作品。しかしその描き方がリアルで壮絶。
コメディタッチの導入部分は史実物が苦手な人にでも入り込みやすい作りになっていて、ストーリーが進むに連れて「あれ?なんか雰囲気がおかしいぞ?」と徐々に核心に近付いて行く過程はサスペンスのよう。
バスでバリケードが張られた軍政府vs市民の緊迫した場面で、怪我人を見殺しにできないと立ち上がるタクシー運転手のおっちゃん達。華麗な匍匐前進で人を救うその姿は韓国に兵役制があるから成せる技だな、と実感。日本で同じことが起きても、同じ気持ちでいたとしても、あの行動にはなかなか出られないはず。納得。
光州からソウルにピーターが無事に帰れるように軍からの追撃に対して防御壁となる運転手ドリームチーム。あの場面で「任せろ!」と笑顔で言えるユ・ヘジン演じるテスルさん。その強さに涙こみ上げる。
友情・倫理・家族愛・人間愛。
盛りだくさん過ぎる。
気持ちよ過ぎる。
是非多くの人に観てもらいたい作品♬
これまで戦争映画とか暴動・虐殺とかそういったテーマは観るのを避けがちだったけど、避けてる場合ぢゃない。世界をもっと知らなければ!という気にさせられた。
80年代の韓国をそのまま再現
映画としての評価は他の人がされてるので別の視点から
のっけからタクシーの運転手がKpopならぬ가요を歌ってる
曲はチョーヨンピル いかにも80年代のあの当時の韓国が再現されている。
タクシー車種は現代PONY一択、ナンバープレートは日本に似たタイプだけど自家用が緑で営業用が白 軍隊の制服も迷彩になる前の綿の緑一色 階級章も下士官兵は左胸ポケットフラップにつけるタイプで軍装関係も当時そのまま
あれら80年代の文物からソウルや田舎の埃っぽさが再現された街の様子から人の服装から家庭内の調度や様子やら本当に自分が学生時代に旅行した韓国が綻びなく再現されているのにまず感激でした。
時代考証というほど昔では無いにせよ、韓国映画ってその辺りいい加減な作品も多いのにきっちり再現されてます。
だからこそリアルなんです。
政治的内容なのに、なぜか涙が出た!
真実の報道の大切さ!
解説のページにも書かれている通り
これは実際にあった、タクシー運転手と外国人記者の
命がけの取材と逃亡のドラマ。
町山智弘氏によれば一つ大きなフィクションが入ってるそうですが、
そこがどこか?みたいな詮索は野暮だと思います。
この映画では、韓国で起こったことの恐ろしさと
やはり、人間は権力や武力では押さえつけることはできない!
権力や武力で押さえつけようとすると必ずそれに反対する力が
たとえ弱い民衆であっても、
湧き上がってくる!と言う事に感動します。
それと「ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書」も同じだけど
真実を正しく報道することの大切さ、
人々は報道によっていかようにも踊らされてしまうと言う
危うさも同時に感じて欲しいです。
宣伝ポスターもライトだし、最初は軽い人情喜劇っぽく始まるけど
だんだん、とんでもない状態になって行きます。
戦争映画や銃撃戦の映画は多々有れど
べトナムとか遠い宇宙のどこかみたいな場所と違って
日本の普通の地方都市の街並みによく似た光州の街、
普通に毎日暮らしてるその場所に弾丸が飛び交う恐ろしさ!
殺戮される人々の容赦ない描写は流石に韓国映画!!
唸ってしまいました〜〜
で、月に10本ほど映画館で映画を見る中途半端な映画好きとしては
久しぶりにソン・ガンホをちゃんと観た!!良かった!!
ごく普通の小市民で日々を暮らすのが精一杯の
政治にそれほど興味も無いタクシー運転者が、
真実を目の当たりにして初めて事の重要性に気付き
迷いに迷って、ありったけの勇気を振り絞って
行動を始める姿に泣けるわ〜〜
うまいな〜〜流石にソン・ガンホ!!
光州の町の気のいいタクシー運転者やさえない学生達も、
何?そこらへんの兄ちゃん?と思えるほど普通の顔の役者さん。
全然イケメンは出てこない〜
だからこそ、余計にこの事件の悲惨さが際立ちます!
自分たちを守るはずの銃口がいきなりこっちに向く!!
本当に恐ろしい〜
歴史的な出来事はみんなズッと遠い昔の話で、
光州事件?ああなんか聞いたことあるな〜と言う程度だった。
だけど事件の起こった年が1980年5月
なんだよ!私もう生まれてるじゃん!
こんな恐ろしい事がすぐ隣の国でつい数十年前に起きてたなんて!!
結構な衝撃です!!
@もういちど観るなら?
「事実を忘れないために数年後にリバイバルで映画館で!」
構造と解釈と、タイトルと
映画の力
映画館を出ると、2018年の日本に簡単に帰る事ができた。たった今迄、1980年の韓国に居たのに…。
恥ずかしながら、私は自分が生きていた時代に最も近い国で起こった、"光州事件"を名前程度しか知らなかった。
この映画は登場人物と供に事件を体感できる。体感型映画なら何もこの作品に限ったものではないが、この映画の優れた点は主人公が巻き込まれ型である為に、感情移入が自然にできる処にある。導入部の山田洋二監督っぽい(?)"間"のユーモアも含め、全体の構成に無駄がない。
そして…ラスト近くの俯瞰ショットは見事としか言いようがない。
人とはとても愚かで、そして、いとおしい。このストレートなメッセージの、何と強烈なことか❗
この映画が今、日本で観られること自体が、"映画の力"であると思う。
恥ずかしながら初めて知りました
崔先生
今年ベスト級!
実話に基づいた映画
eiga.comさんの試写会で鑑賞した。光州事件という名前は知っていても、どの様な出来事だったか知っている日本人は少ないと思う。私も事件の名前は知っていても、内容は全く知らなかった。この映画とほぼ同時に『ラッカは静かに虐殺されている』を見た。“外にニュースが出ないようにされている、紛争・戦争地で起きている出来事を、どのように外に出したか”という点で同じような映画である。
ただ、『ラッカ』の方は“ドキュメンタリー”であるのに対し、『タクシー運転手』の方は“事実に基づいた(韓国)映画”である。味付けは韓国映画らしく、ユーモアと人情とに満ちた作りになっている。私はその点に救われたし、役者は皆達者で安心して見ていられた。
この映画がヒットしたおかげで、長らく不明だった『タクシー運転手』の息子が名乗り出ることになる。しかしそれは記者ピーターが亡くなったあとであった…。実際のタクシー運転手は英語は上手かった…というのは現実の話なので鑑賞後ぐぐってみると良い。
千万映画かな?
映画はすごい
すごいすごいすごい!
振り返ってみたら...
シネマート新宿
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