「樹木希林さんのための映画」日日是好日 だるまんさんの映画レビュー(感想・評価)
樹木希林さんのための映画
樹木希林さんの偉大さを再認識。
物語がまさに樹木希林さんのための映画。
ひょうひょうとして、演技なのかアドリブなのか分からない、さらりとした優しさ。
役を演じていると言うよりは、本人役で出演しているような、樹木希林さんにあ手書きされたような感覚です。
どの役でも全て樹木希林さんになる不思議な女優さんで、最高にかっこいいかった。
この映画を観ながら、樹木希林さん以外が演じると全く違う映画になるのだろうと思いました。本当に貴重な女優さんが亡くなったのだと、しみじみ感じてしまいます。
もちろん、黒木華さんも良かった。リップヴァンウィンクルの花嫁の時とのような、不器用で弱い女性に見えて、芯がしっかりしているハマり役かと。
茶道の物語だからか、四季の演出がとても美しい。セリフもなく音楽もなく、ただ、風の音、雨の音、波の音だけの間が気持ちかった。
物語の中では、樹木希林さんこつぶやきや仕草や掛け軸で、優しく勇気づけるシーンが良かった。さり気ないい優しさにグッときました。
詳しくはいいませんが、樹木希林さんこ「今までありがとう」という台詞には号泣。全身がんを宣言していた樹木希林さんが、自らの死期を知っていたかのようなセリフでした。
樹木希林さんのことなので、セリフじゃなくてアドリブだったのかも知れませんね。
派手な映画ではないので、万人受けするか分かりませんが、とても大好きな映画になりました。
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