ロープ 戦場の生命線のレビュー・感想・評価
全67件中、1~20件目を表示
緊張と笑いの渾然一体
面白いと言っていいのかわからないほどシリアスで皮肉が効いていて、誰もが命の危険にさらされる紛争地帯の恐ろしさを描いたこのマイナー作品は本当に面白かった。
そして、これまた不謹慎に聞こえるかもしれないが、笑えた。笑える理由の一番は、ティム・ロビンス演じるビーのジョークによるところが大きいけれど、これだって国境なき水と衛生管理団に所属する彼なりの命の危機に対する防衛のための戦い方なのだ。
だから、笑えるんだけど、笑えるような状況にないという、なんとも混沌とした不思議さがある。
つまり、全然笑えない面白くもない状況なのに、面白くて笑えるエンターテイメント性を持ち合わせた、危険と笑いが表裏一体となった戦争関連映画の傑作といえる。
久々に暴力的ではないベニチオ・デル・トロを筆頭に国境なき水と衛生管理団のメンバーは多くの危険と不条理の中で、ロープを探すだけのために、くじけずひたむきに努力したが目的を達成することはできなかった。しかし不満を口にするものはいない。
どうすることもできない不条理を受け入れるしかない彼らの姿に切ない気持ちになるが、ラストシーンで、新たな仕事に対するビーの軽口は降りだした雨とともにスベったジョークとなり笑いを誘い、その後に、バスに乗る捕虜らしき男たちの一団が映り、井戸の水は溢れだし中の死体は引き上げられる。こうして衛生管理団の最悪な1日は、その裏で完璧な1日になった。
最後まで気のきいた緻密な不条理さがニクい。
たかがロープされど
一本のロープを巡って一本の映画が作れてしまう。
それが戦争。
国と国、規則、規制色々なモノに縛られて全く思い通りに動けないけど、それでも民間のために動いてくれる名もなき英雄の日常をコミカルに描いてて、
何のための時間だったんだと思ったけど、
また仕事に向かう5人の飽きれてるけど爽やかな顔が
印象的でした。
戦争が終わっても軋轢は残ったまま、
もう元には戻らないんだなと井戸に残った死体を見て
思いました。
❇️ダラダラ退屈で微妙なストーリー。好きでは無い。💤
ロープ 戦場の生命線
1995年ユーゴスラビア紛争後。
バルカン諸島のどこか
(アルバニア、ギリシア、クロアチア、コソボ、セルビア、ブルガリなど他)
やりたい仕事は一つ、死体から病気が発生する前に井戸からロープで死体を引き上げたいそれだけのストーリー!
衛生関係者と子供一人のロープを探す不条理なブラックコメディ。
◉55D点。
❇️皮肉を込めたブラックコメディ!
噛めば味はある役者人ですが、ストーリーはなんか微妙でした。
🟡見所3!
1️⃣ベルトロのニヤケ顔⭕️
2️⃣退屈すぎる。
★彡内戦末期の砂漠化した荒野でひたすらロープを探す?わけわかんない。
3️⃣淡々とのんびり進むのだがリアルな仕事!
★彡すぐ終わると思える仕事が、実はすごく大変な事になるストーリーが苦笑しました。
⚽️🪨🐕🦺🪢🐄🐂🚐⛰️🏚️🏞️⛔️
重いテーマをユーモラスに描いた作品
壮大な景色と爽快な音楽が印象的。度キツイシーンも明るく撮っていてライトに観れる。
本作の時代背景は勉強不足にて、本作の言わんとすることを全て理解できたとは言えないが、それでも十分楽しめた。
「洗車は不要だ」じわりとウケた。
複雑な環境の中で人々の為に活動する国際援助活動家の一問題解決への道のりを描く
ある目的のために必要なロープを探す物語。思わぬ落ちもあって、最後になるほどと思わされた。
現場側で問題を解決しようとする主人公一行と、その障害となるお役所仕事的な軍の人たちや物語中で具体的に明かされることはなかったそもそも井戸にそれを入れた人たち、そして協力的でないローカルの人たち。そうした障害に何度もぶつかりながらも機転を効かせてなんとか進んでいこうとする姿を戦争がその場に残す禍根とともにを教えてくれるこの作品は、少々下品だったりグロテスクだったりきつい描写もあるならで誰にとっても見る価値がある良作と言える。
アマプラで
観たんですが 良かった
キャストも良いけど 脚本が良いよね
邦題はいつも アレだけど これもそうよ
ホントのハッピーには まだまだ遠いんだろうけど ほんの少しだけど ハッピーエンド
こんなもんさ 今日はカンペキな1日だった
そう言い合いながら 超えていく現実の日々
エンディングの花はどこに行った ここのところよく聴く
まだ世界は平和には程遠い
そこまでは、、、
なんか、間延びというか、途中のくだりが長くうっとうしくも感じた。
おもしろそうな話ではあったし興味もてたから最後まで見られたけど、終盤の男女の過去の話なんてどーでもよく、もうちょっとコンパクトにメインの話、ストーリーでちゃんと進めてほしかった(笑)
それでいて最後のオチ。。。
なーんか腑に落ちないような、「おもしろい」と思えなかった。
【”ロープは人を吊るすために使うのではない!生きるために使うのだ!”UNの動きが鈍い中、停戦直後のバルカン半島で奮闘する国際援助活動家達の姿を描く。】
ー 舞台は1995年、ユーゴスラヴィア紛争停戦直後のバルカン半島の何処か。
国際援助活動家”国境なき水と衛生管理団”は、ある村で井戸に死体が投げ込まれ、生活用水が汚染されつつある中、死体を引き上げるため、地雷があちこちに埋められた危険地域を、一本のロープを求めて、探し回る。-
◆感想
・このようなテーマの映画では、雰囲気が重い映画が多いのであるが、今作は随所でブラックユーモア溢れるシーンが描かれる。
例えば、道の真ん中に牛の死体があるシーンが2回出てくるが、1回目は活動家のビー(ティム・ロビンス)が、経験の浅いソフィ(メラニー・ティエリー)に
”このような場合、牛を避けるために通る、右か左に地雷が仕掛けられているんだ・・”
と言いながら、猛スピードで牛を踏みつぶして、道を進むシーン。
絶叫するソフィ。笑うビー・・、のような感じだ。
・又、同じ活動家であるマンブル―(ベニチオ・デル・トロ)が、サラと言う恋人が居ながら、且つて肉体関係があったと思われるロシア美人、カティア(オルガ・キュリレンコ)と再会するシーン。
彼らの関係性を知るビーはにや付きながら見ているし、カティアはお手並み拝見といった態度でマンブル―と接する。
- UNが手を出せないような過酷な環境下で、人民のために活動する尊崇な”国際援助活動家”達にとっては、ユーモアの精神が無いとやっていけないのだろう、と勝手に推測する。-
・ロープを求めて、村に”残された”二コラ少年の実家に皆で言ったシーン。家の屋根は、吹き飛ばされ、ロープにぶら下がった女性の姿が、チラリと映る。慌てて、少年に見せない様にするマンブルー達。
- ユーゴスラビア紛争の悲惨さが、語られる・・。-
・水が無い為、高値で水を売る連中の姿。
- マンブルー達の命を懸けた崇高な姿の理由が、沁みるシーンである。-
・井戸に落とされた死体を、”爆発物があり、危険だ”と漸く手に入れたロープを切断するシーンの後、大雨により井戸から水が溢れ、死体が浮かび上がるシニカルさも、良い風合を醸し出している。
<紛争地帯で人々を救うため奔走する国際援助活動家たちの戦いを、少しのユーモラスシーンを絡めながら描いた作品。
再後半に流れる反戦歌「花はどこへ行った」の使い方も効果的である。>
通訳者が語り出す。職務を忘れて
集中が切れる―
堪忍袋の尾が切れる―
緊張の糸がほどける―
絆の縁が切れる―
運命の赤い糸が切れる―
でもロープを取り返すのだ。
必ずやロープを手渡すのだ。
千切れたロープであっても残さず回収するのだ。
諦めない人々。
どれほどの思いが込められたロープなのか、それを思えばそこに全てが向けられる。
パンクロックだ、この映画は。
「花は何処へいった」をしみじみと聴く。
PPMバージョンではなく「リリー・マルレーン」のディートリッヒに歌わせての戦場のプロテストソングとして。
“井戸の男”は・・
おそらく通訳のゴヨのお兄さんなんだろうなぁ。
それに気づいたビューアーはもう一度井戸の奈落に突き落とされるよ。
映画を観たあと泣けて、「国境なき医師団」に大枚寄付しました。
21004
戦争は誰の得?
国連は何のためにある?
国境なき、、、は何故、まともなロープ1本も持たない?
住民は何故、自分たちで死体を引き上げようとしない?
この映画は誰に何を訴えたい?
邦題がミスリードしてないか?
島国の幸福をありがたいと思う時間
本を数冊 並行して読むように
Amazonプライムで映画を数本 並行して見ていた。
あり得ないやり方
終いになんて題名だったっけって 「井戸」って検索してもちゃんと出て来たりして。
バルカン半島 ボスニア。
豊かとは言えない土壌に
争い事まで負荷されて ここに生まれずに本当に良かったと思う場所。
ヨーロッパに行くと、人々の恵みの精神に驚かされる事がよくあって、
マックの出口に座り込んでいる老人に
「何が欲しい?」と聞いて買ってあげたり
聞かずとも温かいコーヒーを差し出すのを 目にする。
娘を連れた父親がホームレス風の男の肩を叩いてファストフードの袋を渡している風景は、日本人には かなりの違和感。
移民を受け入れるという状況からして批判的な人も少なくない我が国。
EUから離脱したイギリスも、実は日本人的な思考の人も少なくないのかな。
だから ボリスジョンソンが首相になっちゃうんだろうね。
古き良きイギリス紳士淑女が国民の4割にまでなってしまい
紛争地帯からの移民やアジアアフリカ諸国からの多種な人種で溢れている。
10ポンドで洗車してくれる場所の彼らは、英語すら通じなかったっけ。
命からがらやってきた人間には道徳というのは説けないのかもしれない。
ロンドンの地下鉄乗り換え駅で
そういう東欧系の風貌の若い女性に、ぴたりと後ろに付かれて、そんなに混雑してるのかと振り返った途端に離れて行き、後でその時に財布を盗まれた事に気づいた と言う出来事も思い出す。
日本人などのもの知らない若者相手にホームステイビジネスする家族もある。
そういうのに飽き飽きしたイギリス人がジョンソン首相を選択するのは、日本人なら理解する人も多かろう。
お互い島国だし。
世界ってまだまだ全然 平和じゃない。
そういう人間が生み出される根幹の地 を見る思いで見てしまう。
宗教は平和を生まない。
争いなら 有史以来 腐るほどあった。
そして民族同士の軋轢。
自分たちと少し違うだけの相手に対する 驚くほどの差別と虐殺。
そして戦争ビジネス。
融通の効かなさは 組織というものの宿命なのか
自分の頭で考えてみ?
って言いたくなる感じ、こりゃ世界共通事項だ。
ラスト
この終わり方でなければ 映画にはなり得ない
作品とは言わない そのくらいの説得力あるものだった。
毎回 携帯の画面で 何かの待ち時間に
数十分単位で視聴。
文庫本を開き 時間に合わせて開くように。
そしてそのたびに
私の周りには砂埃が立ち込め 家畜の糞尿と
人間の死臭が漂った。
本来なら重くなりそうなテーマも軽妙で面白かった。
井戸の中に浮いている死体を回収するために、ロープで引き上げていたけれど、そのロープが切れてしまい、代わりのロープを調達するまでの間に起こる出来事を描いた作品。
「国境なき水と衛生管理団」という 4人で構成されたグループで活動する、マンブルゥ(ベニチオ・デル・トロ)、ビー(ティム・ロビンス)、ソフィ(メラニー・ティエリー)と、現地人通訳ダミール。
生命線の一つである飲み水の汚染問題を解決するべく 井戸の中の死体を引き上げたいけれど、その為のロープがなかなか調達出来ない。
途中、イジメられていたニコラと出会い そのニコラの家にあるというロープを取りに行くが…。
戦争(作品の中では停戦直後)にかこつけて、住民に水を売る為に 井戸の中に死体を投げ込む輩がいたり、動物の死体を置いて道を塞ぎ その脇に地雷を仕掛けたり、ロープがあるのに売ってくれない店主が居たり…マンブルゥ達は命懸けで活動している訳だけど、これがなかなか上手く行かない。
たった一本のロープさえあればその先に進むことが出来るのに…というもどかしさや、戦争が生み出す 様々な意味での被害者達に対して、虚しさを感じた。
ニコラが 大切なボールを手放してしまった理由や、この苦しい状況の中、マンブルゥがニコラに 何も言わずに渡したお金に込められた思いを想像すると、ニコラが将来 どんな大人になるのか…マンブルゥ達の様な大人になってくれることを望まずには居られなかった。
それと、作品中で流れる楽曲が良かったです。
Eurythmics の楽曲をカヴァーした Marilyn Mansonの「Sweet Dreams (Are Made Of This)」 が耳から離れなかった〜。
最後のオチも、なんとも…良かったです(笑)。
焦点の当て方がおもしろい
焦点の当て方がおもしろい。
井戸に落ちた死体を引き上げる、目的はただそれだけだが、登場人物のそれぞれの立場だったり、紛争地という状況だったり、が交錯することで話しが転がっていく。
一風変った劇という印象で、所謂反戦といったテーマを重視したような映画ではなさそう。
日本人からするとそういう風に見えてしまうのは確かだが、たぶん、向こうの日常的な困り事とはこういうことなのではないか。井戸に死体が落ちていて地雷がある日常。雨で浮いてきた死体を引きずり上げる、それもどこか淡々と行なわれるという。
ロープを探しに行くだけという馬鹿馬鹿しい展開にドラマをはめ込む、その発想に惹かれるものがある。
戦争を皮肉る
原題は「A Perfect Day」。
直訳すれば「完全なる一日」だろうか。
あらゆる場面が、その題名からは程遠い、何も成し遂げられない不条理の連鎖ばかりなのだが、この題名どおりになるラスト数分が、なんとも皮肉である。
互いの権利が侵害し合い、がんじがらめの中でストレスフルなエピソードが続くかと思いきや、実は誰もにとってそれなりのカタルシスが訪れる結末に、声を出して笑ってしまった。
ひょんな成り行きからこの「完全なる一日」に同行することになったニコル少年が、村のクソガキどもに大事なサッカーボールを10ドルで売った理由と、そのことを知ったベニチオ・デル・トロがニコル少年に取った行動が胸に重い何かを落とした。
ニコル少年は、ベニチオ・デル・トロと交わした約束どおりに、宿願を果たせるだろうか。騙されたり、挫けたり、儚んだりして、結局、残念な大人の仲間入りをしてしまわないだろうか。
きっと、そんなことは分かっていても、一縷の望みをかけるのだ。それが未来に託せる唯一のことだから。
一周回ってしまったかのようなティム・ロビンス(そんなの多いなこの人)の怪演や、ずっと自分を抑えていた通訳が、最後に国連軍に吐き捨てる本音、オルガ・キュリレンコが見せる女の執念の怖さなど、脇を固める俳優陣の軽妙かつニュアンスたっぷりの芝居が、この作品をワンランクもツーランクも上げている。
アメリカ大統領選の決着がほぼついた日に、隣人が突然敵になることの怖さと愚かさや、外部から干渉する者たちの身勝手で無責任な姿を重ねながら鑑賞した。
どんな不愉快で理不尽なことがあっても、最後はそれなりに丸く収まるもんだよ、と皮肉たっぷりに、でも温かな目線で包むような製作者に優しく肩を叩かれたような映画だった。
Amazon primeで偶然見つけて、なんとなく鑑賞したのだが、これは思わぬ拾い物をした。
退屈でした
人道支援活動をしたいとも思った事も無いし、ましてや紛争地帯に身を投じようなんて尚のこと思わないので、それを職業にされてる方々には頭が下がります。
国際機関の管轄しがらみで思うように動けなかったり、所詮は当事者では無い余所者なので表面的な支援は出来ても民族間の深い所まで入れず、助けたくても助けられないジレンマ。
そのジレンマさえも支援される側にしてみれば余計なお世話なのかも知れませんね。
なんだろ主人公達の熱量に対して、支援される側は冷めてる感じがして、報われない職業だよな、なんて思ったり。
と無理矢理レビューを捻り出したけど、終始感じてたのは「退屈」
野営のシーンの痴話喧嘩は、何を観せられてるんだろ?って感じでした。
いつになったらわかりあえる世界になるんですかね… だけど断絶された...
いつになったらわかりあえる世界になるんですかね…
だけど断絶された世界でも、現実に折り合いをつけてなんとか生きて行くしかないのかな…
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