「消防隊」オンリー・ザ・ブレイブ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
消防隊
所変われば品変わるというか…日本じゃあまり耳にしない消化活動だ。北海道くらいにならあるのかな?
森林火災を消化する消防隊。
アメリカはアリゾナが舞台。いや、主人公達の地元がそうなのであって勤務先はおそろしく広範囲だ。出動がかかったら消化するまで帰れない…不定期だし、いついかなる時でも緊急だ。
乾燥した広大な大地で発生する火災が、燃焼していく速度ってあんなに凄いものなのだろうか?まるで荒波のような勢いで、とてつもなく早い。誇張もあるかもだけど、驚いた。
それに立ち向かう消防士たち。
おそろしく陽気だ。
気持ちは分からなくもない、アドレナリンジャンキーって単語があるのかどうかは分からんが、そんな状態だ。
価値のある仕事であるし、自然を制圧するような快感もあるのだろう。
生き延びた時に感じる充実感は、日常のどんなシーンでも味わえない。1度味わうとヤミツキになる。
分かる…分かるぞおおおおっ!
実話だと知らなかったので、もっとファンタジー的な部分も多いのかと思ってたのだが、結構シリアスだった。
語られる内容は、他の作品とあまり変わらないのだけれど、圧倒的なのは引き絵のインパクトと、画面を埋め尽くす炎の波だった。
絶望的な光景なのである。
実際に燃やして撮影するなんて事はあり得ないので、CG班は良い仕事してた。
てっきり火事場の話だと思ってたのだけど、火災自体は意外にあっさりとした印象だった。
人物をかなり掘り下げた感じだ。
それが故に、炎を扱ってるわりには地味な印象の本作であった。
とにもかくにも、馴染みの薄い職業に触れさせてくれるのも映画ならではと思えた。