「予想不可能な自然災害の恐ろしさ」オンリー・ザ・ブレイブ とえさんの映画レビュー(感想・評価)
予想不可能な自然災害の恐ろしさ
号泣だった…
巨大な山火事に立ち向かう消防団の実話を映画化
前半は、男子体育会に紛れ込んじゃったような気分で楽しんでいた
厳しい訓練の後には、女の子の話で盛り上がってじゃれ合っている感じは、仲の良さを感じさせた。
そして、それは互いに信頼し合っているからこその間柄であり、良い仲間だなぁと思いながら見ていた
そして、これは新人隊員ドーナッツの成長物語でもある
初めはただのジャンキーだった彼が、ガールフレンドが妊娠したことがきっかけで消防隊に入り、人として成長していく
そんなドーナッツのエピソードは、どんな人も、その気になれば立ち直ることができることを教えてくれる
しかし、前半部分のボーイズクラブの楽しさとは対照的に、後半に入ると、森林火災の恐ろしさを体感することになった
前半部分がとても楽しくて、まるで自分も隊員の一人になったような気がしていたから余計に、後半の恐ろしさがズシンと私にのしかかってきた
そこから感じとることができるのは「先の読めない自然の猛威」だった
例えば日本で言えば、どんなに性能の良いスーパーコンピューターを使っても、台風の進路が読めなかったり、地震を予知することができなかったり、土砂災害を察知することができないように
どんなに優秀な森林消防隊でも、山火事の進路を読み取るのは難しいのである
「ただのボヤ」が、大火事に発展することもあるし、不運が重なることもある
そしてその恐ろしさを多くの人に知らせるためにこの映画は存在しているのではと思った
森林火災に限らず、自然災害の現場で救助のために命をかけている人たちに改めて敬意を表したくなる映画だった
いつも、私たちの知らないとこで、誰が誰かの命を助けるために命をかけているのだ