「良くも悪くも想像以上でした。」娼年 コータローさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くも想像以上でした。
松坂桃李さんは『侍戦隊シンケンジャー』でのシンケンレッド役の頃から注目しており、どこか影のある役を演じさせたら若手の中ではナンバー1だと思っていました。
ある程度の内容も知った上で観始めたんですが、いきなりその桃李クンの絡み、しかも激しく動く腰、お尻のシーンから始まるんですっげえビックリしました。
「セックスなんて手順の決まった面倒な運動です。」
覚えたての頃はまさに猿みたいにしてたクセに、慣れてしまうとこんな風に思っていた時期あったなあ。
「私はあなたのセックスを評価しない。相手に心を開かないし相手の体が出すサインを読もうともしない。2人ですればステキなことをあなたは1人でしてる。」
当時の自分に言われてるようだなあ。その頃は必死でそこまで考えられなかったけど、当時の相手は少なからず思ってただろうなあ。この年になるとなんとなくわかるなあ。改善されているかは自分ではわからんけど。。。
途中までは何か過去、特に若い頃を思い出させいろいろ反省させてくれますが、途中からコメディチックになって笑けてきます。
ヒロミ「領君のにも挨拶したいな。」
イツキ「おなかの中全部流れちゃうかと思った。」
老女「年をとるとこんな芸当もできちゃうの。あ…また来た。」
ただBLまで盛り込んできたところくらいからちょっとキツくなってきて変態映画感が漂ってきましたが、何かと多様性を叫ばれるこの時代、受け入れるべきなのでしょう。
ストーリー上、桃李クンを筆頭に女性も男性も脱ぐ人みなさんキレイな身体をされていて、またそれを更にキレイに撮っていて、やらしい意味だけでなく目を奪われましたし、性や生に対して考えさせられ勉強になる部分もありました。
原作を舞台で上演したものを映画化したとのことですが、この過激な内容を舞台でどう演じられていたのか、観終わってからそれが妙に気になっています。