「異質な恐怖感」霊的ボリシェヴィキ KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
異質な恐怖感
どこか異質で少し不思議な印象の映画。心の隙間に入り込んでくるような恐ろしさがあった。
それぞれの怖い体験や夢の話をすることで場の空気を同期させ、何かを呼び出す実験。
廃工場のような施設とその中で輪になってマイクに向かい話す大人の集団は既に普通の世から一歩離れたような違和感を感じた。
一人一人の体験談も、「何か」がすぐ側に来ていることを示すような霊障も、派手ではないため妙にリアルな体感がして怖かった。
後に引きずりそうで嫌な感じがする。
元刑務官の話が好き。あの笑い声、チープな感じはするのに今だに耳から離れない。
由紀子に焦点が当たり始めてからよく分からなくなった。
結局どういうことなのか…最後は急展開であれよあれよと言う間に幕が閉じてしまうので若干置いてきぼり感が。
何が何だか分からないんだけど、そのモヤモヤした気持ちを引きずってあれこれ考えてしまうのが罠に引っかかったようでまた気味が悪い。
これを観ると霊が見えてくる(気がする)人が結構いるらしい。
分かる気がする。自分のトラウマや負の感情を発展させておどろおどろしい方向に向けてしまうのを助長するような作品だと思った。
演者が相当な棒読みでちょっと助かった…
コメントする