「スティーブン VS マーティン」聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア どん・Giovanniさんの映画レビュー(感想・評価)
スティーブン VS マーティン
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髭モジャが特徴の心臓外科医スティーブン(コリン・ファレル)が築き上げた最愛の家族が徐々に衰弱していきます。
数年ぶりに あらためて観ましたが、マーティン(バリー・コーガン)の言動よりも スティーブンの言動の方が狂っているように感じました。
目から血を流したボブ(サニー・スリッチ)が、父に話した「男二人と女一人の親友」とは誰のことでしょうか。
たとえ誰であっても、父に心を開き始め、父のことを尊敬しているというのは本当のようです。偶然生き延びた女二人、妻アナ(ニコール・キッドマン)と娘キム(ラフィー・キャシディ)は、密かにスティーブンを裏切っていたし、尊敬しているふりをして愛されるように振る舞っていましたが、内心馬鹿にしているようです。
ラスト、何故スティーブンの娘キム(ラフィー・キャシディ)が振り向いてマーティンに微笑みかけたのでしょうか。
微笑む前はマーティンを睨んでいました。それは父と母の前だけでの演技だったのかもしれません。
ヨルゴス・ランティモス監督なので、ブラックジョーク的な側面もありそうです。
カメラワークが抜群で、食事をしたり赤裸々な場面もあって没入感があり、映像とBGMの相性というものにも気付かされます。
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