「トロッコ問題」聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア hama kanoさんの映画レビュー(感想・評価)
トロッコ問題
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憎しみと愛とエゴ。
それらが混ざり合って何とも言えないどんよりとした気持ちになる映画。
マーティンは親を医療ミスで失い深い憎悪を医者のスティーブンに抱き、復讐としてスティーブンの子供達を呪い?で殺そうとする。
マーティンは、誰か一人、死ぬ家族を選べとスティーブンに迫る。
スティーブンは迷いに迷って、ロシアンルーレットのように家族を殺すわけだが、何故自分の命を捧げないのかと疑問が生じる。
誰かを選ばねばという気持ちばかりで、自分の命を捧げる事を選ばないところに、人間の醜いエゴが感じられる。
方やマーティンの憎しみは、若い美しい少女の身体を前にしても、揺らぐことがない。自分の腕を食いちぎられるほどの憎悪なのだ。
人間の感情に潜む醜さを独特の世界観で描き出す映画。
後味は悪いが深く考えさせられる映画だ。
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