「サイコな寓話」聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
サイコな寓話
Amazon Prime Videoで鑑賞(吹替)。
タイトルからして異質でした。「『聖なる鹿殺し』とはなんぞや?」。無性に気になったので鑑賞することにしました。
結果、ヨルゴス・ランティモス監督作品らしさが全開な、最後にモヤッとした余韻を抱かせてくれる映画でした。
淡々と進み、じわじわ不気味さが溢れていく。
不安ばかり増幅され、一家を襲う訳分からん不条理な現象と究極の選択に頭痛くなりながらなんとか完走しました(笑)。
鹿、出て来ない。予想はしていましたが。
何かのメタファーかと思い、いろいろ調べると、どうやらギリシャ神話の一エピソードが元になっているそうな。
サイコな青年から犯した罪の代償を求められ、家族の中の誰かを犠牲にすることを余儀なくされてしまった父親。
父親だけでなく、平穏を願うが故に狂気へと陥っていく家族の姿は観ていてとてもツラく、かなりエグかったです。
目隠しロシアン・ルーレットで息子を射殺しましたが、どうやらこれがタイトルにある「聖なる鹿殺し」とのこと。
人間の業を炙り出すだけ炙り出しておいて、意味深なラストシーンで残酷な投げ掛けをして終わってしまうとは。
なんと云う後味の悪さなのだろう。
その後の家族の行く末とは、元になった神話の通りならば凄惨なものとしか思えず、やるせない気持ちになりました。
こちらこそありがとうございます。拙文がお役に立てたのであれば幸いです。
「哀れなるものたち」はまだ観に行けてないのですが、ムビチケ買ってあるので近々観に行くつもりです😊
本当に怖い作品でした。
どうして少年のいう通りに
物事が進むのか解らなかったので
しゅうへいさんのレビューで理解できました。
ありがとうございます。
最近この監督の映画
哀れなるものたちを観てきました
わたしは評価、高くなかったのですが
世界観が素晴らしかったです。