「神の視点」聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア aya2017ayaさんの映画レビュー(感想・評価)
神の視点
カンヌ映画祭で「ある視点」の脚本賞を取った作品
怖いです・・・兎に角怖いです・・・スリラーです
神の視点ということで描かれているようなので
聖書の神の教えからちょっと見てみました
罪から来る報酬は死です。
しかし、神の下さる賜物は、 私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。
(ローマ人への手紙 6章23節)
聖書の教えからこの部分を当てはめると
この映画の主題は神の罪に対する罰でありその結果ということになる
全知「主の目はあまねく全地を行きめぐり、自分に向かって
心を全うする者のために力をあらわされる。」(歴代誌第二16:9)
これが映画の中で出て来る人間の心の表出を
神は全て知ってるよと指示(さししめ)してるということになる
映画の本筋に流れる神の教えが随所に盛り込まれていて
その他にもシーンごとにギリシャ神話から
引用されているのだろうと考えられる事柄がたくさんあります
娘キムがイピゲネイアについて書いていてとても優秀と出て来る
この辺はアルテミスの神話に繋がると現してるのかな
出演者さん皆美しいんですよ
演技も素晴らしい
特にマーティン役のバリー・コーガン
『ダンケルク』のジョージとはまるで別人ですよ
そのポーカーフェイスが怖い、青い瞳さえ不気味に思える
不穏な音楽、背筋が凍りつきそうな息が止まる効果音
美しいはずのクリスマスキャロルが恐怖になる
最初から最後まで身を縮めて見てました
縮みあがるというのはこれのことかという感じで疲れました
神からの視点なので残酷なことが人間によって行われてるのですが
それは全て神の采配なので逆らえない・・・なんですかね
そうやって考えてこの映画を見ないと
ただひたすら気分の悪い映画で消化出来ず
心の奥底に残るような嫌な思いを抱えてしまいます
あなたなたらどうしますか?と
この映画のリーフレットで問いかけらているのですが
こんな選択をしなければいけないなら
私は100%死を選ぶ他の二人を救ったらその後すぐに死を選ぶ
いや全員の死を願うかもしれない
自分の罪の為に他の命を犠牲にするなら
そして残される者たちに重荷を背負わせることになるなら・・・
でもこの映画のラストはごくごくありふれた家族のシーンで終わる
救われた人たちということで神の成すことに従っただけなのか?
それとも神ですら争うのに人間ごときが神の所業に抗うことは出来ないのか?
面白いと評価する人が多いようなので
残酷なもの平気な人にはたまらない作品になるのかもしれません
私は神の視点で見る事が出来ない
the Kiling of a SACRED DEER
因みにGoogle翻訳は聖なる死の殺害と出ました
美と恐怖の両立
怖いの好きな方是非どうぞ
ユーロライブ試写会にて