「ハリウッドの政権批判映画」ザ・シークレットマン コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
ハリウッドの政権批判映画
FBI副長官マーク・フェルトが、ニクソン大統領やその取り巻きから圧力や妨害を受けながら、ウォーターゲート事件をはじめとした、政権の不正をどう暴いていったかを描くドラマ。
本人が認知症になってから、過去のことを話したため細部は想像で作られているとはいえ。
心理描写が丁寧だし、展開はスリリングだし、映画としてストレートに面白かったですわ。
ウォーターゲート事件はもちろん、背景にあるベトナム戦争と、ベトナム戦争の始まった経緯(アイゼンハワー→ジョンFケネディ→ジョンソン)に、ペンタゴン・ペーパーズ事件からの「ベトナム戦争から撤退を決めた」ニクソン人気などを知っているとより楽しめます。
私は、調べて知ってる世代ながら、なるほどと思うシーン多数でした。
さらにいえば、昔「大統領に屈せず、不正を追及したのがFBIだ」「どんな手も使う、内部告発者となっても」という事実を明示することで、今のトランプ政権に対する批判と対決姿勢を、ハリウッドが突きつけるために作られた作品だと思います。
エンタメ的な面白さというより、政治の面白さ、という部分が大きいので、スコアは少し辛目。
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