バトル・オブ・ザ・セクシーズのレビュー・感想・評価
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女性地位解放だけでなく!
テーマの一つは、テニス界における性差の解放だが。夫婦関係、親子、同性愛と奥が深い。
エマストーンのお下げ髪の眼鏡もやはり、魅力ある。
スティーブカルレもいいテンポだ!
スポーツの独特の雰囲気があるね。
キング夫人、すごい。
テニスの名プレーヤーって事は知ってたけどこんな偉大な試合もしていたなんて。男女平等を叫びウーマンリブなテニス試合だけの様な予告編だけどLGBTやらテニス協会との軋轢やら見所満載。今なら批判にさらされそうなこんな時代がついこないだまであったなんてなー、と。テニスに勝つことだけでも大変なのにキング夫人の偉大さを感じた作品でした。
トゥーシェ
96本目。
痛快だった。
こんな事があっのは知らなかったけど、この作品の面白さはスティーブ・カレルの演技力があったからなのかなと思う。
それに、ディークス(役名)が出てる!
好きなドラマNCIS:LAでも好きなキャラクターだから余計嬉しかった。
プレイが良く見えるテニスシーンに好感
社会はまだまだ発展途上で、今現在も、性別や人種やLGBTQや障害などによる差別をなくしていこうとしている途中の状態。この映画の1970年代前半という時代から、45年をかけてどうにか今に至ってはいるものの、長い歴史で考えれば”僅か”45年前まで、ここまであからさまな男女差別が横行し、それが当然とさえ思われていたということに、(もちろん分かってはいたけれど)改めて少なからず衝撃を受ける。45年と聞くと長い歴史に思うけれど、いやいや全然昔話でもない。45年前で30歳だった人がまだ70代で存命どころかまだまだ元気なのだから、自ら価値観のアップデートをしていない限り彼らが「老害」扱いされるのも仕方ない気がしてくる。
世界的にウーマンリブが盛り上がっていた時代。テニス界で起こった、時代を象徴するかのような試合を描いたこの映画。映画を見ているだけで、70年代に女性がいかなる扱いを受け抑圧されていたかが肌で感じられてくる。女は寝室と台所にいるものであり、男は女より生物学的に優れた存在である、と本気で考えている男連中が次々に登場する様子に面食らうが、今だからこそ彼らを愚か者に思えても、当時はそれが一般的な価値観だったということなのだと思い出す。そして、そんな男性至上主義者の象徴として、スティーヴ・カレル演じるボビー・リッグスが君臨するわけだが、この映画が巧いのは真の差別主義者がどこにいるかに言及したところ。ボビーは確かに男性至上主義者だっただろうが、と同時に彼はそれを演じる道化師でもあった。真の差別主義者は紳士のような顔をして女性選手を差別に追い込むジャック・クレイマー氏(ビル・プルマンが妙演)であることを突き止める。彼は自分を差別主義だとさえ気づいていないかもしれない。心底、女より男は優れていると信じているるから悪意はない。だからこそ余計にたちが悪い。エマ・ストーン演じたビリー・ジーンも、ボビーに勝つことよりも、ボビーに勝つことでクレイマー氏に打ち勝つことが目標の先に見えていたのではないだろうか。ただビリーにテニスで勝っただけでは、この映画のテーマは表現しきれなかったはず。そこにジャック・クレイマー氏のような真の差別主義者への言及があったことで、よりこの映画のテーマがくっきりしたように思う。
またこの映画で何より良かったのは、クライマックスのテニスシーン。何しろ、きちんと試合が見える、きちんとプレイが見えるテニスシーンだったのが何より良かった。スポーツ映画でクライマックスの試合を見せるとき、臨場感やスピード感を出すために(あと役者とスタントの境目を誤魔化すために)やたらカット割りを増やして、今だれがどこで何をしているんだか分からないほどカットが刻まれてしまうようなことも少なくないのだが、この映画は俯瞰からテニスコート一面を映したショットをメインにし、それぞれのプレイがしっかりと見える演出になっていた。まるで中継で実際の試合を画面越しに見つめているような感覚。だから思わず見事なプレイが出ると、おっ、と拳を握ってしまうような瞬間が何度もあった。派手な演出ではないけれど、だからこそ良かったなと思った。
作中、女性選手が男性選手と同額の賞金を求めたのに対し「欲張りだ」と言うセリフがあった。
いつだったか、LGBTQのとある団体がハリウッドの映画業界に対し、LGBTQの役柄をもっと増やしてほしいと申し立てをしたというニュースが流れた。そのとき、そのニュースを見た一般の人のコメントは(私が目にする限り)「欲張りだ」「こういうことを言うからLGBTはめんどくさい」と言うものがほとんどだった。
45年で何が変わったかと言えば、差別する対象がスライドしただけで、差別の内容は変わっていないのでは?と思わされた。
爽快!
今まで知らなかった、見た事なかったエマ・ストーンに出会えました!
まだまだ発見し足りなくて同作10回目の観賞!
70年代のポップでカラフルな衣装・・心踊る音楽・・
自然と笑顔にな
ったり..
試合のシーンでは思わず声を上げてしまう程エキサイト!
..この試合、リアルタイムで見たかったぁ~
テニスや、キング夫人に詳しくなくともエマ・ストーンの事を「あぁ~、ラ・ラ・ランドの人かぁ・.」みたいな方でも充分楽しめる清涼感、爽快感を思い切り味わえる素晴らしい作品です!
この作品を観てエマ・ストーンのファンになって下さる方が増えたらとても嬉しいです!
男女同権とは自由らしい生き方をする権利
思っていた以上に素晴らしく、感動した作品だった
もっと軽めのコメディタッチの作品かと思っていたら、そうではなく、
男女同権を訴える勇気ある女性の物語だった
1973年 女子テニス世界チャンピオンのピリー・ジーン・キングは、テニス界における女性の地位向上のために戦っていた
そんなピリー・ジーンに対し「男性至上主義」を訴える55歳の元男子テニス世界チャンピオンのボビー・リッグスが挑戦状を叩きつける
そんな2人の試合は全米から注目を集めるようになり…
今から45年前の1973年は
「女が男に勝てるはずがない」と言われ、
「女は台所にいればいい」と言われていた
もしも今、そんなことを言われたら
「なんて時代遅れな!!」と思ってしまうけれど
それは、この映画の主人公ビリー・ジーンのように女性たちの権利を求めて闘った人たちがいるからである
この映画がいいなと思ったのは、その世紀の戦いだけを描いたのではなく、そこに至るまでの2人の葛藤を描いているところだった
ビリー・ジーンもボビーも、世界チャンピオンになった経験があるアメリカの偉大なテニスプレーヤーである
そんな2人も、私生活に悩みを抱え、時には感情的になってしまうこともある
特に現役プレーヤーのビリー・ジーンは、感情に支配され、勝てるはずの試合を落としてしまうこともあった
その一方で、ボビーは「ギャンブル癖」を克服出来ず、妻から離婚を言い渡されていた
そんな彼らの姿は、偉大なるテニスプレーヤーにも、普通の人たちと同じような悩みがあることを示している
そして、世紀のテニスマッチ「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」は、
彼らにとっては自分自身との戦いであり、自分らしい生き方を手に入れるための戦いとなっていく
つまり、それまでは何をするにも男性上位だった社会の中で、女性が男性と同等の権利を手に入れたいと主張するのは
「男性だから」「女性だから」という垣根をなくし、「人として自由に生きる権利」を手に入れたいと主張しているということなのだ
「ラ・ラ・ランド」でオスカー女優となったエマ・ストーンは今回も素晴らしい演技を見せてくれる
前回とは、全く違うエマ・ストーンに驚かされた
戦う時の彼女は、まさにプロテニスプレーヤーの顔をしていて、気迫がみなぎっていた
人は、自分の主義主張を通すためには、時には渡りたくない橋を渡らなければいけない時もあって、それを乗り越えた時、ようやく、これまで見たことのない景色が見えるようになるんだなと思った
何かに挑戦したいと思っている人にオススメの作品
きっと勇気をもらえるはず
ビリー・ジーンの真の敵はボビーにあらず
女子テニスの地位向上を掲げるも、内に秘めたセクシャリティに戸惑うビリー・ジーン。片や男性優位主義を掲げてモハメド・アリやアンディ・カフマンばりにビリーを挑発するも、私生活では妻に愛想を尽かされ四面楚歌なボビー・リッグス。
両者ともテニス界ではそれなりの地位にいながらも、裏では苦悩する者同士共通しているという描き方が面白い。そんな両者を支える人物の名がラリーというのも、なんたる奇縁か。
そしてビリーの真の敵はボビーにあらずという…
増量して役作りに挑んだエマ・ストーンはさすがの二の腕。そしてスティーブ・カレルの冴えるノリノリ小バカ演技。
久々に見たエリザベス・シューの顔はシワが目立っていた。でもそのシワが実にいいシワをしていた。
1970年代の女性解放の空気が良くわかる
主人公に共感する女性は多いに違いない。テニスは個人競技なので、男女を戦わせたら一体どんな結果が出るのだろうと興味があったので、実際にそれをやった人が、1970年代初頭に存在したことは軽く衝撃だった。今観ると女性差別的な言動や概念が、当時なんの問題もなかったことが良く描かれている。また、レズビアンであるということが、今では考えられないくらいスティグマだったこともわかる。
1972年にグランドスラムを達成したビリー・ジーン・キングは賞金が...
1972年にグランドスラムを達成したビリー・ジーン・キングは賞金が男子プレイヤーの8分の1しかないことに怒って仲間達と女子テニス協会を立ち上げる。地道な巡業で実績を積み上げる女子テニス協会の活躍を横目で睨んでいたかつての名プレイヤー、ボビー・リッグスは男女対抗試合を提案。一度は断ったビリー・ジーンだったが、”例え女子の現役ナンバー1であっても男子には劣る、55歳の私にすら勝つことは出来ない”と鼻息の荒いボビーに戦いを挑むことを決意する。
赤茶けてほんのりトーンがぼやけたノスタルジックな映像で当時の空気感を丁寧に再現し、男性優位社会に胡座をかく無粋な男達に鉄槌を食らわす痛快さをエモーショナルに描きながらも、人物描写が繊細で実にソウルフルなドラマに仕上がっています。
何もかもが素晴らしいですが、ある印象的なワンシーンを除いて完全にスッピン、近眼メガネと猫背で全く別人になり切ったビリー・ジーンを演じたエマ・ストーンはもう何ら形容する言葉が思い浮かばないほどに圧巻です。
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