「素晴らしい作品でした。」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ 刺繍屋さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい作品でした。
不満に思う点が全く無かったわけではないのですが、それでも最高の出来だったと思います。
ネタバレせずに大画面で観た方がより楽しめると思いますので、ここではシリーズを通しての感想を少しだけ書かせて頂きますね。
当初は批判もかなりあったみたいですが、ダニエル・クレイグという素晴らしい役者さんのお蔭で、今までの007シリーズとはまた違った、肉体的にも精神的にも強靭でありながら、垣間見せる弱さや孤独感が漂う等身大としてのジェームズ・ボンド、その魅力と生き様がシリーズを通してとても丁寧に描かれていましたね。
だからこそ、これだけ多くの方に愛されたのではないかと思います。
ダニエル・クレイグさん、15年もの間、本当にお疲れ様でした。
多分、それは自分たちが想像する以上に過酷な日々だったのではないかと思います。
次はジェームズ・ボンドではなく、また違った役でのご活躍を期待しています。
さて、次にジェームズ・ボンドはいったいどうなるのでしょうね?
考え方が古いのかもしれませんが、個人的には自分の中でイメージとして出来上がっている事もあって、白人男性にジェームズ・ボンドを演じて欲しいですね。
誰が演じる事になるのか分かりませんが(個人的にはリチャード・マッデンさんなんか良さそうだと思っています)恰好良いジェームズ・ボンドを再びスクリーンで観たいです。
ここから少しネタバレでの感想を書いておきますね。
素晴らしい作品だと思うのですが、ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの最後の作品だと思うと、レミ・マレックさん演じるサイファは少しインパクトが弱かったような気がしますね。
あの能面の男だったら、もう少し大柄な方に演じて欲しかったかな。
レミ・マレックさん、巧い役者さんだと思いますし、決して悪かったわけでは無いのですが、人柄のせいか、威圧感と言うか人に与える恐怖感が少し足りないように思えました。
それは勿論キャラクターの造詣や今作だけ、しかも登場時間が限られていたせいも当然あると思いますが、カジノ・ロワイヤルのマッツ・ミケルセンさん何かと比べるとそればっかりではないですよね。
では、誰が良かったか訊かれたら、誰とも答えられないのですけどね。
キャスティングとしては、ボンドの後に007を襲名したラシャーナ・リンチさん演じるノーミ。
こちらも決して悪かったわけではないのですが、アナ・デ・アルマスさん演じるパロマに完全に喰われてましたよね。
容姿の問題ではなくキャラクターとして、やはりこちらも弱かったように思います。
もう一点。
あの終わり方はジェームズ・ボンドの一生を描き切ったものですし、ダニエル・クレイグさんが演じるジェームズ・ボンドらしく決して不死身でも超人でもない、あくまでも一人の人間としてのボンドに相応しい潔い終わり方だと思うのですが、それでもやっぱりジェームズ・ボンドには死んで欲しくなかったです。
あと、これだけの作品を作り上げてしまうと、次の作品のハードルが上がってしまうので、それも良し悪しかもしれないですね。
Mさん
コメントを有難う御座います。
それは思いもしなかったです。
ダニエル・クレイグ版ボンドはシリアスだったので、次は真逆なくらい明るいボンドも良いかもしれないですね。