劇場公開日 2023年11月17日

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「クレイグ=ボンドとして100点満点のフィナーレ。」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ image_taroさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0クレイグ=ボンドとして100点満点のフィナーレ。

2021年11月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

私自身は古くからの007シリーズのファンではない。むしろ、「女性を深くは愛さないがいつも美女を侍らせ、常に危険なミッションに挑む色男」という願望を満たすかのようなステレオタイプなキャラクター像にそんなに共感できなかったというのが本音。それでも、このキャラクターを「大人向けのライトなアクション娯楽作」という属性の元でずっとうまく料理してきたな…とは思ってきたし、多くの人を楽しませてきたことは理解できる。

しかし、ダニエル・クレイグが演じるボンドのキャラクター像はそんなステレオタイプから一定の距離を置き、大いに人間味があり色男ではあっても深く傷ついている。その傷が危険に身を投じていく動機にさえなっていて、作品自体のトーンも「重厚なアクションドラマ」と言って良いような格調高いものへ劇的に変貌した。『カジノ・ロワイアル』から本作までが、連続性のあるひとつづきの物語になっていることも、過去のシリーズとは一線を画している。

そういう意味で、それこそショーン・コネリーの時代からファンであり続けてきた人にとっては、やはり異質であるだろうし、こんなフィナーレは受け入れ難いこともあるだろう。でも、クレイグ版をひとつの独立したシリーズとして見れば、このキャラクター像から導かれる当然の帰結として、やはりこうならざるを得なかっただろうと私は思う。実に切ないフィナーレに、私は万感を込めて拍手を送りたい。

image_taro
みかずきさんのコメント
2023年3月14日

フォローありがとうございます。

10年位前から、キネマ旬報、kinenote、yahoo映画レビューなどに映画レビューを投稿しています。現在の目標は2回目のキネマ旬報掲載です。こちらのサイトには昨年2月に登録しました。
宜しくお願いします。

本作、
硬派ダニエル・クレイグボンドシリーズの最終作に相応しい作品でした。
次はどんなボンドが登場するのか、楽しみです。

ー以上ー

みかずき