「ダニエルありがとう!けれども…一点だけ」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ Lirongさんの映画レビュー(感想・評価)
ダニエルありがとう!けれども…一点だけ
小さな子供の頃から父親に007シリーズを見させられて育ちました(笑)。クレイグ版ボンドシリーズは本当に良かった。新しいボンド像、激しいアクション、ゴージャスな舞台、そして過去作品へのリスペクト。本作もそんなクレイグ版の最後を飾るに相応しいものでした…が、一点だけ。
サフィンの日本趣味?について。
クレイブ版はボンドのミソジニー的要素を排除し、人種もLGBTも取り込み(今回の“007”とQ)、元々は東西冷戦下に生まれたスパイ映画を見事に現代感覚にアップデートしました。
けれどもサフィンのあれは、文化の盗用ではないかと。
能との深い考察を、あるWEB記事で読みましたが、その文章も能を観ない人には恐らくピンとはこないものと思いましたし(私は能鑑賞の趣味があるので面白いとは思いましたが)、一般的には単に不気味、怖い、あるいは狂気を感じさせるツールとしか。
ポリティカルコレクトネスに敏感な最近の007シリーズだからこそ、残念に思ったのでした。
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