「能面怖すぎ。」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
能面怖すぎ。
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前作のラスボス、義兄に家族を奪われた男が復讐を果たそうとし、それを止めるためにボンドが復帰する話。
まず最初のボンドが銃を打つお決まりのタイトルバック的なシーン(丸の中でボンドが銃を撃つやつ)でボンドが消えるとこ、既に泣ける。ちなみにこの丸の中で銃を打つシーン、後半にもう一度出てくるので注目。
私は前作24作、ずっとあーだこーだ女性の描き方についてグチグチ言いながら見てきたクソフェミニスト女ですが、今作女性の描き方・多様性が◎。ボンドに愛されるおしとやかな雰囲気のマドレーヌ、お茶目でおっちょこちょいそうなパロマ、キリッとしてあまり笑わないけどボンドのバディ的な関係になる新007。タイプは違えど皆かなり有能。ハリウッドのme too運動の流れ素晴らしい。
特にパロマの立ち位置って今までだったらすぐボンドと体の関係を持ったと思ったら序盤で簡単に殺される役。まさに観客に見たいもの見せる良いように扱われているキャラだったわけで、いくらボンドガールが美人でボンドがカッコよくても毎度毎度そんなことは無い。今作が正しいボンドガールとの関係。
実際ダニエル・グレイク版最初のボンドもセクハラおじさんだったから成熟した本当のジェントルマンになったということですな。ただ、ボンドがパルマに「そういうのはもっと関係を深めてからにしたら」って言うのどの口が(笑)
長くなりそうだから以下箇条書き。
・全体的にアベンジャーズ(アイアンマン)をキュってして、もっとスマートにするとこうなる。サノスは無差別だったけど人を一瞬で一気に殺せるのは今回の兵器と似てる。ラミ・マレック役が前回の敵の被害者だったり、ボンドがお父さんになったり最後もね。
・ラミ・マレック日本のモチーフとの相性最高。ラミ・マレックの代表作は『ボヘミアン・ラプソディ』のフレディ役。Queenって日本でかなり人気だったこともあって何となく共通するものを感じた。
・Qの声が聞こえると安心する。Qの俳優さんパディントンの声の人なので、とても優しげな声。あの人の声が通信の指令となっているの納得。安心する声が聞こえなくなると不穏になるし、Qの声が聞こえたからもう大丈夫だってなる。個人的にQのディナーの約束をしてた人新007だと思ってる。