「クレイグ・ボンド、これにて完結!(ややネタバレあり)」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ とみしゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
クレイグ・ボンド、これにて完結!(ややネタバレあり)
上映時間を見ずにチケットを予約したら、予告編込みでまさかの3時間!
トイレが不安だったので、2時間前から水分と食事を控えて、万全な準備を整えてから、いざ劇場へ。
結果的にトイレの不安は杞憂に終わり、いかにもクレイグ・ボンドらしいストーリーとアクションを堪能した。
気づけばクレイグ・ボンドも誕生から15年。かのMCUのアベンジャーズが「エンドゲーム」で見事な終焉を迎えたように、本作はどんな形でボンド・サーガを終わらせるのか、期待はかなり高かった。
クレイグ・ボンドは、冷静とは程遠い直感的かつ激情型のキャラクターという印象があった。
が、しかし、傑作「スカイフォール」でキャラの再構築が行われた。深い孤独と絶望を乗り越え、クレイグ・ボンドは新たな人格を手に入れたように思う。
前作「スペクター」と本作は、まさにアベンジャーズの「インフィニティ・ウォー」と「エンドゲーム」のように、不可分の作品となっている。
本作単体だとキャラ設定を理解するのは相当難しいだろう。
作り手も、本作で新規のボンド・ファンを獲得しようとは思っていないのかもしれない。
ネタバレはできるだけ避けたいので、ストーリー云々は横に置いておいて、個別の感想を。
◆パロマ(アナ・デ・アルマス)のキャラ設定が想像していたものと全く違っていた。この人とは次の007でもまた会えそうな気がする。
◆ノーミ(ラシャーナ・リンチ)の活躍をもっと見たかった。ストーリー上やむを得ないとは思うけれど、むちゃくちゃ優れたエージェントのはずなので、彼女の活躍も次作のお楽しみということになるだろうか。
◆Q(ベン・ウィショー)の困り顔は本作でも健在。
◆マネーペニー(ナオミ・ハリス)はほぼ目立った出番なし。
◆マドレーヌ(レア・セドゥー)、かっこ良かった。彼女とボンドとの関係が本作の肝になるので、まさに八面六臂の大活躍。
改めて、ダニエル・クレイグさん、15年間お疲れさま。
次は「ナイブズ・アウト」の続編で会えるのかな。
そっちも楽しみにしています。
さて、次のボンドは誰が演じることになるんだろうか。
本作の設定をそのまま活かすのか、改めてリセットするのか。
それもまた楽しみのひとつとして。