「昔の007が恋しい」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ roadyさんの映画レビュー(感想・評価)
昔の007が恋しい
クレイグ・ボンドもいつの間にか15年間経つのだから、007はクレイグ版しか観たことない方も結構いるのでしょうね。
私の場合は、子どもの頃によくテレビで観ていたムーア・ボンドが基準となってくるのですが、最近の007シリーズが真面目すぎて、暗くて重いと感じます。歴代作品では、初期3部作、「女王陛下の007」、「ユア・アイズ・オンリー」、「ゴールデンアイ」が好みです。
さて、クレイグ版ではダントツで「カジノロ・ワイヤル」が一番好きで、次が後半失速する「スペクター」。それから、バットマン・ダークナイト風味の「スカイフォール」で、一番低いのが印象に残らない「慰めの報酬」でしたが、今作の位置は、下から2番目くらいか。
最初は、風光明媚なイタリア世界遺産の地でボンドカーDB5が秘密兵器を使って大活躍したり、ジャマイカでドンパチしたり(アナ・デ・アルマス演じるパロマもよかった)イイ感じだったのに、あの人を殺してしまうし、中盤から007らしさが薄くなっていって、ダニエル・クレイグのアクション映画になっちゃったのが残念。
それでも、映画として面白ければいいのですが、近接アクションはイマイチのうえ、敵の動機もイマイチ理解できないし、映画にのめり込むことができませんでした。
数年後に新作が公開される際は、昔のシリーズの良さを取り戻すよう軌道修正をお願いしたいものですが、ファンも世代交代すべきなのか…