劇場公開日 2023年11月17日

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「良くも悪くもアニメの最終回のような作品!!」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5良くも悪くもアニメの最終回のような作品!!

2021年10月2日
PCから投稿

アクションがどうとかは、あえて言わないでおこう...

基本的にダニエル・クレイグ版は1作目から女性に依存していて、女性蔑視の「007」がここまで女性の強さを最後まで全面に押し出したシリーズになったのは、時代の変化を感じないではいられない。

前回でスペクターの話が一旦、完結しているのに...という意見もあるかもしれないが、実はそこにこそ大きな意味があって、今回は『スパイラル ソウ オールリセット』のように、概念と戦うことになる。

スペクターの「どこにでもいる」という言葉には、そこから派生した復讐心や概念も指していて、正にその象徴となるのが今回の敵・サフィンということだ。
物足りないという意見もわかるが、あまりガチガチな悪役にしてしまうと悪が日常に潜んでいるという自然観がなくなり、ファンタジーになりすぎてしまうからである。

シリーズが繋がっている強みと、今回ラストにする気で作っていることも強み。
今までは、最後、最後と言いながら「あわよくば...」という気持ちがあって、手探り状態だったし、今後の影響するようなキャラクターの描き方ができなかっただけに、今作では
やりたいことを詰め込んでいて、「もう最後だし、これもやっとくか!」「どうせリセットされるから、こいつをこうしとくか!」っていう心の声が聞こえてくるようで、今まで企画に挙がっていたけどボツにされてきたアイデアなんかも、ことごとくやっていった感じがしてきた。

バフィー吉川(Buffys Movie)