「悪ふざけ」ピーターラビット odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
悪ふざけ
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可愛らしい動物の代表格のうさぎさんですからピーター・ラビットもそうかと思い込んでいましたが癖の強い擬人化、マクレガーさんの畑を我が物顔で荒らし放題、甥のトーマスさんとも優しいビアさんを巡っての恋の鞘当合戦もどき、とても野うさぎとは思えません、恐れ入りました。
確かにファンの女の子から作者のビアトリクス・ポターさんに「ピーターは良い子すぎてつまらない、悪い兎も出して」とのリクエストがあったそうで、第6話「こわいわるいうさぎのおはなし」が描かれたとのことですから児童心理は不可思議です。
ただ、どっちもどっちもではありますが天敵のトーマスさんにアレルギーの食べ物攻撃はいくらなんでもやりすぎでしょう、下手すれば死にますから、良い子が真似をしたらどうします、ドン引きでした。
大人びたキャラ設定は興業的な意図?、ぬいぐるみの熊が下品な中年親父のキャラの「テッド(2012)」が当たったので同様にギャップを笑う趣向でしょうか。
ギャップというか本来はありえない逆転プロット、子供がドジな泥棒を懲らしめる「ホームアローン」が楽しめたのは良い者、悪者の色分けが単純で上手だからです。
そういう意味では対立の構図が微妙、無益な戦いですから、どっちが勝ってもすっきりはしませんね。案の定、さんざん気を揉ませてハッピーエンドですからまあ良しとしましょうか。
動物の擬人化でどういうキャラに描くかは作者のイマジネーションですから咎めるつもりはありませんが悪ふざけ過ぎて私の好みではありませんでした、多様な動物の造形、CGと実写の合成などデザイン、技術面では実に上手に仕上げられていただけに残念でした。
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