怪怪怪怪物!のレビュー・感想・評価
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哀しみを背負うモンスター・・・
台湾映画、恐るべし!これがなかなか面白かった。
今までに見たこともないような設定で、単なるモンスター系のホラーじゃない。そのうえ、どぎついグロも満載で、いや〜、ホラー大好きオヤジは十分に楽しませてもらいました。
クラスでイジメにあっていた少年(ココリコの田中さんに似てると思ったんですがどうでしょう?)が、ボランティアで仲間と老人宅を訪れたところで2体のモンスターを発見し、そのうち1体の捕獲に成功する。仲間達と共に監禁?という秘密を共有することで友情が芽生えてきた。
ところが、2体のモンスターは実は姉妹で、妹を探す姉モンスターが殺戮を繰り返していく・・・
学園ホラーって感じで、青春っぽい雰囲気を見せる場面もチラホラ。
ただ、イジメなんてのはどこの国にもあるんだな〜って、思ったんだけど、かなり度が過ぎている。教室の外で授業を受けている生徒がいたり、教師がいてもお構い無しに、攻撃が行われる。殺されかけたイジメの現場を録音し、教師に訴えても助けてくれない。
ボランティアで老人宅へ訪ねていっても、やりたい放題の傍若無人ぶり。そんな時に見つけた人食いモンスター。ふとしたことで捕獲に成功し、監禁までしちゃうのにビックリ!
まぁ、この後もやることがとんでもない。
モンスターの歯が無限に生えることに気づけば、無理やり抜いてアクセサリーを作る。
人食いモンスターを飢え死にさせないために自らの血液を与える。
日光に弱いモンスターの血液を、気に入らない教師の飲み物に混ぜる。
そんな事をしている内に、妹を探す姉モンスターが迫っていた。
この姉モンスターが、またすごい。
路上でバスを止め、乗客の学生たちを皆殺し。
夜間学校の教室に押し入り、血の海に変える。
仲間の一人も惨殺されたことで、いじめられっこ達は復讐を目論む。
【ネタバレ】
いじめられっこだった少年は、モンスターを監禁する事で、自分をイジメていた連中と仲良くなっていた。だが何かが腑に落ちない。縛り付けられているモンスターに自分を重ねる。
よく分からなかったけど、モンスターの姉妹も人によって作られたような気がした。可哀想なんだよね。人を食べなきゃ生きていけない。人とは全く異型のものとなってしまったが、姉妹愛は生きている。たった2人の生き物として・・・
あれだけの惨殺行為を行ったモンスターなんだけど、その最期は切なかった。生きていてほしかった・・・
ラスト、いじめられっこのとった行為も、また切なかった。そうなんだよ、お前ら皆が悪いんだよ。
教室の外の彼女だけは、自分たちと違う・・・
給食のスープを投げ捨てたから、いじめっ子になったのかと思ったら、そういうことだったのか。
余談ですが、この作品、Huluで見たんだけど、字幕がうまく表示されませんでした。所々、雰囲気で見てたところもあるから、ちょっと理解しきれていないところもあるかも・・・
それでも十分楽しませてもらった一本です。
人間やめたい…
こんなにすごい作品とは!!!!
こんなに胸糞な作品とは!!!
こんなに人間の醜さを描く作品とは!!!
こんなに純粋な悪を持つ子供達とは!!!
タイトルがすごいんで、少し遠巻きにしてたのだけど観て大正解。
いろいろな意味で胸に炎が灯された。
銃撃されたといっても過言ではない。
スクールカーストのひどさと独居老人の扱い…
これは事実なのか?作品として盛ってる部分も大きいと信じたいが、高校生達の無邪気でモラルの欠けた行動や発言にただただ泣きたくなる。
胸糞すぎて人間でごめんなさいと謝りたくなる。
カースト最下層のシューウェイ。
「僕は君とは違う」
声をかけてくれた同じいじめられっ子の女生徒にそう言い放つプライドだけは一人前。
そんな彼もまた、自分より下の存在を知り一緒になって愚行に走る。
老人で遊び、捕まえた小さな妖怪をいたぶる。
彼らに人道的な心は一切ない。
いじめっ子集団のボスの彼女のバスのシーンは残虐ながらもとても美しいシーンだった。
クラッシュされるスイカジュースとバスの中。
1番奥に座る彼女のストラップは妖怪の歯で作ったアクセサリー。対峙する2人、膨れる風船ガム、BGMは「MY WAY」
妖怪についてもあまり詳しく語られない。
クズな子供達、仏教に熱心なくせにクズな先生、とにかく人間のクズ共にフォーカスを当ている。
主人公の自らが受けた境遇や未だに残る恐怖。ほんの少しの同情心から起こすちっぽけな行為。
そんな事で帳消しになるほど世の中は甘くない。
ラストが素晴らしい。
「君は僕と違う」
いじめられっ子の女生徒につぶやく
きっと彼は最下層のさらに下、怪物のさらに下に堕ちてしまった。
弾き飛ばされるスープ。
赤い画面の中、騒がしく給食をとる生徒たち
にこやかに歩きながら炎を背に、シュッお前の番!
謎テンションぶち上げで視聴後、妖怪人間ベムベラベロには考え直せと説得したいと思った。
過去鑑賞
確かにこれは面白いですね。
評価が高いのも頷けます。
まず何と言ってもテンポが良いですね。
エンターテイメント性をしっかり確保しつつ、問題を提訴しているあたり、よく計算されて作られているのも好印象でした。
苛めっ子グループの行いのクズっぷりも、リベンジ物と同じく行為が酷ければ酷いほど、最終的に感じるカタルシスが大きくなるからだと思いますし、これと対比して怪物であるものの姉妹の心の有り様の綺麗さに加え、鳴き声も仔犬のように可愛いものにして同情を引くようにされていましたし、細部に渡って本当によく考えられて作られていたと思います。
心の綺麗な怪物と心の醜い人間、どちらに対しても良い顔をするどちら付かずの優等生のイジメられっ子。
これは分かり易い形にされていますが、現実社会で普通に見られる構図ですよね。
いったい本当の怪物は誰なんのか?
永井豪先生のデビルマンに通じるものがありますね。
すごい!孫文パワーだ!
クラス費強奪の容疑をかけられたいじめられっ子の主人公がいじめっ子たちと共に、老人たちの世話をする奉仕活動をするよう先生に命じられる。
そこで老人という弱者へいじめの矛先が移り自分へのいじめが減少、さらにはそこに住み着く姉妹の人喰いモンスターに遭遇し、妹モンスターを誘拐したことで、いじめの対象がこの怪物に移っていく。
非常に良くできた作品。
心理描写はもちろん、細かい演出もしっかりしていて、暗く汚くも芸術点が高い台湾映画でした。
ただ、皆さんが言われているような本来感じるべきように感じられなかったのが悔しい。
まず、いじめっ子たちを完全悪と捉えられなかった点。
本来1番憎むべきいじめっ子のボス。私の中では彼が1番輝いて見えてしまった。
彼らのやっていることは目を背けたくなるような残虐な行為なのだが、それらをやっている時の目の輝きやそのような行為自体の醜さなど、良くも悪くも最も人間らしい。
彼の過去や恋愛要素交えてしまうことで、簡単には憎めなくなってしまった。
次に怪物へ同情できない点。
所詮怪物は怪物だった。
もっと言ってしまうと、元々人間だった彼女たちは怪物の皮を被った怪物。
傍観者は共犯者精神なのかもしれないが、手当たり次第罪なき人々を殺傷していく姿を見せられたら、あまり共感はできない。
あと警察仕事しろ。いるのか警察?
そして最も嫌な奴が主人公だった点。
いじめを受けた人の苦しみは私には分からない。
ただ、彼のやることは間違っているようにしか思えない。
ラストもあれで良いのかな…もっとやりようがあったように感じたが、この最後の点に関しては映画にとっては良いポイントだったかもしれない。
それから、『ミスミソウ』同様No.1ヤベー奴は担任の先生。火の鳥お疲れ様でした。
とりあえず胸糞映画であることは間違い無さそう。
話には関係ないが、ラストシーンでのクラス一のいじめられっ子の女子生徒の机の落書きが日本語だったのは何故だろう?
恐らく「髪臭い女」「風呂入れ!」「マジキモイ!」と書いてある。
本日の名言:安心しろ。お前を殴れるのは俺だけだ。
面白いぞ!邦画頑も張れ!
ホラー?サスペンス? 本質は悪意と絆の物語。
どちらが怪物か分からないといった感想が多かったので、自分なりに考察して観ました。
怪物側は人間を食う殺すなど派手なアクション、動で外見的な怪物表現
人間側はいじめや拷問など心理的に見ててきつい、静で内面的な怪物を表現
外見的な怪物と内面的な怪物の対比が非常に上手く構成されていると思いました。
怪物側の襲う対象がはっきりとは描かれて居ませんでしたが、劇中描写だけで考察すると
浮浪者や独身老人など、社会的に孤立した人を襲うような描き方。
卑怯と言えば卑怯だが、彼女達は人間の形をしているだけで凶暴な肉食獣だと観ると
喰うために、生きるために非常に合理的に狩りをしているだけとも思える。
狩りをする獣を悪ととらえるかどうか。
一方の人間側、いじめに始まり拷問や復讐など、いわずもがな明かな悪意を持った行動をしている為、
圧倒的多数が人間側の悪意の方に戦慄すると思います。
怪物側の内面は恐ろしい外見と行動とは裏腹に、妹を想う、姉を想う姉妹の美しい絆を
人間側の内面は整った外見とは裏腹に悪意に満ち満ちた醜さを非常に良く描けていました。
ハリウッドの古典、ランボーを彷彿とさせる警察(正義とされるもの)対ランボー(悪とされるもの)が逆転するニュアンス。
映画を見終わった後、さぁ、本当の正義、悪とは何ぞやと考えざるを得ない、あなたの価値観を大きく揺さぶる作品です。
邦画もこれ位はやって欲しい!!
最近見た「ソマリと森の神様」で、人間は怪物を見かけると必ず迫害していたので、本作の内容はしっくり来ました。拷問シーンは女子高生コンクリート詰め殺人事件(1988)を思わせるものがありました。姉が奪還に来る際、リーダーが配置を指示するさまは、朝日大学野球部ホームレス襲撃・殺害事件(2020)を思わせるものがありました。十代男子のウザさを上手く映画にしており、また怪物の演技も良かったです。日本ではほとんど知られていないと思いますが、特にバス内のシーンは良い意味でアニメっぽかった(中島哲也だとあざと過ぎ)ので、鑑賞すればファンになる若者も少なからず現れると思います。
いやあ、アナーキー!!
今、観終わったばかり。
エネルギーを回復するために、大戸屋で飯を食うことにした。というくらい、疲れた。
アナーキーな映画だった。テンションの高い演技、しっかりしたホラー造形と撮影。少年たちの、わけのわからない行動原理。先生たちの、現実に近づこうとしない、90度以上噛み合わない行為。それらが、よりによって、青春映画かと思える雰囲気をまとわりながら、進んでいく。
主人公を初め、誰一人、感情移入するどころか、俺と同じ方向を見ているとすら思えない人ばかり。そしてストーリーも、終わってみれば、最初の「怪物がいる」ことを紹介するシーンまでが、一番わかりやすかった。何が起きるか、どう行動するかがある程度、予想できるから。その後は、一点も予想できる行動はなし。いやあ、これは疲れる。そして、そんな意味で、自分の中では、凄い映画だった。
ホント、なんだ、この映画?
「こんな世界、燃えてなくなってしまえば、いいのに」という映画だった…
怪物美形すぎ
なんで姉ちゃんは美形で妹は可愛い系なんだよ、怪物なのに。ただただ怪物がかわいそうで仕方なかった。
クソ憎たらしいボスの最期もっとハデにして欲しかった。スカッとしねぇわ。
生きてる人間が1番怖い
途中から怪物が可愛くなっていく怪奇作
最初から最後まで救われる展開のない胸糞映画。
見た事のない人型の怪物が出て来るんだけど、描かれてる日常が細かい所が妙にリアル。
主人公はイケメンすぎていじめられそうな感じがないのが少しノンリアルだけど、一人だけ教室外に出されてる女の子の存在感とかリアルだし、想像力の欠如した無軌道なボスとその取り巻きの所作なんかは演技力も相まって、凄い「居そう」と思えるキャラクター。
そんな中で捕らえらえて拷問を受けてる見た目はとてもじゃないが美しくない得体の知れない怪物が泣き叫んでいるうちに、感情移入が入ってきてとてもか弱く可愛い存在に思えてくる不思議な感覚に陥ってしまった。
最後の教室のシーンで椅子の上で堂々とどでかいオナラをかます女子生徒っていうのが下品極まりないんだけど、演出としては最高に上手だと思う。
一瞬でその状況におけるモラルハザードが理解出来るし、その全体に対する嫌悪感を抱けるという素晴らしい演出だと思った。
お調子者の男子生徒じゃなくて、女子生徒がやるっていう発想が凄くて、かました後もまあまあ落ち着いてみたいな半分テレ、半分どやみたいな雰囲気を出すのもリアル感が出すぎている。
更にバス内での大量虐殺シーンもポップな曲と共に見せないで魅せる演出がセンスを感じさせられた。怪物の歯をアクセサリーにしてた女の子の最期も助けてと泣き叫ぶのではなくて、ガムで風船を作りながら死んでいく演出もやっぱり上手い。
自分の命の危機さえもこんなに無関心にゲーム感覚で捉えれるんだという、人の魅せ方がやっぱり上手。
一番憎たらしいボスがあっけなく死んでいくのは少しガッカリしてしまったが、逆にじゃあどういう風に苦痛を与えながらジワ殺しさせれば良かったのかと考えると、確かに難しいものはある。
最後のシーンも魅せ方が上手で、あれ主人公は助かるの?いや、でもお椀すすってたよね?え、すするふりだった?逃げれる?復讐成功?あっ、やっぱ飲んでたか……。っていう終わり方がドキドキさせられました。
怪怪怪怪物!
原題
報告老師!怪怪怪怪物!
mon mon mon Mosters
感想
台湾の青春ホラー映画。
パッケージと題名は酷いですが作品としてはよく出来ていたと思います。
怪物の歯を抜く、人間を食べるといった場面はありますが自分的にはキツいゴア描写はなく、血の量がすごいというイメージです。
スクールバスの中での殺戮、教室での殺戮はよかったです。
ただ怪物はめっちゃ強いのでもうちょっと殺し方が見たかった気もしました。
いじめ、スクールカースト、独居老人と様々な社会問題、怪物は人を食べるし怖いですが人間の汚い部分はもっと怖いと思いました。
人間じゃないからなんでもできる、観察、実験は恐ろしいです。
いじめの主犯格をはじめ高校生はみんな狂っています。
特にボスの頭のネジの外れ具合はヤバかったです。先生に復讐する時なんかはもう狂ってます。
ラストはいじめられっ子は絶叫しながらでしたけどある意味ハッピーエンドではないでしょうか...笑
独居老人の我愛羅VSフリーザは面白かったです。
※シュッ👉
この世には悪人かバカしかいない。
ポップな映像で救いのない物語を描く
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