劇場公開日 2019年8月24日

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「ジョージア映画で観る、今や失った世界」聖なる泉の少女 kthykさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジョージア映画で観る、今や失った世界

2020年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

黒海の東の国ジョージア(グルジア)の映画は、いつも美しく、静かで、素朴な人間関係が物悲しい叙情を生む。
過去に観たどの映画もそうだが、今回は泉と少女が主役だけに、その世界は一層非現実的、まさに山深い中世世界はこんな処と思わせる場面が続く。
しかし、内容は過酷だ。
明治以降の近代化と称してあらゆる利便を我がものとしたと同時に、その喪ったものの大きさに、今や呆然として悲しむ我々の姿が、この映画では隠喩だが克明に描かれる。

kthyk