ウィルソン

解説

「スリー・ビルボード」のウッディ・ハレルソンが主演を務め、「ゴーストワールド」の原作者として知られる漫画家ダニエル・クロウズの同名コミックを実写映画化。変わり者の中年男性ウィルソンは、最後の肉親である父親を亡くして孤独にさいなまれ、自身の人生を見つめ直すように。別れた妻ピッピを捜し出した彼は、彼女との間に授かった娘クレアが生後すぐに養子に出されていたことを知り、17歳になったクレアに会いに行くが……。共演に「インランド・エンパイア」のローラ・ダーン、「ジュラシック・ワールド」のジュディ・グリア。

2017年製作/94分/アメリカ
原題または英題:Wilson

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映画レビュー

4.0原作者自身が脚色した似て非なる別バージョン

2020年3月26日
PCから投稿

『ゴーストワールド』の原作者ダニエル・クロウズの傑作グラフィックノベルの映画化だ。原作者のクロウズ自身が脚色も担当している。 興味深いことに、風采の上がらない偏屈な皮肉屋という主人公のキャラは同じでも、ビジュアルは随分変わった。ウディ・ハレルソンがキャスティングされたことで、唯我独尊の不遜さが大きく増しているのだ。 重要キャラである元妻も、ビジュアル的には原作と真逆なローラ・ダーンが演じ、大きく変わった。実際にクロウズは、キャスティングが決まったことで2人に合わせて脚本をリライトしたという。 人生をこじらせた末の諦念を描いていることは同じだが、演出のテイストもあって、映画の方がより希望を感じさせる後味になった。つまり原作のエッセンスを誰よりもよく知る原作者自身が、あえて似て非なる別バージョンを作り上げたのだ。どちらが上か下かではなく、ひとりの創作者から形の異なる結果が生まれたことが面白く、ぜひ比べて楽しんでみることをお勧めします。

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村山章

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