「ふるやのモリ」モリのいる場所 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
ふるやのモリ
山崎努はまさに熊谷守一が憑依したかのような枯淡の造形を見せるが、それ以外がどうもいけない。守一がハサミで食材を切りながら食べるシーンあたりまでは悪くなかったのだが。もともとあまりドラマらしいドラマがないからだろうけど、それを無理やり付け足したような夾雑物が多すぎる。タライのくだりなど噴飯ものだ。(たとえば)熊谷守一の作品展から受ける雰囲気とはまるで違ってしまった。私としては、ヴィクトル・エリセの「マルメロの陽光」のようなイメージを期待していたのだが。
コメントする