「復讐という視点で見ればアリ」アメリカン・アサシン おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
復讐という視点で見ればアリ
主人公のディラン・オブライエンは、メイズ・ランナーの時とがらりと違ってたくましい感じで、CIAエージェントっぽくてよかったです。それよりもさらにマイケル・キートンの鬼教官のハマりっぷりは最高で、存在感バツグンでした。
内容的には、テロの背景がイマイチわからず、深みに欠ける印象でしたが、そんなことが気にならないくらいストーリーは単純明快でした。また、スパイものにありがちな、臨機応変という名の独断専行が随所に見られ、アクションシーンの見どころも多かったです。
ただ、「CIA組織のエージェントだという自覚は微塵もないのかよ!」とツッコみたくなる気持ちもありますが、国家のためではなく、復讐という私怨で動いているので、そこにツッコんではいけません。
むしろ、復讐は彼だけのものではなく、作品全体の一つのテーマとも言えるものだと思いました。そのため、見終わってからも、アメリカ最高!アメリカブラボー!的な気持ちにはならず、なんとなく後味がスッキリしませんが、それはしかたのないことだと思います。
それでも、終盤からラストまでは目が離せなくなり、映像的にも迫力があってなかなかよかったです。全体的には、可もなく不可もなくといったところですが、スパイアクションものが好きなら、見ても損はないかと思います。
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