シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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これって
個人的な感想です、最初見終わった時は、気持ち悪さが先に立ってしまったけど。だんだん、じわじわ、しみてくる映画です。と、いうのは、この主人公、もしかしたら人魚で、人間になったけど、彼が来て恋愛を始めたものと思いました。そうやってみると、すごく切なくて暖かい映画と思えて。でも、オクタビアさん、最高。あと二回は行こうかなっと。
ファンタジー
良かった。ファンタジー。アカデミー賞は意外だった、作品賞はスリービルボードだと思ってた。ファンタジーで現実に対抗するような、感じがして良かった。夢とか愛とか対マッチョなもの、みたいな、でもストリックランドのキャラクターが1番強烈で、だからマッチョな現実が結局は勝利していないか、というような批評を読んで、そんな気もしてきた。
思い入れタップリ
その世界観を実現する為に凝りに凝ったギルレモワールド。2度目の鑑賞。キュートなのかグロテスクなのか分からない世界。セットもコスチュームもこれを実現する為に徹底的に練り上げられている。
ヒロイン、イライザは夜間清掃員の中年女性。夕方に起きて仕事場に向かう。物語はそこで展開する。夜の物語だ。夜間清掃の仕事をする人たちは黒人やヒスパニックのマイノリティばかり。イライザが“彼"と出会うのも夜。暗いラボの中で2人は交流を深めていく。
そこに昼の世界からやって来るのがストリックランドという役人。彼は出世の為にここに居るが本来ならこんな時間は柔らかいベッドの上で眠っている人間だと思っている。早く結果を出して昼の世界に戻りたいのだ。
やがて“彼”は軍事目的の為、解剖されることに。イライザは“彼”を助ける決意をする。そしてイライザを助けるのは掃除婦仲間のゼルダ、秘密を抱えて生きる隣人の画家、国家に捨てられたスパイ。皆夜の住人。
ヒロインのサリー・ホーキンスはキュートに見えたりグロに見えたり。声の出ない孤独なヒロインが恋した彼を助ける決意をするところは名シーンとして記憶されるだろう。このイライザ役はホーキンスへの当て書きだそうで、なるほどと納得。イライザは意外にタフで、その辺りを心得て表情だけで表現するホーキンスは見事。
クリーチャーの“彼”も美しく見えたりグロに見えたり。その境界を行ったり来たりするのが面白い。スーツアクター、ダグ・ジョーンズの動きはただただ美しいけどね。
贔屓のオクタビア・ジョーンズはいつも通りのお節介なオバさん役だが、今やこういう役は彼女しかいない。今回はヒロインが喋れないからセリフを全部引き受けている。
イライザと“彼”を取り巻く人たちの中で唯一の悪人ストリックランドはやや戯画化されすぎているが、演じるマイケル・シャノンが上手いので笑わないで済む。早く昼の世界に戻りたいと常にイライラしている感じを巧みに醸し出す。差別する側に立つ傲慢さが溢れている。
夜の世界の街灯、朝日が差し掛かる部屋、埠頭の夕日が切なく美しい。古き佳きハリウッド映画の世界。イライザたちの仕事場であるラボは旧い怪奇映画のムード。数多の映画に対するオマージュ満載。撤退的に創り上げられたギルレモワールドはそれだけにコッテリ味で、俳優の演技も濃厚。現在の政治状況に対する主張まで盛り込んでいるのでいささかもたれると感じるひとがいるかも。
見事な作品なので濃厚な映画世界に浸りたいときに観るべき。
見たことない世界。
ギレルモデルトロ作家性というべきか。知らない名作漫画の実写化作品のような密度と現実離れな世界観だった。
クリーチャーはフルCGに慣れているので、人型で特殊メイクベースのクリーチャーの雰囲気は存在感が違うんだろう。
エログロ要素の盛り方が斬新で驚かされた。冒頭のお風呂オナニーをはじめ、指切断からの腐敗、頬貫通弾、顔面木材ど突き…。アウトレイジを想起した。これらの要素があるからキャラクターに深みが出るんだと思う。猫食べてたな…。
美女と野獣の真逆なのかな。
ラストカット、緑と赤の構図良かった。
主人公、喋ることのできないこだわりの強い女。若くない。音楽が好き。周囲から嫌われてそうだなと思う。が、隣のおじさんと仕事仲間には信頼できる仲間であり、言葉が通じる相手。首の傷ってクリーチャーのハーフみたいなことなのかなとも想像する。
ゆで卵の意味って。
助演男優賞はマイケル・シャノンに!
R15だったので、観る前に「なぜ指定しているか?」を調べました。
「性描写も暴力描写も過激ではないので大丈夫」というご意見
が多かったので、安心して観に行ったら、ウソばっかり!
性描写は過激ではないと思いましたが、所々で過激な暴力描写が
あると私は感じました。怖くて観られない場面もありました。
それは、マイケル・シャノン演じるストリックランドによるもの。
けれど、抜群の演技力で「隠れた主役」とも言えてしまうのでは
ないでしょうか。怖かったけど素晴らしかった!
もちろん、水中生物とイライザの心(と体)の交流の場面は
どれもロマンティックで素敵でした。
アカデミー各賞受賞で映画の紹介記事も多く、そのほとんどが
「ファンタジックラブロマンス」とか「ファンタジーラブストー
リー」などと紹介していましたが、私には「バイオレンスサス
ペンスファンタジー」としか思えません。
最後に……オクタヴィア・スペンサーは可愛い!
水の形。確かに目の前にあるものなのに、時と場合で色々な形を彩る。 ...
水の形。確かに目の前にあるものなのに、時と場合で色々な形を彩る。
美女と野獣へのアンチテーゼとして描かれたものというスタートで観たが、あまり意識にはならなかった。
ずっとテーマになっているのはマイノリティーの存在は人間の欲望・本能を表面化させ、それを他人は軽蔑・差別するが、実際はすぐ横に自分がマイノリティーになる可能性がある。そうなった時に何かに執着する人間性はわからなくもなかった。
このテーマを最初から最後まで怪獣映画として描いたのは面白い。
あなたが見えなくても気配を感じる
大方の予想を裏切ってアカデミー賞作品賞をゲットしたその日に鑑賞。確かにこんな特撮映画が認められるというのは驚きである。これが取れるならば、或る意味日本だって、こういう着ぐるみ作品は仮面ライダーから脈々と歴史があるのだから、得意分野も相俟ってチャンスが広がるのではないだろうかと、期待したりもする。
ま、とはいえ、流石ハリウッド作品なので、その辺りの画質、劇伴、細かい演出等、なかなか敵わないだろうとは思うのが残念ではある。
『人生は失敗の積み重ねに過ぎない』。そんな格言で溜飲を下げるしかやるせないマイノリティの面々が集まる登場人物。そんな肩身の狭い第2次世界大戦中のアメリカを舞台に、半漁人と聾唖の女性のラブストーリーがコンセプトである。ストーリー展開は至って簡単であり、そのラストもかなりファンタジーであり、サスペンス味もかかっている。ちょいちょい出てくるエロネタもクスりと笑わせる。映像効果も『水滴のランデヴー』なんて、中々粋である。決して難しくない作品であり、R15は勿体ない内容である。その時代の差別問題もキチンと織込まれていて、というか、テーマそのものではあるのだが、そんな中でも抗い、思いを成就させてようとする勇気も又、ハリウッド映画そのもののテーマなのであろう。『砂漠の女王』が劇中内作品で上映されているのもそんなユダヤ的発想なのだろうか?監督はメキシコ人なのだが・・・
最もハリウッドらしい作品として、お手本のような出来映えに、スタンダードとしての位置づけを与えられたと思い、惜しみない拍手を贈る。
美しくはある
面白い映画だった
物語としては孤独な喋れない清掃係の女性がその仕事場(軍の研究施設?)にやってきた奇妙なモンスターと交流を深め、彼の為に脱出を企てる。
そして、彼等は結ばれるが別れの時は迫り…みたいな話かな?
モンスターとの交流を深めていくあたりはどこか微笑ましく、観ているとモンスターが愛おしく感じる(この辺がさすがデルトロ監督といったところか)
徐々に交流を深めていく中で2人の心を通わせていくわけだが、この辺どうにもあまりにも急激というか劇的というか、2人があそこまでになるというのがどこか急すぎるというかなんというか…(彼女の表情が徐々に豊かになっていくのは良かったけど)
他に仲間もいない孤独な彼と、彼女自身がお互いにシンパシーを感じてる?運命?と言えば、美しいのだろうがこの辺の心の機微がどうしても読み取れない(勉強不足は認めます)
隣人の画家の老紳士や同僚の女性もとてもステキなキャラクターで主人公を支えてくれる。
また、悪役とも言うべき警備主任の変態じみたサディスティックで高圧的な態度も嫌らしく、彼の不快感(そしてどこか愚かな)感じが出ていてとても良かった。
脱出劇はどこかスリリングで有り、彼と結ばれる彼女の淡い恋模様?はどこか愛おしく純粋な心地。
警備主任が迫ってくるラストにかけては緊迫感もあり、色んな映画の色を魅せてくれる。
モンスターも純粋ゆえに時に愛らしさ、時に獰猛な一面を見せるのも魅力的である。
彼女の首の傷が最後にああいう形に結実したのも驚いた。
どこか美しくもあり、愛おしくなるような繊細な映画だったかなと
色調が素敵
日常に寄り添った夢見心地なシーンがとても素敵で惚れ惚れしました。デルトロ監督の持つ独特の世界観が好きで今回も期待を裏切らず、本当に彼が信じていたものを受け入れてくれる相手が今回はオスカーだったというのも最高で喜ばしいです。
色々好きな要素がありますが、中でも色調がよかった。物語が進むにつれ、半魚人の彼に恋するイライザの服がブルーからレッドに変わり最後には水中をも自分の血で染めるのは現実から離れ恋に燃えている証拠。
ジャイルズが最初に描いたゼリーの絵は赤だったのに、失恋した時なんて緑のゼリーを描いていたのもなんだか切なくて胸がキュッとする。
ティール(淡い緑)という色が出てきますが、ほとんどのシーンがこの現実に支配されているんですね。ストリックランドなんて幼少期から好きだという緑の飴を最初からずっと処方されたように現実を飲み込んでいるし、後半はティール色の車を破壊されてしまう。
この物語はジャイルズの語りで始まり終わるけれど、その後誰かに話したのかもしれないし本当に彼等は結ばれたのかは本人は知る由もないけれど彼の信じる力がそうさせたのだと思う。
あの2人のその後を信じるかでジャイルズもまた救われているのだ。
鑑賞後、2人のように水中を漂うような浮遊した気分に包まれてとてもいい夢を見ていた気持ちになりました。
優しくて繊細な映画だったな。色調のアクセントも素敵だった。デルトロ監督おめでとうございます!
ゆで卵をたくさん食べよう♪
ギレルモ・デル・トロ監督って、面白い…と思う。「私は現実逃避的な物語は書かない」との事。
観る前の予想…とは違い、ファンタジーファンタジーしてはいなかった…(^_^;)主人公の生活は、孤独だけれど万事てきぱきとしている…。
ほかの登場人物はみなコミュニケーションの問題を抱えているが、声が出せない主人公のイザベラは大丈夫そう♪そして、眼差しがいい。
冷戦時代を舞台にした本作には、ロシアのスパイが登場してイライザと半魚人の運命に影響を与える。それが現代のアメリカで起きていることを示唆している…?!
1962年はアメリカでおとぎ話が終わった年らしいが、ゆで卵はたくさん食べたい♪
蛇足ですが……今年の日本アカデミー賞で、最多6冠を獲得した「三度目の殺人」の是枝裕和監督(55)の過去作品の『そして父になる』の主演も福山雅治(49)だが、この作品中の、妻が夫(=福山)に卵を食べさせない理由が…、間違っている
このワンシーンだけは、撮り直して欲しい!!!(間違った認識が広まらない様に……)
奇しくも、是枝監督は1962年生まれだ…。
形が何であれ、愛し愛されるというのは尊いなぁ。 ラスト泣きました。...
形が何であれ、愛し愛されるというのは尊いなぁ。
ラスト泣きました。
これは自分が悲観的だから思うのでしょうが、とても儚い映画だと思いました。
彼らが幸せになる結末は「死」、少なくとも人間世界での死だったように思います。
異形の彼と恋に落ちるのは夢がある。心踊るファンタジーです。
でもその彼と幸せな結末を迎えるにはどうすれば?
彼が人間になる?それは結局「異形」の彼を否定していることになる。
あるいは彼女が異形になる。これはありかも?そのような匂わせもありました。
でも完全に非現実的な世界になりますね。パンズラビリンスがこれになるのかな。あ、シュレックでやってる!笑
異形の彼と真の愛を得たがそれはこの世では受け入れられなかった…
つまり、真の愛はこの世にはない…
うーん?( ´△`)
つまり、なぜ「異形」なのか?という疑問がすっきりしない。
異形好きなんだーと言われればそれまでですけど笑
たぶん2回、3回と見るとまた違った見方をするのだと思います。
あの傷は
映像も綺麗で
水の中を感じさせてくれました
少しエッチなシーンが多かったけど
異種勾配を描くための布石なのかな?
イライザが川に捨てられてたとか
首に3本の傷があって 言葉が喋れないって
あ~イライザも 彼と同種(より人間に近い形ではあるが)と思ったのに
そういう終わりかたで無かったのが何とも
伏線張りまくりに感じたのに
エイドリア〜ンには萌えん。。。w
ん!?何〜この独特な映像・・音楽・・そして化け物
この予告の作り方は、惹きつけるモノがあり・・・
小さい時に白黒で観た大アマゾンの半魚人とウルトラQを思い出す。
序盤、世間の片隅で暮らす障害を持つ女性のあからさまな私生活が、メロウな曲と共に映し出され・・・
超極秘機関なのに、清掃婦が、え!?ってくらい簡単に超超極秘なモノを見てしまい・・・
会いに行けて・・・
そして助け出す・・・・
で、、、、お互い好意をよせ異生物性行為に及ぶ@@!
リアルな表現描写もあれば、いきなり美女と野獣みたいな映像に、椅子から落ちそうになる^^;;;;;
最近よく見かける黒人のおばちゃん&画家のおっちゃんと主人公の絆も別嬪さんじゃないキャスティングなのも理解できても・・・・
タイトル通り松金よね子さん的エイドリア〜ンには萌えん。。。
でも・・・マニアは堪らんのか!?☆2.8
話す事が出来ない女性と南米の半魚人の純粋で切ないラブストリー
シェイプ・オブ・ウォーターは
話す事が出来ない女性と南米の半魚人の
純粋なラブストリーで
1962年の
テレビが普及して
映画館の観客が激減した時代が背景となる
世界の情勢は
アメリカとソ連が冷戦時代で
両国で宇宙開発の競争が激しい時期になる
映画の途中で
黒人が飲食店に入れない黒人差別が登場して
映画の冒頭のテレビの画面に
黒人が警察犬に追われるシーンを放映する
シェイプ・オブ・ウォーターは
白黒のミュージカル映画を
オマージュする切ないラブストリーで
ラストシーンまで一気に展開して
綺麗で繊細な映像が切ない映画を盛り上げる
_φ(・_・評価に苦しむ映画です。
テンポがいい映画だったか?そうでもない。少しダラダラしていました。キャラクターに感情を移入できたか?半魚人が可哀想だけど可愛くないし、飼い猫食べちゃうくらい本能が強くとにかく可愛くない。ヒロインも特別綺麗ではない。
しかしながら考えさせられました。果たして銃弾を受けて半魚人と消えたヒロインは自分とは全く違う異形の者と一緒になれたのか?
今まで異形の者たちを別の世界や元いた場所に逃がす映画はいくらでもありましたが、この映画はその異形のものと一緒になれるかという問いが重要なのでしょう。ゲイの隣人、黒人の同僚は異形なものの象徴的な表現なのかも。
ヒロインが半魚人といつまでも一緒になってアマゾン川のほとりで幸せに暮らしました、めでたしめでたし?半魚人が生々しいのでそうは思えません。これが監督の狙いなのだろう。綺麗事じゃないのだ、この世は。それでも人間は、、、、。
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