シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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恋に落ちる瞬間と愛が生まれる時
弱き人とかマイノリティの目線なんだろうけど誰もが持ってる「憧れ」の映画だ。こういう出会いや相手とめぐりあいたいと思ってた。イライザたちの日常の幸せなこと!あのルーティーンは自分と一緒だ。親友とのテレビを見ながらのタップ!憧れる。 幸せな映画体験だった。
記憶に残る一本
まずは何と言ってもサリーホーキンスに尽きる。セリフなしでもスクリーンに釘付けになる演技力が光っていた。そして職場の同僚役・オクタビアスペンサーの存在感も抜群でした。
作品の出来映えも当然素晴らしく、物語とキャストが見事に嵌った作品ではないでしょうか。言葉が無くても通じ合う究極の愛のカタチ。圧巻のラストでは胸が一杯になり涙が溢れた。記憶に残る一本。
2018-46
真に美しい愛の物語。これが本当の『美女と野獣』
素晴らしい!これこそ俺が本当に観たかった『美女と野獣』!野獣がハンサムな王子なんかに変身したりしない真に美しい愛の物語。「物語」が過酷な現実に救いをもたらすことを描いてきたギレルモ・デル・トロの到達点!あまりにも甘美な結末に冗談じゃなく心が震えた!
オープニングから流麗なカメラと水中を漂うような音楽で一気に世界に引き込まれる。演出的にもモノクロ映画やサイレント映画からミュージカル映画に至るまでのあらゆる映画的技巧を総動員してこのおとぎ話を絶妙なバランスで成立させていると思う。アカデミー賞13部門ノミネートも納得の完成度!
主演のサリー・ホーキンスが最高。美女ではないという設定やけどあのチャーミングなこと!「彼」と抱き合った状態でリチャード・ジェンキンスに微笑んだあの顔はやられる!マチズモの権化(『美女と野獣』でいうガストン)を演じたマイケル・シャノンも流石。モンスターはお前の方だと誰もが心で叫ぶはず
「彼」もとい「不思議な生きもの」がキリストを思わせるあたりは『E.T.』(それでいて結末は真逆の『未知との遭遇』)。というか「不思議な生きもの」とE.T.はほぼ同一人物といっても過言ではない。『E.T.』が好きな人にも絶対オススメ!これは「この子は悪くないのに!」モノの新たなマスターピース!
『シェイプ・オブ・ウォーター』は「つらい時代のためのおとぎ話」として構想が練られ始めたらしい。出演者のマイケル・スタールバーグは「冷たい世界の美しい物語」と本作を表現した。物語は過酷な現実に救いをもたらしてくれる。平たく言うとしんどい時でも元気が出る。映画を観る意味はそこにある
『シェイプ・オブ・ウォーター』の"The others"に対する優しさを知ってしまった後では『グレイテスト・ショーマン』のそれが浅薄なものだったと感じてしまう。確かに"This Is Me"と力強く歌い上げる様は素晴らしかったけど逆に言うとそれしか言わせてもらえてないというか…
『シェイプ・オブ・ウォーター』と『パンズ・ラビリンス』は姉妹のようなもの。どっちも最高
そう来たかぁ
34本目。
アカデミー賞にノミネートされてるし、混んでるかと思ったら、そうでもなく拍子抜け。
でもちょっと有難い。
作品の方は、最後が自分の予想とは全く違ってて、あぁそう来たかぁと。
でもセンスと発想と遊び心を感じさせる作品だと思う。
好みの問題か
セット、美術、脚本、音楽と隙のない傑作だと思います。個人的に疲れていたせいか眠たくなってしまい映画の世界観に集中できず。。。
あと、マイノリティー、言葉のいらない恋愛というテーマですが、ラブストーリーは美男美女のほうが画的に観やすいと感じますぬ。
むかしむかし、ある所に声を出せない女性が少数の仲間と共にとても自由...
むかしむかし、ある所に声を出せない女性が少数の仲間と共にとても自由とは言えない生活をしながら夢を見ていた。ある日、どこからか人ならざる者が鎖に繋がれながら彼女の前に現れた。その日から2人は徐々に触れ合い、そして惹かれていく
この愛の形ににまつわるおとぎ話を現代に語ってくれたのは、その生涯をかけて”モンスター”、異形の者に愛を捧げてきたメキシコのスリーアミーゴスの1人ギレルモデルトロ監督
彼が製作・監督・脚本と至る所まで関わった本作はなるほど、とても細部にまで拘った世界観、とても繊細なシナリオなど、彼にしかなし得ないであろう、とても創造性に満ち溢れた宝石箱のような映画でした
個人的に冷戦時の60年代、そして度々挿入されるその時代の素敵な音楽、基本的に一般的な世界から離れた場所での出来事など、自分が大好きなゲーム、バイオショックのテイストを感じ、とても舞台設定にワクワクしていたし、実際見て魅力された
主人公であるイライザ、半魚人の彼を始めとした社会からつまはじきされたThe Othersは権力者であったマイケルシャノン演じる悪人でさえそのある種の強迫観念に駆られてしまっている閉鎖的な社会や時代の干渉を受けつつも、逞しく抗い続け、ついには自分たちなりの愛の形を勝ち取ります
この映画はギレルモデルトロによる異形の者、人ならざるものとされてきた者たちと昔の古き良き思い出となっている映画達への愛くるしい素敵なラブレターとなり、我々観客たちを幻想的な浮遊感さえ感じるような124分の世界に誘ってくれる
人間と半魚人の愛
「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロ監督作品。
本年度のアカデミー賞最多ノミネート。
彼自身メキシコ人であり、メキシコ人を国境封鎖し
疎外しようとしている現在のトランプ政権への
風刺的なアンチ作品でもある。
主人公イライザは言葉を持たない。
親友はゲイの老いた絵描きの男性。
掃除婦仲間は黒人女性。
彼女らは大多数の中の少数派であり
差別的な対象の立場にある。
60年代、戦後 米国とソ連の冷戦下において
後のスターウォーズ計画に至るまでに
何としてもソ連の先を進んでおきたい米国は
アマゾンで捕まえた半魚人の生態を研究する。
施設内で掃除婦をしていたイライザは言葉を持たない彼と
意思の疎通を交わしていく。
マイケル・シャノン演じるストリックランドの怪演が見事で
彼自身「神は人に似ている。君らよりも私に。」と豪語。
自身(白人)と違う人種を圧倒して非難の対象とする彼は
半魚人を徹底的に痛めつける。
まさにこの映画において「どちらが化け物なのか?」を
問わせると同時に、少数派である彼女らも少数派の中で
お互いに助け合いそして愛し合うこともできることを
観客へ伝えさせてくれる。
ストーリーは予定調和で意外性はなく進むので
ラストはある程度読めてしまいましたが、
途中途中のユーモアでありエモーショナルな場面は
劇場で観る価値ありです。
BGMもオールディーズで60年代のクラシックな
時代背景が好きな人にはドンピシャでしょう。
ただR15指定作品なのでその辺りはある程度
覚悟して鑑賞に臨んでください。
付き合いたてのカップルや付き合う前の男女で
観るのには少し不向きかもしれません。
(グロ方面よりエロ方面)
ストリックランドを擁護してもいいですか?
想像してみてください。
ストリックランドが自分の父親、あるいは自分自身だとして、官僚や軍人やサラリーマンとして同じような環境や状況に置かれていたとしたら‥‥。
許しがたい傲慢さや自尊心の強さが鼻につくところはあるけれど、客観的には『有能な人』という評価を得るはずです。
〝彼〟と直接触れ合う機会を得たイライザやデミストリ(ホフステトラー博士)の方が特別な感情を抱くことのできる極く限られた少数派のはずなのですが、映画を観ている我々はイライザや博士の立場での感情の方が普遍的・一般的で正しいと思い込んで感情移入してしまいます。
現実社会において、恐らく誰もが、この映画のように、本当に大事にしなければいけないものはなにか、ということを分かっているはずなのに、大半の人がそれに気づかないまま、或いは気づかない振りをしながら、ストリックランドと同じような価値観や方向を向いて仕事や日々の活動における判断をしているのではないでしょうか?
一般的な仕事において、限られた時間の中で、最小限のコストで最大の効果を発揮しようとする時に特定の顧客の為にそれなりの手間やリスクのかかる選択(あたかも半魚人を救うみたいな)をするでしょうか?
本当に大事なものを自分のペース、自分の世界観の中で、愛し慈しむことは、現代の慌ただしい競争社会の中では、ファンタジーでしかないということなのだと思います。
とても悲しいけれど。
2018年度ベストムービー!
素晴らしい!そして、美しい!
ここ数年で、最も素晴らしい映画のひとつ!
この映画を評する言葉なんていりません…でしょ!?(笑)
だって、奇跡の様なシーンが一杯散りばめられいるんだから…。
期待値高すぎたので....
ちょっと期待をしすぎました...
パンズラビリンスと、
ヘルボーイ。大好きですから。
上に挙げた全3作の方が、
個人的には、断然好きでした。
とは言え、
美術の素晴らしいこと。
相変わらず、
世界観がバッチリ決まってるし、
クリーチャーの不気味で、
怖いのに、どこか親しみのある表現も、
お変わりなく。
お話は、
ジャンル映画になるのでしょうか?
よくわかりませんが、
キングコングのような、
怪物と女性の淡い恋物語系?
詳しい方にすれば、
コレコレ!これを待ってたのよ!
デルトロ監督ぅー!
ってなる感じなのでしょうか?
私は、詳しくないので、
そんなにそんなに...です。
冷戦時のおとぎ話
冷戦時に時代設定をしたおとぎ話と言った感じだとは思うが、なかなか艶めかしくもあった。日本のアニメだったらヒロインは絶対萌えキャラにするだろうけど、ハリウッドは変なところにリアリティを求めるようだ。しかし神と言ったらキリストしか認めない欧米ではあるのに、半魚人を神格化したのは宗教観が変わってきているのだろうか。楳図かずおの半魚人とフライが思い出されたが、それほど恐怖感はなく美しく描いていたのではないだろか、それに反して米露の政府の人間たちは醜く描かれていた。初めはゲテモノ映画かと思っていたがロマンティックな仕上がりになっており良作だと思う。
シンプルすぎるけど、まぁいっか。って言える結末
すごいシンプルな話なんだけど、ストーリーにのめり込めてクライマックスシーンは泣けたけど、キレイにまとまっていて、まぁいっかって感覚がのこる結末でした。だけど、クライマックスシーンはちょっと泣けました。
主人公イライザの周りの人もいい人で、ちょっと複雑なことを抱えているけど、主人公と生き物の彼を見ていくうちに協力をしていくのですが、イライザの友人ゼルダとのガールズトークのシーンも良かったし一緒に暮らしている画家のジャイルズもいい人なんですよぉ。
冒頭シーンのイライザの日常行動や生き物の彼との大人向けのシーンなどここハッキリ映しますか?っていえるシーンが多く、お子様には刺激が多いシーンは多いですが、イライザは孤独だったんだけど、手話や音楽を使って生き物の彼と通じ合うことによって笑顔になっていくとこは好きでしたねぇ。
恋愛映画なんだけどファンタジー映画でもありあっと驚くようなシーンもあったり詰め込んでいるけども、全体の内容としては、シンプルなお話で、難しいことを考えずどうぞ恋の行方をご覧あれと言っているような作品でした。
お子様と一緒に見るには刺激が強いかもね(^_^.)
まもなく第90回アカデミー賞があり、「ダンケルク」かこの作品かが作品賞有力候補と言われておりますが、私はもし1票入れるとしたら「ダンケルク」に入れますね。
デル・トロ版!スプラッシュ?
愛の力をすごく感じた。イライザは、控えめに静かに暮らしていたのに、彼のためにあんなことをしでかすなんて! 彼女がどんどん大胆に、強くなってゆくのを驚きとともに観ていた。隣の老人との慎ましやかな暮らし。彼を知るまでは何の不満もなく暮らしていたように見えるのに、変われば変わるものだ。口がきけないことも関係なく、対等に向き合える相手。それは確かにかけがえのない存在だろうと思う。そんな相手に出会えたことは、彼女はめちゃくちゃ幸運だと思う。そんなことはめったにあることじゃないし、お互いに必要としているように思えた。見た目にとらわれないで、理解しようとしていたし、彼は彼女の無償の愛を受け入れた。結末はどうなっちゃうんだろう? だんだん心配になってきた私の気持ちを逆なでしないすてきなエンディングが待っていて、私はホッとして劇場を後にした。
デルトロの好み炸裂の1本!!
とにかくクリーチャーの造形が見事!CGに頼りきらない手作り感、それでいて実在感たっぷり。
相手役のヒロインも最初は地味に見えたけど、どんどんキレイに見えてくる。それに彼女の体、美しい!
物語もかわいらしいのが好み。
デルトロ好きな人間にはたまらない1本。
必見!
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