シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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ウロコが好きな人には…
いろんなメタファーがあるのはわかるんだけど、ちょっと自分には微妙…。主人公の障がいのある中年女性の周りは同性の同僚かゲイの老人で彼女の欲望は満たされない。結局、モンスターに走ってしまうのは、哀れと言うか生理的には受け付けられませんでした。
猫!
声がなかったり同性愛だったり黒人だったりスパイだったり古き良きアメリカにのれなかったり、全員が少しずつ孤独で、時代に翻弄されていて、今いる場所で幸せになれていない。
美しい色使いだけどやっぱりずっと悲しい気持ちになるのは、そのせいなんじゃないか。
彼女が神として幸せになることを想像して気持ちを補完したい。
あと、猫は神に逆らったから、あれは猫が悪いんだ。そうなんだ。
足りないからこそ
人魚姫は声の代わりに脚を与えられて人間と恋をしたけど、こっちのヒロインは声を奪われていたからこそ半魚人に出会えたという話。
デルトロ監督、アカデミー賞監督賞おめでとう。
作品賞はネクストワンって事で良いじゃないか(発表は明後日だけど)
ファンタジー・ロマンス
宣伝から思い描いていた通りのストーリー展開で「人魚姫」や「美女と野獣」のような種族を越えたファンタジー・ラブストーリー。
後半は、ハードな痛みもありましたが、最後は温かな想いに包まれた作品でした。
ギレルモ・デル・トロ監督としては、新たな愛のテーマを切り拓いた作品だったように思います。
作品の中でイライザ役のサリー・ホーキンスの事を敵役のマイケル・シャノンが「美人ではないが、喘ぎ声を聞きたい女」と言ってました。確かにこの作品2時間の中で、喋る事ができない彼女の体当たり演技に魅了され、その言葉に納得しました。(笑)
ファンタジーの中に、大人のリアルな愛の姿の描写は、あり得ないと思いながらも、いつの間にか、その新鮮さに引き込まれていました。
アカデミー賞にノミネート、どうでしょうね…⁉️
叙情的なお伽話
ギレルモ・デル・トロってこういう映画も撮れるのかとその幅広い演出センスを感じた一本。
結末が予想と違っていていい意味で裏切られて爽快な気分で映画館を後に出来た。
さまざまな水の描き方が素敵。
大人のお伽噺
ディズニーの子供騙しの話を大人テイストに。勧善懲悪とマイノリティー擁護はたまたトランプ批判もあり色々な視点で楽しめる作品でした。
色合いが綺麗なシーンが多く引き込まれました。
監督賞は確定らしいが作品賞もとれるかな♪
はじめに言葉あり
『パンズラビリンス』で魅せてくれたギレルモデルトロ監督の真骨頂というところだろうか。
ますます磨きがかかった映像と内容にあっという間に時間が過ぎてしまいました。
言葉を話せないイライザ、思いをうまく伝えられない年老いたゲイの画家。そして夫婦感には嘘がつきものだという黒人の友人。
登場人物は一般社会から負け組とされた人たち。
しかもコミュニケーションをうまく使えない。
この映画はコミュニケーションとは言葉を話せればいいのか。
聖書のはじめには『はじめに言葉あり…』と書かれている。言葉とは。
言葉を話せたからといって伝わるのかと問いかけてくる。
アマゾンから連れて来られた半魚人に惹かれていくイライザ。
彼女は初めて自分の事をありのままに見てくれていると吐露する。
人は少数派に対して色眼鏡で見てしまう。
この映画を…続きを読む
シェイプ・オブ・ウォーター
2018年19本目の劇場鑑賞。
米ソ冷戦下を舞台に、
政府に捕らえられた半魚人と、
掃除婦として働く口の利けない孤独なヒロインの切なくもピュアな愛の物語を描き数々の映画賞に輝いた感動のファンタジー・ラブストーリー。
ギレルモ・デル・トロ監督が描く種族を超えた究極の愛。
これぞ水の中の美女と野獣。
水の描写がとても美しくて、
それが幻想的な世界観をより強化してる。
イライザと半魚人には共通点があり、
二人が恋に落ちる内面的な理由にも説得力があります。
水の中に潜った時、
水に覆われて全く音の無い状態になる。
それはイライザと半魚人にとって言葉のいらない愛に覆われた世界。
言葉を発さずに表情と動きだけでイライザの心情を表現したサリー・ホーキンスの、
卓越した演技力が目を引く。
イライザが惹かれる半魚人がと…続きを読む
いろんな表情させられた
みんながみんな好きなラブストーリーではないけれど、こういうのもいいかな。
さすがR15なだけあって結構ショッキングではある。
主人公の人物自体の作りがいいなあと。あれは女優が上手いのもあるんだろうな。
監督自身は美男美女の物語にしたくなかったようで、こういう人物設定にしたようだが、その、決して充実した生活をしているわけではない40代の掃除婦という人物があまりにリアルで、話の途中からこれはファンタジーなんだよなと言い聞かせながら観ていた部分はある。
主役の女性の描き方が素晴らしい
話すことができない女性と、秘密の研究所に監禁された怪物?との愛の物語。
舞台は冷戦時代のアメリカ。
彼女の周りにはゲイの画家や黒人女性、共産主義者などマイノリティが多くいます。
逆に悪役のストリックランドは典型的な白人の成功者。
マイホームに高級車、美人の奥さんに囲まれています。
ちなみに暴力的な彼が家でDVでもしてたら話がぶれますが、家族との関係も良さそうです。
この対比やマイノリティの苦しみが表現されています。
怪物?との交流をとおしてそれほど美しくないと思っていたイライザがどんどんチャーミングになっていきます。
彼女の日常を表現している監督のセンスもいいですし、
勉強不足で主役の方をしりませんでしたがすごくいい女優ですね。
彼女の演技が映画をグイグイ引っ張っているためストーリーのアラがあまり気になりません。
研究所のセキュリティがズボラすぎ。
ボブ、死に際に何で清掃員ってヒント与えちゃうの?とか。
マイノリティがみんな良い人。マジョリティが悪い人。とステレオタイプな表現が逆にダメなかなと思い、ちょっとマイナス。弱いからと言って常に正しいとは限りません。
良さがほとんど理解できませんでした。
権力や富によって欲望を剥き出しにするような俗人は悪であり、悪によって虐げられてしまう純真無垢な心こそ、真の強さを持つものである。
ゆえに言葉がなくても、むしろ言葉なんてない方が、心を研ぎ澄まし深い愛を感じることができ、これこそが人類を幸せにするのだ。
こういうことなのでしょうか。
水辺にトカゲを見ただけでもビックリするのに、これまで見たことも聞いたこともない大きな半魚人を、恐れもせずに抱き合っている。変に生々しく見ている方が受け入れられませんでした。
もっとファンタジー色が強ければ違ったかもしれません。
また、悪役を徹底的に悪に染め、無残な結末に持っていくところでは、「グリーンマイル」を思い出しました。
恋に落ちる瞬間と愛が生まれる時
弱き人とかマイノリティの目線なんだろうけど誰もが持ってる「憧れ」の映画だ。こういう出会いや相手とめぐりあいたいと思ってた。イライザたちの日常の幸せなこと!あのルーティーンは自分と一緒だ。親友とのテレビを見ながらのタップ!憧れる。 幸せな映画体験だった。
記憶に残る一本
まずは何と言ってもサリーホーキンスに尽きる。セリフなしでもスクリーンに釘付けになる演技力が光っていた。そして職場の同僚役・オクタビアスペンサーの存在感も抜群でした。
作品の出来映えも当然素晴らしく、物語とキャストが見事に嵌った作品ではないでしょうか。言葉が無くても通じ合う究極の愛のカタチ。圧巻のラストでは胸が一杯になり涙が溢れた。記憶に残る一本。
2018-46
真に美しい愛の物語。これが本当の『美女と野獣』
素晴らしい!これこそ俺が本当に観たかった『美女と野獣』!野獣がハンサムな王子なんかに変身したりしない真に美しい愛の物語。「物語」が過酷な現実に救いをもたらすことを描いてきたギレルモ・デル・トロの到達点!あまりにも甘美な結末に冗談じゃなく心が震えた!
オープニングから流麗なカメラと水中を漂うような音楽で一気に世界に引き込まれる。演出的にもモノクロ映画やサイレント映画からミュージカル映画に至るまでのあらゆる映画的技巧を総動員してこのおとぎ話を絶妙なバランスで成立させていると思う。アカデミー賞13部門ノミネートも納得の完成度!
主演のサリー・ホーキンスが最高。美女ではないという設定やけどあのチャーミングなこと!「彼」と抱き合った状態でリチャード・ジェンキンスに微笑んだあの顔はやられる!マチズモの権化(『美女と野獣』でいうガストン)を演じたマイケル・シャノンも流石。モン…続きを読む
そう来たかぁ
34本目。
アカデミー賞にノミネートされてるし、混んでるかと思ったら、そうでもなく拍子抜け。
でもちょっと有難い。
作品の方は、最後が自分の予想とは全く違ってて、あぁそう来たかぁと。
でもセンスと発想と遊び心を感じさせる作品だと思う。
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