シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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マイノリティ
喋ることが出来ない女性と、魚人のような生物との愛を描く。 結論から言うと、間違いなく傑作で、好きな映画です。圧巻なのは、美しい映像と音楽で、それを楽しむだけでも1,800円払う価値があります。グロ描写も確かにあるけど、覚悟していたから意外と大丈夫でした。グロい目を覆いたくなるようなシーンが美しいシーンを引き立てています。 ただ、気になる点もあります。この映画のテーマは「マイノリティ」です。そのテーマ自体は僕は好きです。しかし、主人公の協力者が黒人とゲイなのは、ちょっとクドイ気がします。魚人、黒人、ゲイとマイノリティが3例も出るわけで、反トランプによるものなんだろうけど、ちょっと狙いすぎている感は否めない。結局、マイノリティの力になれるのはマイノリティしかいないのかと、逆に絶望してしまう。この辺は、アカデミーで対抗馬だった『スリービルボード』の方が良かったと思います。あちらは体制派の警官が最後は協力してくれた。 良く言いたいのか悪く言いたいのかわからない感想になりましたが、繰り返して言うと、傑作で良い映画であることは間違いないです。
彼女が彼を抱いて海に飛び込むべき!
先週末興行成績が日本では「映画ドラえもん」が1番になる中、 日曜日に行われた米国アカデミー賞では、 当該作品が、「作品賞」を含む最多4冠を獲得しました。 2017年・第74回ベネチア国際映画祭では、金獅子賞を受賞しています。 期待が高すぎたのでしょうか? がっかりでした。。。 当該作品が伝えたかった事は、 「言葉が異なろうと、文化が異なろうとも、 コミュニケーションを取って繋がる事は出来る」 なのだと思います。 この作品が米国で評価された裏には、 「反トランプ」があるのでしょう。 でも、 意地悪な見方をすれば、 彼女は本当に彼を愛していたのでしょうか? 真実の愛だったのでしょうか? 私には、一種の「ペット愛」の様に感じてしまいましたが。。。 また、ストーリー的には、 「彼女が彼を抱いて海に飛び込む」 方が、よかったのでは??? Michi
助演男優賞はマイケル・シャノンに!
R15だったので、観る前に「なぜ指定しているか?」を調べました。
「性描写も暴力描写も過激ではないので大丈夫」というご意見
が多かったので、安心して観に行ったら、ウソばっかり!
性描写は過激ではないと思いましたが、所々で過激な暴力描写が
あると私は感じました。怖くて観られない場面もありました。
それは、マイケル・シャノン演じるストリックランドによるもの。
けれど、抜群の演技力で「隠れた主役」とも言えてしまうのでは
ないでしょうか。怖かったけど素晴らしかった!
もちろん、水中生物とイライザの心(と体)の交流の場面は
どれもロマンティックで素敵でした。
アカデミー各賞受賞で映画の紹介記事も多く、そのほとんどが
「ファンタジックラブロマンス」とか「ファンタジーラブストー
リー」などと紹介していましたが、私には「バイオレンスサス
ペンスファンタジー」としか思えません。
最後に……オクタヴィア・スペンサーは可愛い!
シェイプ・オブ・ウォーター
ギレルモ・デル・トロ監督最新作 「シェイプ・オブ・ウォーター」を公開初日に観てきました。 半魚人と人間のラブストーリー… それどうなのだろう? アカデミー賞にノミネートされちゃってるみたいだけど… 不安いっぱい半信半疑で本作に臨んだ。 ストーリーは1962年、冷戦下のアメリカ。 極秘研究所で清掃員として働く女性イライザは、極秘裏に運び込まれたある生物を目撃し“彼”に心惹かれ、密かに会いに行くようになる… 古き良きホラー映画のような様相を呈しつつラブロマンスを貫き見事開花させた奇跡的な作品でした。 ライティングまで昔のホラー映画風にこだわっていたのはさすがデル・トロです。あのマイケル・シャノンがフランケンシュタインにしか見えなかったのは演技だけではなかったw そして人種差別、性差別、マイノリティへの差別などが物語の根底にある。 声を出せない清掃員の主人公イライザが訴える。 “彼”だけが本当の自分を見てくれる。 光に住むものは醜く、影に住むものは美しく徹底した 描き分けが生々しくも面白い。 中でも水の表現が目を引く。 バスの窓を踊るよに伝う雨雫。デル・トロ天才! 冒頭から色調がとても好みだなぁなんて思いながら観てたのですが観終わると、これモノクロで観たらもっと浸かれるかもと思いました。 昨日のアカデミー賞において 作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞と4部門において受賞。 まさか作品賞、監督賞を両方獲るなんてだれが予想したでしょうか。 作品は確かに私のツボでとても良かったのですがアカデミー賞というとまたちょっと違うんだろうと勝手に思ってました。「スリービルボード」のような作品が 当然獲るとばかり思ってました。 僅差であればせめて作品賞、監督賞は別々に獲りわけるなんて場面も過去にありましたし。アカデミー賞も捨てたものではありませんね。 B級モンスター映画万歳です^^
感情移入出来るか。そこで全て決まる。
言語障害を抱える主人公。ゲイ男性の友人。黒人の仕事仲間。とにかくマイノリティな人をメインにしたいというのは解った。 別にそれにとやかく言うつもりは無い。 お説教じみた事を言ってる訳でもないし、そういった社会背景を描くのは悪いことでは無いと思う。 だが色々な要素で脚色されてはいるが、大筋のストーリーはありきたりのもの。 アカデミー作品賞とのことだが、他候補に比べこの作品が勝っているようには感じなかった。 じゃあこの評価の分かれ目は何か? 1番のハードルは主人公と半魚人の恋に感情移入出来るか?ということである。 少なくとも私は全く感情移入出来なかった。 それどころか欲求不満のご婦人が手っ取り早く性欲を解消してるように写ってしまった。 これではこの作品も台無しですよね。 つまらなくは無かったし、映像美は凄いけど、個人的に高評価は付けられませんでした。
水の形。確かに目の前にあるものなのに、時と場合で色々な形を彩る。 ...
水の形。確かに目の前にあるものなのに、時と場合で色々な形を彩る。
美女と野獣へのアンチテーゼとして描かれたものというスタートで観たが、あまり意識にはならなかった。
ずっとテーマになっているのはマイノリティーの存在は人間の欲望・本能を表面化させ、それを他人は軽蔑・差別するが、実際はすぐ横に自分がマイノリティーになる可能性がある。そうなった時に何かに執着する人間性はわからなくもなかった。
このテーマを最初から最後まで怪獣映画として描いたのは面白い。
凄く人を選ぶ作品
パンズラビリンス嫌いだけど、アカデミー賞受賞だし、パシフィックリム普通に面白かったし大丈夫かな?って人は見ないかDVDで良いと思います。 わかってはいたけど、やっぱりかと私はかなり後悔しました。 映像美や設定、演出を重視する人はかなり好きだと思いますけど、ストーリーは内容が薄いので、ストーリー性を求める人はあまり好きではないかも。 個人的には1だけど、苦手なのを分かってて見たので一応2.5です...
人間より怪物がマシってか!
アカデミー賞を狙いに行ったかどうかは別としてデル・トロが昨今の世界的な潮流に媚を売ったように思えた作品。 ヒロインは年配の不美人で口がきけず、友人は黒人、仲の良いじじいはゲイ、不思議な力を持っているかもしれないが見た目が普通に怪物とセックスまでする。 怪物と交わるとかどうかしている。 設定に露骨な仮託が多過ぎて萎える。 デル・トロの怪物偏愛がここまで来ると若干偏執狂にも感じる。 もはや同じ人間よりも心が清い怪物の方がマシってことか? もっとも自分を受け入れない人間は平然と殺すので、本当に怪物の心が清いかは疑問である。 日本も含めて世界中の映画界が左翼(コミンテルン)の活動家たちに牛耳られているのを頭では理解しているが、ついにここまで来たのか!という印象を受けた。 授賞式のトロちゃんの発言も言外に反トランプっぽいし、もはやウンザリである。(トランプを全面的に支持するわけでもないが) 他者を無批判に受け入れないのは悪なのだろうか? 多様性を標榜する世の中だが、昨今はその手の映画が溢れかえっていてむしろ作品としての多様性を感じられなくなってきた。 同監督作品の『パンズ・ラビリンス』に比べて明らかにバランスを欠いた数段劣るレベルの作品に感じるが、気のせいだろうか? 同日にクリント・イーストウッド監督作品の『15時17分、パリ行き』を観た。 アメリカでは全体の犯罪発生率自体は減少傾向にあるようだが、銃乱射事件が多発している。 規制の話は持ち上がっても銃廃絶にまで議論が発展しないかを垣間見たように感じる作品であった。 反トランプに染まった今のハリウッドでイーストウッド作品が受賞することはないだろうと容易に想像がつく。 なお本作の主要な登場人物たちを「虐げられた者たち」として報道ステーションが持ち上げていたので余計に気持ち悪く感じた。 彼らは「虐げられた者たち」ではあるかもしれないが、一面では怪物好きのただのフリークだろう。
アカデミー賞も変わった
シンゴジラが日本アカデミー賞を獲ったのも驚きだったが、今作がアカデミー賞を獲った事も驚く。 この手のモンスター物もちゃんとした作品と認められるようになった事は素晴らしい事だ。 幻想的な映像と究極のマイノリティ達の美しすぎる世界観。 万人受けする映画ではないので好き嫌いがかなり分かれるだろうが、下手なファンタジー作品よりもずっとイカした映画だった。ダークファンタジーの世界に新しい人魚姫の誕生を祝おう。
ついていけませんでした。
なぜ、主人公の女があそこまで、半魚人に愛着を持つようになったのか、最後まで理解不能でした。説明不足。描写不足。従って、感情移入もできませんでした。そういう訳で☆ひとつの評価となります。でもまぁ、一種のファンタジーと考えれば、納得できるのかもしれませんが・・・。途中、ミュージカル風の描写もあったことですしね。そうは云っても、タランティーノばりの生々しい描写もあり、あまり、整合性が取れていませんでした。また、全裸の女主人公と半魚人が抱き合う場面はおぞましい限りでした。 ただ、ひとつ言えることは、後年、この映画がカルトムービーになるであろうということです。それにしても薄気味悪い映画でした。
よくある話
つまらなかったです。よくある古典的なラブロマンス。どこかで見た、小中学生が読むような児童書みたいな感じ。それなのに変な性描写や、グロテスクなシーンがちょくちょく顔を出してR15になってます。これならR指定なんてつかないように撮って親子で観るドラえもん的な映画にすれば良かったのになんて割りと真面目に思ってしまいました。この映画もそうなんですが、最近の性差別、人種差別やらを上手くお話の中に暗喩的に織り込んでますが、自分にはまたかよーみたいな過剰さが感じられてげんなりして映画館を後にしました。
美女と野獣-美女+中年女性+ポリコレ
美女と野獣のエマワトソンを普通の中年女性に置き換えて、ポリティカルコレクトネス風味を加味した作品。 悪くはないです。 ただ、性的表現はこんなに必要かな、無くてもいいのでは、と思います。
あなたが見えなくても気配を感じる
大方の予想を裏切ってアカデミー賞作品賞をゲットしたその日に鑑賞。確かにこんな特撮映画が認められるというのは驚きである。これが取れるならば、或る意味日本だって、こういう着ぐるみ作品は仮面ライダーから脈々と歴史があるのだから、得意分野も相俟ってチャンスが広がるのではないだろうかと、期待したりもする。
ま、とはいえ、流石ハリウッド作品なので、その辺りの画質、劇伴、細かい演出等、なかなか敵わないだろうとは思うのが残念ではある。
『人生は失敗の積み重ねに過ぎない』。そんな格言で溜飲を下げるしかやるせないマイノリティの面々が集まる登場人物。そんな肩身の狭い第2次世界大戦中のアメリカを舞台に、半漁人と聾唖の女性のラブストーリーがコンセプトである。ストーリー展開は至って簡単であり、そのラストもかなりファンタジーであり、サスペンス味もかかっている。ちょいちょい出てくるエロネタもクスりと笑わせる。映像効果も『水滴のランデヴー』なんて、中々粋である。決して難しくない作品であり、R15は勿体ない内容である。その時代の差別問題もキチンと織込まれていて、というか、テーマそのものではあるのだが、そんな中でも抗い、思いを成就させてようとする勇気も又、ハリウッド映画そのもののテーマなのであろう。『砂漠の女王』が劇中内作品で上映されているのもそんなユダヤ的発想なのだろうか?監督はメキシコ人なのだが・・・
最もハリウッドらしい作品として、お手本のような出来映えに、スタンダードとしての位置づけを与えられたと思い、惜しみない拍手を贈る。
美しくはある
面白い映画だった
物語としては孤独な喋れない清掃係の女性がその仕事場(軍の研究施設?)にやってきた奇妙なモンスターと交流を深め、彼の為に脱出を企てる。
そして、彼等は結ばれるが別れの時は迫り…みたいな話かな?
モンスターとの交流を深めていくあたりはどこか微笑ましく、観ているとモンスターが愛おしく感じる(この辺がさすがデルトロ監督といったところか)
徐々に交流を深めていく中で2人の心を通わせていくわけだが、この辺どうにもあまりにも急激というか劇的というか、2人があそこまでになるというのがどこか急すぎるというかなんというか…(彼女の表情が徐々に豊かになっていくのは良かったけど)
他に仲間もいない孤独な彼と、彼女自身がお互いにシンパシーを感じてる?運命?と言えば、美しいのだろうがこの辺の心の機微がどうしても読み取れない(勉強不足は認めます)
隣人の画家の老紳士や同僚の女性もとてもステキなキャラクターで主人公を支えてくれる。
また、悪役とも言うべき警備主任の変態じみたサディスティックで高圧的な態度も嫌らしく、彼の不快感(そしてどこか愚かな)感じが出ていてとても良かった。
脱出劇はどこかスリリングで有り、彼と結ばれる彼女の淡い恋模様?はどこか愛おしく純粋な心地。
警備主任が迫ってくるラストにかけては緊迫感もあり、色んな映画の色を魅せてくれる。
モンスターも純粋ゆえに時に愛らしさ、時に獰猛な一面を見せるのも魅力的である。
彼女の首の傷が最後にああいう形に結実したのも驚いた。
どこか美しくもあり、愛おしくなるような繊細な映画だったかなと
色調が素敵
日常に寄り添った夢見心地なシーンがとても素敵で惚れ惚れしました。デルトロ監督の持つ独特の世界観が好きで今回も期待を裏切らず、本当に彼が信じていたものを受け入れてくれる相手が今回はオスカーだったというのも最高で喜ばしいです。
色々好きな要素がありますが、中でも色調がよかった。物語が進むにつれ、半魚人の彼に恋するイライザの服がブルーからレッドに変わり最後には水中をも自分の血で染めるのは現実から離れ恋に燃えている証拠。
ジャイルズが最初に描いたゼリーの絵は赤だったのに、失恋した時なんて緑のゼリーを描いていたのもなんだか切なくて胸がキュッとする。
ティール(淡い緑)という色が出てきますが、ほとんどのシーンがこの現実に支配されているんですね。ストリックランドなんて幼少期から好きだという緑の飴を最初からずっと処方されたように現実を飲み込んでいるし、後半はティール色の車を破壊されてしまう。
この物語はジャイルズの語りで始まり終わるけれど、その後誰かに話したのかもしれないし本当に彼等は結ばれたのかは本人は知る由もないけれど彼の信じる力がそうさせたのだと思う。
あの2人のその後を信じるかでジャイルズもまた救われているのだ。
鑑賞後、2人のように水中を漂うような浮遊した気分に包まれてとてもいい夢を見ていた気持ちになりました。
優しくて繊細な映画だったな。色調のアクセントも素敵だった。デルトロ監督おめでとうございます!
とても台詞数の少ない、終始エメラルドグリーンが美しいデルトロ節炸裂...
とても台詞数の少ない、終始エメラルドグリーンが美しいデルトロ節炸裂のファンタジー。とゆうかおとぎ話。 とても崇高な愛の形という印象をあの造形で、説明抜きで感じさせる匠の技に圧倒されました。 ラストシーン綺麗だったなぁ。
アカデミー賞4冠!!
とにかく話題作なので観ないわけにはいかず映画館へ。特に有名な俳優が出演しているわけでもないのに評価が高いのも気になりました。 私的には見終わった後あまり内容に深みは感じなかった。感動も薄い。始まっていきなりイライザのヌードに驚いたぐらい。映像や音楽は良かったのかな。
見終わったらあったかい心持ち
見終わってとてもあったかい心持ちになった。小さい時に声帯を切られ声をなくした清掃員の彼女と、奇怪な半魚人だけど、人の心が読める彼との触れ合いはとても心地よい。互いに孤独な二人でも、共通言語はなくても通じ合うチャーミングさも素敵。黒人の友人役のオクタヴィア・スペンサーも最高。妙なエロさや容赦ないバイオレンス、ソ連の陰謀とアメリカの傲慢さの描写も国家で楽しめる。監督はデル・トロ。
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