「観る者のあらかじめのイメージに全面的に依拠」蝶の眠り La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
観る者のあらかじめのイメージに全面的に依拠
突然の訃報に驚かされたミポリン追悼の意味があるのでしょう、最後の主演作をリバイバル上映で観ました。中年女性作家と教え子の大学生の年を隔てたラブストーリーです。
僕には作家の友人も認知症の家族も居ないので全て想像するしかないのですが、僕らがイメージする様なハイソで知的な作家の生活と苦い認知症の世界、そうした観る者の先入観にベッタリ依拠する様な作品作りでした。映画が提供する新たなイメージが全くありません。それら全てが切ないラブストーリーの素材として消費されるだけなのです。
でも、ミポリンは50歳を超えているとは思えぬ魅力でした。合掌。
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