「ジュマンジの華麗なる変身(青春)」ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
ジュマンジの華麗なる変身(青春)
「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」の最大の見所は、高校生4人がオリジナルの自分とは全く個性の違ったキャラクターになる所だ。
あれは絶対にジュマンジに誘導されてるね。
「アイツら騙されてやがるぜ、クックッ」と笑ってるんじゃなかろうか。無機物だけども。
ロック様がヘタレなオタク男子高生・スペンサーで、アレルギー気にしたりナヨナヨした喋りだったり、自分の筋肉にガチで感動してるのがまず面白い。
格闘中に技をいちいちセリフにするのも、ゲームっぽい。ちょっと第三者的な目線なんだよね。
セルフィー大好きイケイケ女子高生のベサニーが「ダイナマイト・ボディ」につられてジャック・ブラックになっちゃうわけだけど、これもまたジャック・ブラックがだんだん可愛く感じてくるから不思議!
いや、可愛いなんてもんじゃない。完全に「イイ女オーラ」出てますよ!
ちょっとした仕草なんだけど、完璧に女の子。特にカレン・ギラン演じるマーサに逆ナンテクを教える場面なんか、最高にエロかった…!
そして逆にカレン・ギランのポンコツぶり。どーしてそーなる?顔もイケてて「マブい」はずなのに…!
必死に髪を振り乱し、下唇を噛みすぎィ!なくらい噛みながら上目遣いのカレン・ギラン。最高に笑えた。お腹痛かった。涙でた。マジで。
ケビン・ハート演じるフリッジのツッコミも最高で、「アイツ、髪に虫でも入ってんのかよ?!」というセリフ選択は秀逸。
フリッジのスキルに「ツッコミ」が入ってないのが不思議なくらい。元々ツッコミキャラってこと?どうなの?
個人的に、今作品最初のキスシーンには「ベスト・キスシーン賞」を贈りたい。映画史上他に類を見ない衝撃のキスシーンに、巻き戻してもう一回観た。あれはスゴい。
あのシーンを観る為にこの映画は存在しているのではないだろうか(嘘)
前作「ジュマンジ」は現実世界から抜け出したい人のためのゲームだったが、今作品の「ジュマンジ」は自分を縛る狭い価値観から抜け出したい人のためのゲームだったのだろう。
「自分はこういう人間だ」と思い込んだり、一つの事にしか価値を感じなかったり、周りの人間と足並みを揃えられなかったりした高校生たちが、普段は口もきかないような同級生と喜びや苦しみ(?)をわかちあう。
あれ?もしかしてジュマンジってば本当はイイ奴なのかな?無機物だけども。
前作を知らなくても楽しめるお気楽コメディ・アクションだけど、勿論前作へのオマージュも沢山あって遊び心と敬意を感じる。
リブート物としては大成功なんじゃないかな。