ウインド・リバーのレビュー・感想・評価
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男は強く、女性を守るというステレオタイプでありながら、主人公が素直...
男は強く、女性を守るというステレオタイプでありながら、主人公が素直に格好よく、抵抗感なかった。遠くから的確に銃を貫通させるシーン、女性警官を下に見る言動、言葉に直すと、教科書通りだけど、説得力のある演技やカットで、伝えたいことが上滑りしてない。その世界に没頭できる。10キロも歩いた女性の強さというキーワードで、レイプ被害にあった女性の姿を描こうという制作者の着目点も、惨劇ではなく、悔しさみたいな気持ちに誘導できてて、鑑賞した後の後味の悪さをなくしてくれてる。
雪に狂いそう
分かりやすく。過酷で悲惨。そして面白い。
面白かった。
テイラーシェリダンはいつも難しい題材を
簡単に分かりやすく、悲惨で過酷な状況を伝え、
そしてエンタテインメントとしてとても面白い。
もっと難しい内容かと思ったら、
1つの女性殺人事件から、
雪に覆われた町のネイティブ・アメリカンの
置かれた状況、生活を明らかにして行き、
事件解決までスムーズに持って行く、
そしてラストの解決の仕方がまた格好良い。
リアルとフィクションがとても良いバランスで存在
してて面白かった。
気に入らなかったFBIに自分の娘の防寒着を着せて、
FBIを助けてやろうかと思わせるカットが印象的だった。
上手い!と思いました。
殺された女の子は帰って来ないけど、
女の子の名誉と威厳を取り戻すような解決方法も良かった。
静寂と言う地獄
音楽はニック・ケイヴとウォーレン・エリス!
雪の中に埋もれさせてはならない
アメリカに蔓延る人種問題に黒人や移民などがあるが、こちらも根強く残っている。
ネイティブ・アメリカン。
彼らが暮らすワイオミング州にあるネイティブ・アメリカン保留地“ウインド・リバー”。
そんな場所がある事すら初めて知ったが、その環境に凍り付く。
雪深い極寒の地。
好きでこんな地に住んでいる訳ではないだろう。追いやられた。
政府や法律にほぼ放置されている、言わば無法地帯。
追いやられ、さらに見放された現状…。
そこで、事件は起きた。
雪原で、一人の少女の変死体が見つかる。
薄着に裸足、吐血、レイプされた跡も…。
FBIの新人女性捜査官が派遣され、地元警察と土地勘のあるハンターと共に捜査を始める…。
被害者少女はネイティブ・アメリカン。
そこに何らかの差別や偏見がある事は察し付く。
実際、犯人の動機は畜生レベル。
人種問題と共に、この地故の問題も浮かび上がる。
犯人に同情する気は一切無いが、こんな寒いだけで何も無い地で暮らす不平・不満。それらが不条理にもぶつけられた。
凄惨で極めて事件性が高いのに、政府が寄越したのは、たった一人。しかも、ペーペー。
そもそもの現状が問題なのだ。
ハンターのコリーが捜査に協力するのは、ある理由が。
被害者少女は娘の友人。
その娘は数年前に死んでいる。同じように変死体となって発見された。
コリーはネイティブ・アメリカンの女性と結婚し、その間に出来た娘。
ある日、両親不在の時、娘は友人や友人じゃない連中とドンチャン騒ぎし、その挙げ句…。
事件の詳細は今も分からない。
しかし、この地の問題が絡む何か不条理で悲運な事があったのは間違いない。
各々の怒り、悲しみ、苦しみは、雪の中に埋もれたまま…。
ヒーローコスチュームを脱ぎ捨て、ジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンがシリアスな演技を見せる。
『ボーダーライン』『最後の追跡』の脚本家、テイラー・シェリダンの監督デビュー作。
全体的に地味ではあるが、話の面白さや見応えは充分。思ってた以上に見易くもあり、飽きさせない。
『ボーダーライン』ではアメリカ~メキシコの国境地帯、『最後の追跡』ではアメリカ西部の荒野、本作ではネイティブ・アメリカン保留地。
さながら、アメリカ辺境地3部作。
エンタメ性ありつつ、アメリカの辺境地が抱える問題やアメリカ社会現状の闇をあぶり出す手腕は見事!
脚本家としても監督としても、また一人、期待の逸材が現れた。
事前にある程度の知識が必要かも
悲しい
切なくやるせない
観ごたえありました。
極寒のサスペンス
雪原にて発見された1人のネイティブアメリカンの少女の死体を巡り、巻き起こるアメリカ・ワイオミング州のウィンドウリバーを舞台にしたクライムサスペンス。
MCUシリーズでおなじみ、ホークアイことジェレミーレナーとスカーレットウィッチことエルザベスオルセンの2人をメインにした作品。
同シリーズで師弟的、親子的関係を演じている2人というところもあって、新米のFBI捜査官であるジェーンをサポートする形になった地元の環境保護局の職員コリーといった役どころがとてもよく合う。
全編通して緊張感あふれる雰囲気で惨殺された少女の真相を探る展開で、特にラスト間際の展開はハラハラした。
痛々しい映像や残酷で胸糞悪い真実など鬱要素満載だがそれでもその土地で生きていくしかない地元民の哀愁と切なさが胸に残ると感じた。
アメリカって怖いなぁ(安い)
わからない点が多い。多分、歴史がわからない。
見応えある良作
害獣の駆逐などを目的とするハンターのコリーが、雪原の奥深くで若い女性の死体を発見することから物語は始まる。
季節は冬、断続的に雪嵐が吹き荒れ、気候は過酷。そして、事件の起こった土地はネイティヴ・アメリカンの居留地ウインド・リバー。強制移住と保護政策が町と人心をすさませている現実を背景にストーリーは進む。
コリーはFBIから来た若い女性捜査官のジェーンに協力して、事件の真相と犯人を追う。
捜査モノであり、バディ・ムービーであり、親子(というより、子を喪った親)など複数のテーマがからんでいて見応えはたっぷり。
零下30度にもなる厳しい自然。「ここでは人も動物も強くないと生き残れない」とコリーは言う。かような自然を背景に、人が人を裁くことの意味を問うラストも悪くない。
良作。
inspired by actual events
何もない吹雪に閉ざされる苛酷な土地 ウィンドリバー居留地 そこには国の法の及ばない 掟が存在する。それはアメリカの歴史の残痕であり 見捨てられた地でもある
その事を何も知らず事件調査にきたFBI調査官が少しずつ知っていくように 観る側も引き込まれていく。
それには 大袈裟や余計でないリアリティの積み重ね それがよくできていた
特に好きな場面は娘を失った父親が無表情にFBI調査官と話す だが その後 訪ねたてきた「友人」の前で涙するシーンはそれだけで 色々な事をきちんと伝えてる。
リアリティは伝わってるので 曲はすこしオドロオドロし過ぎてるようにも思えた。
サスペンスとして面白かったが
最後の「この居留地の行方不明者の…」という言葉が出て 冒頭の「inspired by actual events」を思い出して 改めて実際の社会問題提起にもなっている映画だった
思わず 「ワイオミング」「ウィンドリバー居留地」をググってしまった
彼の別の脚本映画も見てみよう
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