ウインド・リバーのレビュー・感想・評価
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アメリカの暗さ、世界の暗さ
抜群に心の底にズシンと響く面白さだった。
深い悪が描かれているわけではない。
しかし凡庸な悪の跳梁を解放した米国そしてそれに紐づく、我々の歴史そのもののもつどうしようもなさ。
彼が弓を銃に持ち替えて
悪事を許さぬ仕置人に。
『アベンジャーズ』から連れて来た2人で描く雪山ミステリーの謎に迫る作品。
途中少し辛気臭くて寝落ちもしてしまいましたが、その都度起こされつつなんとか鑑賞。
ジェレミー・レナー氏演ずるデキる渋い男と、(動物🐺は可哀想だが)悪者が小気味よいほど勢い良く吹っ飛ぶ彼の銃の強威力💥が印象に残ります😳
最後になって、嗚呼、そういえば冒頭にあった通りこれは事実に基づくお話なんだなと再確認する悲劇哉👣
侵略者の末裔(米国人)が描く先住民族への差別問題を含んだ作品哉。
写真の大切さ。
前情報なしで、チラシを観ただけのジャケ鑑賞。観てよかった、観なきゃ人生大損した内容でした。鑑賞後に、背景を調べたりイロイロ検索するなか、他国のチラシもヒットし。。。これだったら観なかったなー、な、ビジュでした。日本のチラシとかポスターとか、メインで使われた写真のセンスは抜群。あらためて、写真の威力を感じました。
事件は解決するが、問題は残る。
映画なのでお見事なストーリーですが、現実はこんなものではないでしょう。
日本にもパワハラ、セクハラ、いじめを受けたデータは存在しない。
実際のパワハラ、セクハラ、いじめによる自殺者の人数は不明である。
パワハラ、セクハラ、いじめを行う人々は事実を隠蔽しする。
パワハラ、セクハラ、いじめを行う人々には罰がないからです。
立法は、パワハラ、セクハラ、いじめを取り締まる法律を制定していない。
行政は、パワハラ、セクハラ、いじめを取り締まる法律がないので、
パワハラ、セクハラ、いじめを行う人々を処分することができない。
司法は、略式起訴と不起訴処分で、パワハラ、セクハラ、いじめを
行う人々を守っている。
メディアは、大本営発表を垂れ流すだけで、パワハラ、セクハラ、
いじめを行う人々を報道しない。
行政、立法、司法から隔絶されたところで、人間は理性を保つことは
できずに、野獣以下の獣になる。
大成建設の社員で、現場監督をしていた23歳の青年に、納期を優先して、
新国立競技場の建設工事を行うように命令し、知っていて、自殺に追い
込んだ人のことは、何人いるのか、誰なのかを知りません。
NHKの社員で、佐戸未和さんに、都議選と参議院選を取材するように
命令し、知っていて、死亡に追い込み、事実を隠ぺいした人のことは、
何人いるのか、誰なのかを知りません。
大東建託は、20代、40代、50代の社員に仕事を命令し、知っていて、
自殺に追い込んだ人のことは、何人いるのか、誰なのかを知りません。
電通の社員で、大嶋一郎さんや高橋まつりさんに仕事を命令し、
知っていて、自殺に追い込んだ人のことは、何人いるのか、誰なのかを
知りません。
日本政府の政治家、財務省の官僚で、財務省近畿財務局の赤木俊夫に命令し、
知っていて、自殺に追い込んだ人のことは、何人いるのか、誰なのかを
知りません。
自殺したところで、何にもならないということを学び、自殺すべきでは
ありません。
ウィンド・リバーには、危険を顧みずに被害者を助けた人はいました。
日本には、自殺した人々を助けようとした人はいるのでしょうか?
土地に縛られるか、土地と生きるか
雪深く広大な先住民保留地でその土地に縛られながら生きるか、その土地を世界と受け止めて生きる事を選び、己の感情と闘うか。悟りに近い究極の選択に取り巻かれある者は自暴自棄になりヤク漬けとなり、ある者はその土地だからこそ起きた事件の悲しみと向き合い、またある者はその生活に耐えられず言い訳に罪を犯す。『ボーダーライン』に続き、アメリカの闇がまたひとつ見てとれる作品。日本に住む自分にとって一切シンパシーを得られない環境にも関わらず、手にも背中にも汗をかいて鼓動が早まる臨場感はシェリダン監督の作品でしか最近は味わえないのではなかろうか。一発一発の銃声が重く、雪にまみれた真っ白な銀世界で足を取られながら歩くシーンにすら本気で心配の念を抱いてしまう。
若くフレッシュで、別段有能ではないが感情豊かで人々の気持ちに寄り添うFBIのジェーン(オルセン)が凄く良い演技をしていた。度々涙を堪えてきた彼女がラストに見せる咽び泣きにはこっちの涙腺も糸が切れるよね。悲しくて虚しく、胸糞悪いストーリーだが、ジェレミー・レナー演じる主人公の生々しい父親像と、同じ悲しみを味わう友人に対する教えの台詞数々に救われる。
こういうクライムサスペンスを映画館で観て楽しめるかな、とオープニングロールの瞬間不安に思ったけれども、終わってみると劇場で観にこれて良かったと真逆に感じられた。
レイプ犯ってどんな殺人鬼よりも最低だと思う。
こういうの見るとほんと悲しいよね。何も無いところだからってそれが好き勝手やっていい理由になんか絶対ならないし、自分も1回レイプされてみろよって思う。
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最後の最後のテロップも作った人の怒りみたいなのが静かに感じられて、良かった。
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そしてなにより、アベンジャーズの時から大好きなジェレミー・レナーがめちゃくちゃかっこいい!銃を撃つ佇まいが良い😊😊.
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サスペンスというよりドキュメント
物語は序盤からある種の緊迫感を伴って進みますが、それは恐怖からくるものではありません。ネイティブアメリカンが受けた白人からの差別や迫害、それに対する彼らの怒り、悲しみ、憎しみ。両者の間には埋めることのできない溝があり、その確執が緊迫感となって伝わってくるように感じました。
それを説明的なナレーションやわざとらしいセリフではなく、やり場のない思いが端々に滲むような会話や自然な演技、さりげない演出で、空気として感じさせている点はすばらしいと思いました。ネイティブアメリカンに対する政府の施策を詳しくは知りませんが、少なくともネイティブアメリカンにとって受け入れがたい思いがあったことだけは、ひしひしと伝わってきます。
前半でそれが理解できると、本作で描かれている事件が、それまでとはまったく違う顔をのぞかせてきます。事件の真相よりも、事件を通してこの地で生きる人々自身を描いていることに気づかされます。何もない辺境の地がもたらす閉塞感、そこに生まれる争いや犯罪、それ故に求められる強さ…。この地で生きる過酷さとそれを放置するアメリカの闇を垣間見た気がします。
ラストの「あきらめずに戦う強い者が生き残る」という言葉が印象的でした。本作は事実をもとに作られたということですが、サスペンスやミステリーといった類のものではなく、むしろドキュメントではないかとさえ感じました。
登場人物の心情がピンとこないです。
雪山の過酷で美しい風景は素晴らしく、そこに暮らさざるを得ない人達の閉塞感もわかるけど、お話も主人公の心理もイマイチわからなかったです。最後の銃撃戦だけは、急にタッチが変わるほど、迫力たっぷり。
重厚なサスペンス映画であり、切り込んだ物語でもあり
観た後重たくズシンとくる作品
物語は女性の遺体の発見から始まる
彼女は裸足で足は凍傷、暴行の後もあり、派遣されたFBI捜査官は地元のハンターに協力を仰ぎ、捜査を進めるが…といった処だろうか
冒頭にも出されるようにこの物語は史実を元に作られている
ネイティブアメリカンの先住民たちは強制的にある地域に住まわされている
そこは雪に閉ざされた大地であり、追い込まれ抑圧された者たちは醜く哀れな罪を犯し、その被害にあったかもしれない女性たちの失踪者は正確な数が分からないまま…
このようなアメリカ社会の闇深い一端がジェレミー・レナー演じる地元のハンターとエリザベス・オルセン演じる地元を知らないFBI捜査官の視点を通して描かれており、
観た者に衝撃と暗い影をおとす
また、この作品で描写される被害者遺族の怒り悲しみは心に突き刺さるものがあり、ハンターの彼は3年前に娘を失った者であり、今回は同じ被害にあった女性の犯人捜しをする立場でもある。
彼の怒りであり悲しみがジェレミー・レナーの抑えた演技がそれを静かに表してくれている
サスペンス映画としても非常に見応えはあり、静かな画面に緊迫感が漂っており、銃撃戦も生々しくリアルな雰囲気をまとわせている
アメリカ社会の暗部を描きつつ、犯人を巡るサスペンス映画としても素晴らしい作品
どうしてもお国柄というか、アメリカ社会の実情をそこまで分かっていない面があるので、この暗部をもっと理解した上で観るとよりこの社会的問題を感じながら観られるのかもしれない
皆が言っているほど理解できなかった…。
評論家もあっちこっちでベタ褒めしている人が多いけどそこまで理解できなかった…。アメリカはでかすぎてほんとの辺境の地があるんだな、ということとそれに閉ざされた世界で生きる事の厳しさが哀しく感じられた。ズーン、ってくる作品てはありました。
先住民族の悲しみを見た
実話に基づいた作品。
若い先住民の女性の遺体が見つかり、FBI捜査官が捜査にやってくるが、その地域の闇が明らかになっていく。
どこまでが事実で、どこからが創作なのかわかりませんが、非常に重厚な物語です。“自由と平等の国”と言われれるアメリカですが、その“自由と平等”は白人間で存在するだけで、その他の民族には全く顧みられることは無いと言う事を如実に感じさせますね。特にアメリカの先住民族は、過去に絶滅政策を取られ、そして今は、狭い居留地に閉じ込められていると言う現実を感じずにはいられません。
そんな複雑な環境の元、自身も先住民族の妻を過去に持っていた野生生物局のハンターをジェレミー・レナーが演じています。彼自身は白人ですが、嘗て、先住民族を妻に持っていたと言う事と、彼自身の過去の経験で、今回の事件被害者の親族に心寄せる姿を見せています。今回、彼は、FBI捜査官のジェーンの協力要請で捜査に協力する事になっていますが、過去の自分の体験から、今回の犯人に対して静かで激しい怒りを覚えていて、ジェーンからの協力要請が無くても、たぶん彼一人でも、犯人を捜したのではないかと思います。
そして、そのFBI捜査官を演じるのがエリザベス・オルセン。いつ如何なるところに派遣されるのかわからないのがFBI捜査官なのでしょうが、まだ寒いワイオミングに来るのに、必要な装備品を持ってきていないと言う初歩的なミスを犯します。でも、その後、熱心に捜査に取り組む姿を見せて、居留地警察にも一定の信頼を得たみたいですね。
いやぁ、それにしても、この作品は、未だに残るアメリカの闇を見事に見せていますね。重いです。
アベンジャーズ
何本か、先住民ものの犯罪映画があるけど、こういう根強い差別ってなくならないんだなーと思いました。
そして、大自然の恐ろしさも感じました。自然は誰にでも残酷です。人間なんてちっぽけなもんだと思わせますね。
また、被害者や被害者家族の心情も丁寧に描かれているなあ、と思いました。決して救われないかもしれないけど、下手に加害者に赦しを与えない分リアルです。
先住民保留区で起こった事実に基づいた問題作。
ワイオミング州の事実に基づいた物語。
先住民保留区であるウインドリバー。
街からも離れ雪に覆われた場所で
ひとりの先住民の娘が凍死し発見された。
地元のハンター、コリーは派遣された
新米FBIのジェーンと事件の真相を追う事に。
監督は俳優出身かつ、脚本家で今作で
監督デビューのテイラー・シェリダン。
実話ベースなので奇をてらったサイコスリラー的な
要素はありませんが、ズシンと来るメッセージ性がある。
過去、白人が先住民を追いやり植民地としてアメリカに住み出し
現在に至ってなお、先住民を足蹴にする様が見える。
移民国家アメリカには人種間の問題も多いが、
こういった映画で語られなければ
事件や被害者について全く知られる事がない訳で
まさにそういった方々への慰霊の意味も含めた映画と言える。
日本人には理解しにくい部分はあるが大変に良かった
まず、本作品が実話に基づいて作らている事で、このお話と言うか事件自体は私自身知りませんでした。
ですので、この事件を知らない人にとっては、前半、単なるサスペンスなんだろうかと思ってしまいますが、後半から段々訳が分かってくると、非常に問題作品なんだろうと思えます。
全編、ミディアムテンポで話が流れていきますが、しかし、グイグイ話に引き込まれると言うか、大変に良い映画でした。
本作品を監督したテイラー・シェリダン(前作品は、脚本ですが)やキャスリン・ビグロー監督ってこの手の実話と言うか重いテーマの作品を撮らせたら本当に上手だな、また、最初は主演のジェレミー・レナーと共演のエリザベス・オルセンは別の意味で、ツーショットが面白かったな、しかし、お話が進むと、別の意味でツーショットがどうでもよくなり、寒い地域独特の雰囲気や掟など、日本にない習慣なども別の意味合いで楽しめる映画かな・・・
ただ、難解なのは、やはりアメリカと言うお国柄の話である事から、アメリカ人にとっては、常識的でも、日本人的には理解出来ない部分があり、その辺は、ちょっと複雑かな、事前に分かるともっと映画の内容が理解しやすくなるな、また、内容が内容だけに、少し不謹慎かもしれませんが、ラスト近くの銃撃戦は、アル・パチーノ主演の「スカーフェイス」のラストの銃撃戦よりも迫力が有って良かったな、正にリアル感満載でした。
本年度上映の「スリー・ビルボード」も同じような扱いの映画でしたが、個人的には、本作品の出来の方が私的にはいいと思う。
ジェレミー・レナー、少し見直したな・・・・
すごく考えさせらる映画
『ボーダーライン』『最後の追跡』の脚本家テイラー・シェリンダンの初監督作品。
実話に基づいたサスペンス、アメリカの先住民居住地域ウインド・リバーで起こった少女殺人事件を、地元のハンターと新米FBI捜査官が真相に迫っていくストーリー。
主演は、「ハート・ロッカー」のジェレミー・レナーと、「アベンジャーズ」シリーズのエリザベス・オルセン。
サスペンスでも、とても、考えさせられる作品でした。ストーリーを通して、アメリカの中の闇の部分を読み取ることでできます。
事件が起きても、アメリカであまり重要視されなかった。ネイティブアメリカンが差別されてたことの肌感が伝わってきました。そして、地元の人々の怒り、白人との溝の深さ。
ジェレミーが演じる主人公コリー、彼の経験したことについて、多くは語られていませんが、彼の抱えられ怒り、悲しみ、愛おしさ、表情からリアルに伝り、静かなシーンの中から多くの感情を読み取ることができる。
ショッキングなシーンもあり、後味の良い映画とは言えませんが、視聴者の想像を掻き立てることによって伝える描写がアートでした。
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