「勧善懲悪の映画になっているような・・・」デイアンドナイト よしさんの映画レビュー(感想・評価)
勧善懲悪の映画になっているような・・・
父親を自殺で失い帰郷した息子が、犯罪組織に加わりながら父親の復讐を狙う物語。
「善と悪はどこからやってくるのか」と言ったコンセプトの映画の様子。
確かに、犯罪行為で児童福祉施設を運営する北村。不正を隠しながらも「何万分の一の事故よりも、経済を回したいという」という経営者。善悪が混在する様を頑張って描いていいるように思えます。
ただ、それでも今一つ釈然としない気持ちが残ります。
例えば、経営者が会社を従業員の生活を守る為に四苦八苦している様子を描くとか・・・
例えば、児童福祉施設の経営が行き詰っている様子を描くとか・・・
例えば、車を盗まれた人たちが怒り悲しんでいる様子を描くとか・・・
もう一つ二つ描ければ、腑に落ちたかもしれません。
また、父親の元部下等を無理やり悪役に仕立ててしまったのも、コンセプトが分かり難くなった要因だと思います。「勧善懲悪」の映画となってしまったように感じました。
奈々と経営者の経緯は、心打たれるものがありましたが、映画の評価としては高い評価は難しい印象です。
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