「善と悪」デイアンドナイト META坊さんの映画レビュー(感想・評価)
善と悪
全国公開に先駆け、秋田県では先行上映開始。
本日の舞台挨拶の回は、早々にチケットが完売していたので、初日に鑑賞することに。
率直な感想。
暗い
重い
深い
実に重くて深いテーマだ。
悪い奴が良い思いをして、真面目な人間がバカを見る。
世の中は、理不尽で不条理なことだらけ。
善と悪、正義って一体なんだろう、いろいろ考えさせられる。
それでも、いくら人助けのためでも、大義名分があったとしても、犯罪は良くない。
人の幸福が他人の不幸の上に成り立つのも違う。
あらためて私はそう思う。
何度となく映し出される風力発電と、どんよりとした灰色の空。
地元秋田が舞台で、見慣れた景色が多かったこともあり、どうしても贔屓目にみていると思うが、とても真面目に創られた完成度の高い作品だ。
役者さんたちの演技は見事。
まさに迫真の演技。
そしてまさかの展開。
脚本も素晴らしく、台詞の一つ一つが心に突き刺さる。
重要な役どころの奈々を演じる清原果耶が実に良い。なにがどう良いかは観てのお楽しみ。
きっと良い女優さんになるに違いない。
ひとつだけ気になるとすれぼ、登場人物が誰一人として訛ってないのが、少しだけリアリティに欠けるかな。
若い人は別にしても、中高年は多少訛ったほうが自然だ。
決してハッピーエンドではないし、気分が爽快になるとか、元気がもらえるとか、心が暖かくなるとか、ましてや癒されるとか、そんな作品とは対極にある重くて深いテーマの作品だけど、1度は観ておくべきだろうね。
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