ガラスの城の約束のレビュー・感想・評価
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ウディとナオミ
ウディ・ハレルソンとナオミ・ワッツ。
ホームレスを演じたら、そのはしたなさは
目を疑う程だし、
スーパーセレブを演じたら、
清楚で誠実な品位は素晴らしい。
なるほどこのキャスティングは、
大人としては、最低な大人、毒親!
子供たちにとっては世界一のママとパパ。
それを演れるのは誰?
それを演れる筆頭の女と男、ナオミとウディ(^^)
なるほど。
なんだか最近、増えてきてる?
ダメ親だけど愛おしい、記憶に新しい作品でいうと、『ウォルト・ディズニーの約束』のコリン・ファレル、『はじまりへの旅』のヴィゴ・モーテンセン、『シェイムレス』のみんな、社会的に、仕事ができるできないよりも、人として応援したくなる
愛すべき人たち!
論理よりも心理(感情)。
ウォーウォーウォー
と遠吠えをする度に涙が出た。
本物のパパは、チャック・コナーズに似ていた(^^)
全肯定はできない、むしろ全否定にちかい。
でも、思いは痛い程感じてます。
劇中の言葉から
傷ついても愛し方を探す全ての家族へ
ご両親は健在でしょうか?
ご両親は健在でしょうか?自分のアイデンティティは紛いも無く両親のDNA。パーフェクトな親のカタチはない、でも誰も幼な日の記憶は懐かしい。この映画は『じっとり』と涙が染み出てくる映画。いま強い鎧をまとう、それは虚勢かもしれない、でも『いま』の過去かもしれない親と現在を生きる自分は人生にとって決してdeleteできない絆、そんなことを強くメッセージされる素晴らしい映画。お薦めです。
矛盾に満ちた孤独な魂
ブリー・ラーソンは「Room」と「キャプテン・マーベル」と本作品で観た。17歳から7年間に亘ってひとつの部屋に監禁され続けた女性、宇宙から来た無敵のヒーロー、そして理不尽な父親に幼年期から青年期に亘ってスポイルされ続けた本作品の主人公ジャネット・ウォールズと、シチュエーションもキャラクター設定も異なる3人のヒロインだが、何か共通した部分を感じる。
それは負けん気の強さというか、状況に負けない芯の頑丈さみたいなものである。骨太の女性とでも言えばいいのか、兎に角大抵のことにはへこたれそうにない印象がある。勿論ブリー・ラーソン自身の容貌や性格に起因するとは思うが、もしかしたらアメリカ人女性は皆、多かれ少なかれ芯が強いのかもしれない。いや、考えてみれば日本人女性だって弱くはない。思い返せば生まれてこの方、弱い女性にお目にかかったことがない(笑)。ということはブリー・ラーソンは女性の強さ逞しさを表現することに長けた女優ということになる。まあそうだろう。世の中に弱い女性などいないのだ。
ウッディ・ハレルソン演じる父親レックスは、被害妄想で独りよがりで無責任なアル中男である。演技がとんでもなくリアルで、あまりの酷い男ぶりに映画の前半は吐き気がしたほどである。ほとんどクズみたいなこの父親を、家族はどうしても捨てられない。その理由がエンディング近くまでわからなかった。
レックスの母親はインディアン風の容貌でレックスに輪をかけたようなクズ人間である。気に入らないことがあると初対面の無抵抗な孫も平気で殴る。悪い悪戯もしようとする。そのシーンを見てなるほどと思った。
幼い頃のレックスも母親から酷い仕打ちを受け続けたに違いない。おかげで大人になっても世の中がすべて人非人ばかりだと思い込んでいる。世の中を憎んでいると言ってもいい。世の中の価値観を否定し、自分の価値観だけで子供を育て家族に対峙する。しかしときに「ウォールズ家の人間は〜」などと封建的な価値観を使い分けたりする。主張は行き当たりばったりで思想として体系化されていないから整合性がない。要するにご都合主義である。
殴られて育った子供は、人を殴る人間に育つという。暴力に対する歯止めがないからだ。レックスも当然そういう人間である。しかし映画ではレックスが家族を殴るシーンは一度もなかった。
レックスにとって実家の思い出は辛く苦しいことばかりだ。だから過去を全力で否定する。中でも自分が受け続けた暴力はいの一番に否定する。そして自分の家族には絶対に暴力を振るわない。そのように心に決めたのではないだろうか。本来は暴力を振るう筈のメンタリティの持ち主が暴力を振るわないのは並大抵の努力ではない。レックスは家族に対してだけは暴力の衝動を押さえ込んでいたのである。
自分自身に内在する軋轢に耐えきれず、一方ではアルコールに溺れ、一方ではガラスの家の夢を語る。レックスには両方ともなくてはならない歯止めだった。そしてそのあたりを漠然と理解していたから、家族は荒くれ男のレックスの心の奥底にある優しさを感じ、彼を決して見捨てなかった。
弱ってベッドに横たわっているレックスを見るジャネットの慈愛に満ちた表情がすべてを物語る。家族第一主義ではない日本ではなかなか理解され難い作品かもしれないが、こんなふうに生きた男がいたということを力強く肯定する世界観は立派である。矛盾に満ちた自己の精神世界を彷徨い続けてきたレックスの孤独な魂は、愛する娘の慈悲の光に包まれて漸くやすらぎを得たのかもしれない。
“嘘も壮大ならば検証ができない”
いつかその傷が“強さの証し”になるー。
力強く生きる人の背景には、独特な感性を植え付けたユニークな家庭での教訓があるもので、ある人の生き方に、脚本を超える生命力が宿り、丁寧に紡がれた作品は魅惑的だ。本作もその好事例だろう。世界には、知り得なかった生き方に驚かされる事実が、星の様に散りばめられていて、それを時として映画はギフトしてくれる。恥じることなく心に従い自分らしく生きてよい、と背中を力強く押してくれる作品。完璧ではない人間味も含めて、この家族に祝福を贈りたい。
家族っていいな
過去にトラウマを抱えて酒浸り、尚且つ荒唐無稽でホラ吹き、もうほんとに最低の父親。だけど、経験から得た色んな知識があり、それを子供達に魅力的に話せる話術がある。そして子供みたいに無邪気に夢を追いかける、そして家族を愛している。こんな複雑かつ魅力的なキャラクターを演じれるのはハレルソンしかいないってくらいハマリ役。最後の一家で父親の思い出を語るシーンに全てが集約。「私って恵ま
れてるな」って半泣きで呟く主人公が家族を噛みしめたとき、ほんとに泣けた。独身の自分は家族が羨ましい気持ちが半分のよくわからない涙が流れ続けた。
チビヤギの選択
理屈も正論もどうでもいい。
喜怒哀楽すべての感情に直接ゴリゴリと刺さり、激しく揉みくちゃにされる最高の映画。
全ての感情が本物。
良い波も悪い波も全部ストレートに全身で受け止めてしまって、鑑賞後は精神的にも身体的にもボロボロになった。
過去と現在を行き来する繋ぎ方が完璧。
昔の映像を観るたび、「どうして今はこうなったんだ…」と思わずにいられない。
その過程が紐解かれ、未来をどう選択するかが描かれる作品。
親として、人として、かなり最悪だった両親。特に父親レックス。
社会の常識に囚われない生き方、というよりも常識外れすぎて完全にアウト。
個性ある人生は時に憧れるけど、子供が苦しんでいいわけがない。
ユニークで大胆過ぎるその方針と機転と知識量に惹かれるも、酒に浸り子供へ支配的な態度を取る彼には腹立ち嫌悪感が増し、しかしどうしてこうも憎み切れない。
嫌いになって愛しく思ってまた嫌いになって、ひたすらにその繰り返し。
幼少期は分からなかった、その生活の異常性がだんだん実感していくのが苦しい。
ガラスの城の設計や狼が仲間を呼ぶなんて楽しさも束の間、食費を酒にまわし街の喧嘩で負ったひどい傷を手当させ、子供のために別れを選択することも出来ない。
両親が頼れないならこの家を出て自立しようだなんて、小学生以下の子供が決断するにはあまり過酷な現実。
どんなに期待して信じても裏切られる。
でもどんなに裏切ってもその根には愛があった。
一番父との繋がりが強かったジャネットだからこそ拒絶感も強くなる。
少女に言わせたくない言葉が次々出てくるのが本当に辛かった。
ガラスの城の設計図は夢と現実の間の象徴みたいだった。
形にすることよりも夢を見続けることを選んだ中途半端な父親。
セメントの穴をゴミが塞ぎ、その光景に目を塞がなければならない環境なんて。
レックスが会いたくないと駄々こねるほどの、「魔女」みたいな祖母アーマ。
この母にしてこの息子あり、か。
あってはならない弟への仕打ちには心底軽蔑。
溺れてしまう、と苦しんだレックスの過去に少し触れることができたのは良かったけども。
しかしそれでも別れには落ち込んでしまうもの。
そういうものなんだ。
どんなに否定しても拒絶しても、切っても切れない、切らないことを選択した家族の情。
人間は必ず矛盾するもの。
擁護はしないけど否定もできないのは、ジャネットの気持ちが理解できるから。
レックスの気持ちも少しは分かるから。
誰が何と言おうと楽しい時間はたしかにあったから。
振り返った時にあんなに笑顔が溢れる家族をどうして否定できよう。
ここまで極端じゃなくても親に憎しみを抱いたことのある人は多いのではないか。
その内容に大小の差はあれど。
私も母親に自分の育て方を激しく責め立てたことがある。
正直、過去の怒りや恨みは時間が経っても否定しないけど、それは別として親への愛情はあるし親からの愛情も感じる。
そんな自分の事情に少し重ねてしまい、余計にこの物語に入り込んでいた。
多かれ少なかれ、これは皆の物語なのかもしれない。
波乱に満ちた人生だったと思う。
学校や家を出てからの子供たちの苦労も想像に易い。
それでも家族の辿り着く先のカタルシスがあんまりにも良い形で、もう言葉にならない。
たわいもない思い出話でこんなに笑える。それが答えなのかも。
あの団欒こそガラスの城じゃない。
綺麗事で塗り固めるわけでも、強く批判するだけでもない視線が心地良い。
家族一人一人のとても複雑な心情を丁寧に描写して、ドラマに徹してくれる見せ方が好き。
ありのままの感情をきちんと示されることで、彼女たちをたしかに感じることができた。
ただ、この家族とは違う選択をする人や許せない人もたくさんいると思う。
当たり前だし、それはそれで良いと思っている。
何を大事にするかは人次第だし、受難としか思えないシーンも多かったので。
顔面歪ませての「ぶっ殺せー!」は結構本気だったでしょう。あのシーンすごく好き。
楽しく顔を見合わせるシーンに泣き、辛く胸えぐられるシーンに泣き、終始泣きすぎて頭ガンガン痛めながらの鑑賞。
最後の方なんて嗚咽が止められなくて喉から変な音は出るしエンドロールでメガネが外れてどこかに落ちるしスクリーンを出てからも涙が止まらないしでもう大変だった。
とにかく全ての人間の感情が強烈に私の心臓に襲いかかってくる。凄い映画だった。ありがとう。
今の社会ならDVだわ、ネグレクトだわ
食費は酒代に消えちゃうし、教育の機会も与えないし、妻にも周囲にも暴力的で高圧的。世が世なら、とっくに通報されてるし保護される子どもだろう。
子どもは親を選べない、親の価値観を受け継いで生きるしかない。そんな状況でも、やっぱり子どもは親が好き。どんな親でも、愛し方が間違っていても、子どもは絶対の信頼を親に寄せようとするんだろう。
いつか、「うちはよそと何かが違う」と気づいても、他人にはとやかく言われたくないもので。
親とどう向き合うのか、その家族を受け入れられるのか。
結局は自分の問題なんだろうね。
人生のドラマは、又次へと受け繋がれる。
人が人を評価するとき、善い人とか悪い人とかいう表現だけでは足りないことが多い。ましてやそれが親兄弟なら、尚のことだろう。
良い事も悪い事も含めて思い出であって、そうしてそれが人生…。最悪の父親だったけれども、最高の父親でもあった訳で、子は親を選べないけれども、親も子を選べない。親が選べるとしたら、産むか産まないかの選択肢だけなんだろう。
そうして、産むという選択をしたのなら、そこから人生のドラマは又次へと繋がっていくという事なんだろうとも思う。
画面を見ながら、年老いた、自分の父親の事が頭をよぎりました。色々とあったし、無学で無教養な父親だったけれども、その親の遺伝子が自分の身体の半分を形作っている訳でもあって…。
画面を見ながら、独り暮らしで孤独死をした伯父の事が頭をよぎりました。我が儘で怒りん坊で子供の頃は良く殴られたけども、子供好きでおしゃべり好きで本当に良く遊んで貰いました。笑うと、小っちゃい目が余計に小っちゃくなって…最高の笑顔でした。
子供は家族を選べないし、良い事も悪い事も有るのだけれども、それでも、それも含めて、それが人生。
そういう事も全て含めて運命の一部なんだろうなと…そんな事まで色々と、画面を観ながら思い起こさせて貰いました。
子供の成長に必要な父親とは
ブリー・ラーソン主演映画は「shorttarm 12」「Room」に続く3作目。強く・逞しく・誰かを守る女性を演じる彼女が好きでしたが今回も最高!
酒浸りでどうしようもない。でも家族を愛する気持ちは人一倍強い父親は裕福だけど仕事一筋で家庭の事は何もわからない父親より子供の成長の為に必要な存在だ、とこの映画を観ると感じずにいられません。
4人の子供達全員が「どうしようもないけれど素敵な父親」とレックスの事を思っていて暖かい気持ちになりました。
エンドロール前にはご本人達が登場します。お見逃し無く。
よくあるストーリーかなと思っていたけど。
人生は親の育て方次第でだいたい決まる。そんな映画だった。
飲んだくれの仕事もしない親父はお金がなく住む場所を転々とかえながら子供には夢だけを与えながらごまかしながら生きていく。
大切なことも苦労も親父がいたからこそ学んだというほかないが、そんな生き方が自分の人生を形成し成長させる。
黄色は幸せと創造の色。
人生を楽しむためには、自分に正直にそして愛だな。
自分にも娘がいるので、子供に何を伝えどう成長してほしいかを願いながら、求めすぎず求めながらともに生きていければと思う。
人っつて弱くて強い。
親だからと言って決して人として子供より優れていると言う事は無く…。
個性ある俳優陣の演技は見甲斐がありましが、エンデングで見せる現在の家族関係が衝撃的。
そう言う意味では映画としてはまあ普通、実話であると言う事実があっての作品である事を感じました。
「事実は小説より奇なり」人っつて弱くて強い。
良い映画でした
家族って難しいですね。
子供は親を選べない。親は親である前に人間であるため、必ずしも正しいとは限らない。
そのギャップに気づいた時の子供の苦悩や葛藤。
大なり小なり全ての子供に課せられる試練なので、共感しやすく胸にグッと迫る話でした。
どうしようもない
男としては強いのかもしれないけど、父親としてはどうしようもない男。最初は信じていた子供たちも、大人になっていく度にそんな父親に反発するのは、仕方のない事でしょう。でも、血は繋がっているんだな。
普通の父親としては……
この手の破天荒な父親が、最後は泣かせてくれちゃう映画を見たとき、いつも思うこと。
自分の背中を見て育つ子どものために、仕事の責任はきちんと果たし(会社での評価はともかくとして)、奥様の顔色を窺いつつ家庭も顧みて(奥様の評価はともかくとして)、趣味は映画鑑賞くらいで比較的安く収めて(たぶんゴルフや釣りやギャンブルよりは支出上限がはっきりしていて安心ですよね⁈)、といったごく普通の父親(私のことだ!)は家族が家出したくなるほど困らせることはないけれど、死に際になっても深い感動を与えることもないわけで、ちょっと凹んでしまいます。
どんなに最低な人間でも100の行いをすれば1つくらい偶然善行になっ...
どんなに最低な人間でも100の行いをすれば1つくらい偶然善行になったりする。ここに出てくる親父はまさにそれだ。私ならとっくに捨て去ってます。
バターに砂糖は美味いだろうさ
ニューヨークで雑誌のライターをする女性がゴミを漁る母親とタクシーに因縁をつける父親というホームレスの両親に遭遇し、絶っていた家族との関係を振り返る話。
飲んだくれでまともに働かず直ぐに仕事をクビになる父親と、収入があるのかわからない画家の母親と、姉、弟、妹と共に空き家に住み着き暮らす幼い頃の話を振り返りつつ展開していく。
ごもっともらしいことを口八丁で宣っている父親に振り回される家族達。乱流と秩序の境界線って。
母親はいくらかまともにもみえるところもあるけれど、なんだかんだこの旦那と一緒にいる訳だしね。
正に波瀾万丈の人生だし、家族の絆や情にうったえるもドラマとしては面白いけれど、最後の流れは自分には共感出来ず感動には至らず。
最後に実在のモデルの映像やインタビューもちょっとあったけど、個人的には仲良くしたり交流したいタイプの人達じゃ…。
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