「許さないという選択も描いてほしい。」ガラスの城の約束 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
許さないという選択も描いてほしい。
ショートタームの監督&主演の再タッグということで、見てきました。
ブリーラーソン、ウディハレルソン、ナオミワッツと好みの役者が揃ってます。
全体的にはよかったですよ。
父親が破綻しているのは恐らく母親からの性的虐待と徹底的な人格否定による支配構造、なのかなぁと読みました。
腕力では確実に勝てる母に大人になっても逆らえない息子、というのは、本当に辛いだろうと思います。
なんですが、そのツケを次世代に払わせるってのは、私は許せないです。
実質的なネグレクト状態の中、子供たちが主体的に生活を切り回し、独立しようとする事を、受け入れられないって、どんな親よ。本当に死んでくれと、思いました。
透明な豚さんが空っぽにされた時に、明確な殺意を覚えました。
より幼い頃の楽しかった思い出、優しい父の記憶、それがなんだっての。学費の不足分950ドル?(9500?95000?金額うろ覚え…950なわけないか…)それがなに?そんなん親なら当たり前でしょうが。
ジャネットに、許さなくてもいいんだよと私はずっと思っていました。でもジャネットは許す事を選びました。
その選択を批判する権利はわたしにはありません。
死の床につく父との和解(?)シーンは、堪えきれず涙が落ちました。
ジャネットにとっては、最善の選択だったんだろうと思います。
だだ、親を許さないまま、晴れやかに自立した子どもの物語をわたしはもっと見たいです。そっちの物語のほうが、絶対求められてるとも思います。でも数は全然少ない。思い出せへんもん。
子供が親の罪を許す必要はないって、もっと物語ってほしい。でないと親にひどい事をされて苦しみながら生きているたくさんの人が、やっぱ親許すべきなん?ってゆう世間の圧力感じてさらに傷つくでしょう。そんなんおかしいやん。
とまぁ、良い映画でしたが、反発も覚えたということです。