ゆれる人魚のレビュー・感想・評価
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自分はまともだと信じてる監督が作った狂った映画
インタビュー記事をとかを呼んでいると、監督はしごく真っ当なコメントばかり話していて、映画の従来のルールが通用しないはっちゃけ感とは随分印象が違う。おおよそこうなるだろうという常識がまったく通用せず、このシーンを一体なぜ観ているんだろうという疑問符が次々と湧いてくるのだが、そうやって振り回されている感覚に中毒性があって気持ちいい。ミュージカルというよりミュージックビデオっぽいのだが、それもまた新しいジャンルを観ている気がしなくもない。監督は理路整然と説明しているのだけれど、やっぱりどう観てもイビツに狂った映画で、しかも他では見られない禍々しくて美しいアイデア&ビジュアルが満載。いやあ、変なものを観た。そしていいものを観ました。
生々しい肉食人魚
とても切ないファンタジーホラー
ホラーはなるべく避けてきたが、ファンタジー要素強めということと本作の底知れぬ雰囲気に惹かれて鑑賞。
独特な映像美と音楽そして奇想天外なストーリー、終始息つく間もなくあっという間に切なすぎるエンディングへ。
本作の魅力であろう姉妹のカラフルでキュートなシーンと暗く残虐なシーンとのギャップは、まさに天国と地獄。
途中わかりにくいシーンもちらほらありながらも、それもかえって本作の謎の魅力にすり替わっていく。
それにしてもシルバーの要所要所での決断は、本当に胸を裂かれるほど切なく到底涙なくしては語れるものではない。
全体を通して女性陣の肌の露出がもう少し控えめであれば、相当奇抜な作品ではあるものの、個人的には満点評価したいほどの良作だった。
えっ!『ダンサー・イン・ザ・ダーク』!
何点か脚本に疑問アリ。
交換された魚側の女性は誰で、その後どうなったのか?
結局、男は何故シルヴィアを裏切って、シルヴィアは何故その行為をゆるしたか?
もう一度見てみたが、良くわからずじまい。
そのスッキリしないストーリーが、まるで『ダンサー・イン・ザ・ダーク』見たいな印象にしてしまっている。
ミュージカル風にしている斬新さは良いと思う。
音楽も全てオリジナルのようだし、地声で歌っているようなので良いと思うが、大変に残念な映画だ。
しかし、こう言ったキッツュでエログロナンセンスな映像をそれなりに芸術っぽく仕上げてしまう技法は、日本人よりも遥かに上を行く。
日本では先ずは女優が脱がない。歴代の大女優で裸を見せた女優はいないハズだ。脱亜入欧を信念としながら、この点だけ、コテコテの亜細亜なのである。勿論吉●●●合さんに『裸見せろ』と強く求める事はしないが。
人魚が本当にリアル
まず、数ある人魚の映画・ドラマの中で、本作品の人魚のビジュアルが1番リアル。大きな尾鰭も、人間の関節を感じさせない為だったりもするのかな?とにかく、本物みたいですごかった!監督センスが良い。
ミュージカル映画は苦手だったけど、この作品は好き。
ラストシーン切なすぎて胸が痛い。
ゴールデンちゃんとシルバーちゃん2人の気持ちが辛すぎる。
シルバーちゃんの最後の顔。あなたを好きになれて良かったとか、抱きしめてくれるだけで幸せみたいな、本当素直で愛らしい良い表情をしてくれた。いろんなピュアな感情が詰まった顔が本当に忘れられない!
そして、ゴールデンちゃんは、見事な演技力。ゴールデンちゃん、ミステリアスでワイルドな美人でブチ切れてる顔も不安な顔も見惚れちゃう。お風呂のシーンも砂浜ほふく前進シーンも警察とのベッドシーンも最後の飛びかかりも迫力があって良かった!
とても心に残る映画だった。
絵本を開くような良いオープニング、何とも素敵な物語の始まりを予感さ...
絵本を開くような良いオープニング、何とも素敵な物語の始まりを予感させます
歌がすごい怖いと思ってったら、ものすごいフュージョンな展開に。
二人の肢体はどこもいやらしさが無く、本当に魚のようでした。
ただ人魚化はちょっと下半身でかすぎでは?って思ったのですがこれが逆に作用していて、ファンタジックなもので無くクラシックな人魚を彷彿させ、人とそう成らざる物との乖離がよく見て取れました。
それと最初からだけど楽曲が素晴らしい、サントラが欲しくなる出来です。
作品は全編ミュージカル仕立てで、サウンドのテイストは違うけどどこかベッソンの「サブウェイ」を感じたのは私だけでしょうか。
やはりと言うか、儚く消える泡のような恋物語なのですが、それでもどこか胸にチクリとくる切ないお話でした。
監督は本作が長編デビューらしく、今後の作品も期待したいです。
何とも素敵な寓話でした。
期待せずに見たら想像以上に良かった
ここでの評価が低かったので、意味分からない系の映画かなと思ってたらそこまで意味不明でもなく
見たい部分見せてくれるし音楽もおしゃれで良かったです。
サウンドトラックあるなら欲しいです。
途中、バンドの3人が喧嘩するシーンの喧嘩の理由と、その後点滴を打ちに来る女性と、結婚式でベンチでタバコを一緒に吸ってる女性は誰?という疑問がわきましたが、それ以外は良かったです。
姉の恋した相手のミュテクが、話の展開考えたらまあそうなるだろうなと。
クソだけど。
結婚するまで早すぎだけど。
妹よくやった。
グロテスクなシーンはちゃんとボカさず見せてくれて良かったです。
あまりに良くて手術シーンは巻き戻して何度か見ました。
でも手術したら、人魚じゃなくなる→泡にならずに済む。という訳でもないんですねー。
映像センス
おっ、おぉぉ!なんだ、なんなんだ、この映画は!?めっちゃテンション...
久しぶりに最高の映画を観てしまった
人と魚のあわいをゆれる
冒頭は水の中から始まり、頻繁に水の描写があったり、そこに水はなくとも水の音が聞こえる。人間世界に人魚の水の世界が徐々に侵食していくようで、人魚の魅力に引き込まれている人間たちの姿を表現しているように感じた。セイレーンが人間を海へ引き込む時と同じように、水の中へと。
しかし、彼は人魚ではなくて、人間の女性を選ぶ。シルバーは朝までに彼を食べないと泡になって消えてしまうが、シルバーは彼を食べない選択をした。彼が人間の女を選んだから、「人間」として自分の最期を迎えたい、と思ったのかもしれない、人と魚のあわいを揺れることは、生と死のあわいを揺れることと同じだったみたいだ、
セイレーンは歌声で人間を惑わせるから、ミュージカルはぴったり、でも、神話の人魚のように、人を簡単には惑わせられない、現代の人魚は、人間になることを欲望して、大切な声を失い、泡になって命を失ったりもする、
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