友罪のレビュー・感想・評価
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酒鬼薔薇聖斗に感染は生じるか
主に4つのスレッドによって構成されているマルチスレッド方式の物語で、元雑誌記者の益田のスレッド、連続児童殺傷殺害の犯人で出所した青柳のそれ、子どもを引き殺した息子を持つ父親、山内のそれ、医療少年院で青柳を担当した「先生」、白石のそれ。
益田は中学時代の親友の自殺の引き金をひいた「罪」に悩み、青柳は過去に起こした事件の「罪」に苦しみ、山内は息子の過失の「罪」に苛まれ、白石は仕事に没入し、愛娘に向き合わなかった「罪」を後悔する。
社会学者の宮台真司の言葉を借りれば、この物語の鍵は「ミメーシス(感染)」だ。益田が自らの罪と向き合おうとする姿勢が青柳にミメーシスを引き起こす。息子が家族を持ち、自分の罪を償おうとする姿勢が山内にミメーシスを生じさせる。流産した娘の姿が白石にミメーシスをもたらす。
そして益田へのミメーシスは青柳という矛盾を孕んだ、しかし自殺した親友の姿が投影される存在そのものによって引き起こされる。ミメーシスの循環が、この重苦しい物語にわずかな希望として示される。
この映画が、酒鬼薔薇聖斗に向けたメッセージだ。
罪を犯した人間は赦されるのか!
原作は薬丸岳の小説であり、1997年に兵庫県神戸市須磨区で発生した連続殺傷事件がモデルになっているといわれています。
まず、この映画(小説)は、被害者側の観点は抜け落ちている作品です。完全に犯罪者側中心に描いております。犯罪を犯した人たちや周囲の人々の苦労を描いてます。その前提で、今回の登場人物一人一人、私個人的な感想を書いていきます。
【息子が過去に無免許事故で3人の子供を殺してしまった家族】
さだまさしの曲の「償い」思い出しました。ただ、曲は加害者本人が自分の生活も未来も捨て被害者に償い続けある時に被害者の母から赦されるという曲です。映画では「償い」を全て父に頼り切っているだけ。
息子は父と絶縁しました。それはまさに罪を自分で負うのではなく、父に罪を背負わせ自分は幸せを手に入れようとした瞬間と私は理解しました。
【娘が未成年で妊娠してしまった、少年更生施設の女性先生】
犯罪者たちを更生する仕事は必ず必要。でもそれは世間からはどう思われる仕事だろうか、まして母親から放置された娘の気持ちはなおさらでしょう。
この映画で1つだけ救いがあったとしたら、娘の妊娠で白石が母親として目覚めた瞬間でしょうか、ようやく母と子供に戻ったのです。と共に更生している少年たちは今後どうなってしまうのでしょうか。白石は母親に戻ることで少年たちを見捨てる判断をしたことになるのではないでしょうか。
【少年Aに恋をした、男に騙されAVに強引に出演させられた女性】
救いのない状況の彼女を救ったのは、少年Aの鈴木でした。二人の恋は急速に進みます。
鈴木が異常殺人者少年Aと知るまでは…。
彼女の最後の判断は映画では読み取れませんでしたが、おそらく鈴木を見放していると読み解けます。安心できる場所から再度地獄に突き落とされた彼女は、今後もしかしたらもう立ち直れることができない状況まで落ちてしまうのではないか?と思えます。
異常殺人者でも私は愛を貫く!などという甘いセリフは聞かれないのです。
【子供の頃、いじめっ子の自殺を止めれなかった元記者】
自分が同じようにいじめられるのを避けるため、唯一の友人として付き合っていたのに、いじめられっこに最後にとどめを言葉を発してしまった、益田の罪の意識は計り知れないもの。
ただ彼はまだ少年だったんです。これはしょうがなかったのではないでしょうか。いじめられっこも自殺以外の方法があったはず。逆に、罪の意識を一生持って生きていかないといけない益田が一番の被害者であるのです。
友人となった少年Aを世間に公開してしまったきっかけを作った彼は、ラストで今まで行けなかった自殺現場へ向かい、号泣するシーンはとても印象的でした。
益田は少年Aとは違うんです。一生分の後悔もした、もうこれで赦されて幸せになってもいいじゃないかと、私はそういう気持ちになりました。
【少年時代に2人を殺害した、少年A】
さて、冒頭で述べた犯人を描いたであろう(正式に原作者は認めてはいない)といわれる、瑛太演じる鈴木秀人。
社会に出た鈴木も変わらず異常な雰囲気と行動なのですが、この映画では彼も人間なんだと言わんばかりに、自分が死ぬと悲しむといってくれた益田との友情が芽生え、新たな恋もしてしまった。そして鈴木は被害者には申し訳ないと言いつつも、生きたいと叫ぶのである。
ラストでは、殺害現場を訪れ、不気味な笑い泣きを行う。このシーンで、彼が本当に更生し被害者に申し訳ないと思ったとは思えません。自分が普通にそして幸せに生きていけない悔しさへの涙としか、見えませんでした。
はい。ということで登場人物への個人的感想を書いてみましたが、本作が問題作となるゆえんは、犯罪者(少年犯罪)は幸せになってはいけないのか?というメッセージです。ただ、本作は全く被害者側を語らずして犯罪者を美化している気がするので、全く好きになれませでんした。
考えさせられる
皆さんのレビューを拝見し原作がある事を知った
原作は読んでないので知らない。
ただ単に一本の映画として観た感想は
言うほど酷くはないと思いました。
タクシー運転手の息子は自分が犯した罪を受け入れ反省しそれでも家族を作ろうとしてる、残りの人生を精一杯生きようとしてる。
鈴木も小さい頃、きっと母親が死んだあとリスカが始まり毎日生死について考え母親の後を追いたかったんじゃないか
でも今では心の底から生きたいと益田に言った。
反省して更生したらいいのか
被害者家族はそうは思わない
奪われた最愛の娘、息子はもういない
「人が死んだらどうなるか
その人の存在が無くなるんだよ
会えない、話せない、触れることもできない
この世界にいないんだよ」
家族は毎日毎日自分の子供が生きてたらって思うでしょう、会いたい話したい触れたいと。
映画を観て両方の気持ちがわかり
なんとも言えなくなりました
簡単に言葉が出てこなくなる
一生笑ってはいけないのか
誰かを守りたいと思ってはいけないのか
益田は自ら手にかけてはいないけど
あの時「勝手にすれば」と言わなかったら
学くんは生きていた
殺したも同然と罪を抱えて生きている
とても難しくて考えさせられました
ちゃんと反省している人間は許してあげたい
でももし私が被害者家族だったら
絶対にそうは思えない。
罪は償えない
自らの罪、他人の罪に対して様々な考え方を持った人物の物語が描かれていて、考えさせられました。
私が1番印象に残ったのは、罪を必死に償おうとするタクシードライバーは、被害者遺族を幸せにできるわけでなく家族に不幸をもたらしており、反対に、その息子は罪を償うことをやめているが(元々償っていない?)、結婚という幸せを手に入れ、少なくとも妻を幸せにできていることです。そして、全ての登場人物において、罪を償うことにより新たな幸せを生み出した人はいません。結局は罪を償うことはできず、償うためにしている行動は自分自身の許しを得るためのものと思います。
鈴木が公園で言った、「でも、生きたいんだよ」が全てだと思います。たとえ罪を犯した人間でも、生きて幸せになる権利がある。しかし、そのためには自分自身の許し、他人の許しが重要であり、罪が大きいほど幸せを得ることが難しい。それが罰であり、その環境を受け入れることが償いではないでしょうか。
公平ではない。
少年犯罪の加害者の出所後の心の葛藤と後悔の念を描き、最後は生田斗真演じる主人公との友情で美談の如く締めくくっているが、過去に少年犯罪の犠牲となった被害者遺族からすれば観ていて不快でならないだろう。恐らく瑛大が演ずる役は神戸児童連続殺傷事件の加害者、佐藤浩市の息子役は女子高生監禁暴行殺害事件の加害者の一人で、現在家庭を築いているとされる元少年を模写していると思うが、女子高生事件の他の加害者は全く反省もせずに再犯を繰り返しているし、この元少年らも実際の胸の内はどう考えているのか分からない。実際に少年犯罪の加害者の出所後の再犯率の高さから伺える。この原作を書いた小説家や映画製作に携わった人達は少年犯罪の加害者側に立ち、被害者心情を全く考えていない。もしこのような小説や映画を製作したいのなら全くのフィクションにするべきでは?登場人物が実際に起きた犯罪の加害者や被害者を連想させるような作り方は理解しがたい。何十年過ぎていようが被害者遺族にもっと配慮すべきだし、再犯を繰り返す加害者が多い事も取り上げるべき。こんな美化された映画、観ていて不快になった。
どっしり重いテーマの良作
評価分かれるのは仕方ない作品。
大きな盛り上がりやどんでん返しや伏線回収などが無いのでその辺の低い評価は想像される。
実話を題材に罪と償いがテーマなのでむしろ映画のエンタメ要素が無くて好印象でした。
複数の話が絡み合わないながら同じテーマの中で、それぞれが抱えている問題としっかり向き合うまで丁寧に描かれている。
役者さんが有名どころばかりだがいい感じに目立たずにストーリーに溶け込んでました。
ラストあたりで少しインパクトあれば5点だけどそういう要素入れると安っぽくなるのかもと思うと難しい。
罪を犯すことの苦しさ
まず初めに、レビューが低すぎる人が多いなあという印象を受けた。殺人を題材にした映画は終始重いものだというのは大前提なので、そこを評価の基準にしているものは全く参考にしてはいけない。
殺人だけでなく、過去の罪に囚われて生きている人の葛藤を描いた本作。被害者が一番苦しんでいるのはもちろんだが加害者も全く別の苦しさを持ち続けている。
殺人や借金、浮気に関しても殺すこと、お金を借りること、腰を振ることは簡単だが生き返らせることはできないし、お金を返すことは簡単ではない。裏切った人の信用を取り戻すことも難しい。それをどう乗り越えるか。友罪は最後まで誰も乗り越えることが出来ていなかったと私は捉えている。
乗り越える、罪を償うことはできなくとも誰かに心を許すことで救われることもある。いじめの一番のケアとして有効なのは話を聞くことだと聞くが、あながち間違いでないと感じた。
長くなってしまったが、本作は良い映画だと思う。レビューを見る際は、起承転結に気づけない、演技力をチープと捉えるような感性の乏しい悪魔のような評価者の意見に惑わされないことが大切だ。
瑛太さんの化け用がすごい。
瑛太さんの、演技力に感無量です。
素晴らしい!
ストーリーは、なかなか理解するのに時間を要する。
何個目?え?
それとそれ繋がる?
繋がらなーーい。
佐藤浩一さん、山本美月さん、富田靖子さん
のストーリーがわからなかった。
観終わって「?」ってなった。
積み込みすぎ満載ではあっても。
中心となっていた少年Aが幼児を殺害するテーマは、2011年放映ドラマ「それでも生きていく」でも描かれたテーマだった。
あのドラマでは被害者家族役だった瑛太がこの映画では加害者の役柄であった。7年後に逆の立場を演じる気持ちを察するがどんな心境だったろう。
このドラマは加害者の少年Aこと鈴木(瑛太)と、程度の差はあるものの、学生時代に友人の自殺を見殺しにしてしまったという罪を抱えた益田(生田斗真)が、町工場で知り合い共に働き同じ寮に住み、次第に友人となり、お互いの気持ちを少しずつ伝えあっていくところの「友情」もテーマになっていた。
ただ、複雑なのは、同時進行で、交通事故で複数の子供を殺した加害者の息子を持つ家族の苦悩(タクシー運転手の佐藤浩市ら)を描き、さらには、少年Aと少年施設で関わったの富田靖子の娘との家族関係も描いていた。また少年Aに助けられ恋をする女性(夏帆)はアダルトビデオに出演し逃げ親や実家近所に映像をばらまかれた過去があり、さらにつきまとわれ、レイプまでされてしまう(僕は正直レイプシーンだけは、いちばん見たくなくて、そのシーンいるのかなと思ってしまう)、いろんな重い内容が詰め込まれていてなんかなあ。映画の枠としては、ちょっと詰め込みすぎである。
テーマがもともと重いのに重すぎ重量オーバーである感がいなめない。
益田と鈴木の2人の関係性を深く濃く描いたほうがシンプルで良かったのではないかなと思いますね。
加害者も被害者も大変。被害者は一生、憎しみや、悲しみ、喪失感にとらわれた人生を送り苦しむし、加害者は罪を一生償い生きていかないといけない。その家族もである。しかし加害者とて更生して、幸せになる権利はある。鈴木の苦悩もよく表現されていました。
益田は純粋に大切な友人の鈴木を理解したくて、少年Aの事件を探り出したが、益田の彼女?彼女の上司?がカラオケ店での写真を雑誌に掲載、勝手に流出させた。怒った益田に対して「みんなが知りたがっていることは伝えなければならない」とか言い放つ。ふざけんなよ、なめんなよである。
益田と鈴木の気持ちを踏みにじっておいて何様なんだよ、罪を償って一生懸命に生きている人間をいつまで、さらし者にするのか。そんな情報なんて私なんかは、全く必要としない。読者が求めているとするなら、興味本位であり、そんなのは、知る権利とは言わない。履き違えている。そして夏帆も離れて行く。鈴木は寮を出る。
ラストシーンは、しかし良かった。
益田が、最後に鈴木に対してメッセージをホームページに載せるとともに、語り始める。過去の学生時代にたすけられなかった友人について真相を告白する。そして、けじめをつけるために自殺現場に赴き、号泣しながら叫ぶシーン。涙が溢れた。益田は純粋な友人想いの優しい人間である。しかし友人の学が死を決意し、助けを求めたとき、送った最後の言葉は「勝手にすれば」だった。それは後悔しますね。
そして、益田が振り向いた時に、そこには鈴木がいた。最後の手紙の鈴木に対する言葉は「生きていて欲しい。友達だから」
だ。なんだかんだ最後に救いがある、
だから、いい映画なんです。
タイトルなし
元猟奇的殺人犯、親友を助けず自殺させてしまった元記者、息子が交通事故で3人の子を殺し、息子の結婚妊娠を許せず、被害者家族に謝り続ける父親、田舎から出て来て男に騙された女など登場人物が多く、回収し切れていない。犯罪者は生きていけない?幸せになってはいけない?心に闇があるもの同士は分かり会える?被害者の立場になったら決して共感できない。
リアル過ぎて気分が悪い
端役にもかなり実力ある俳優使ってて豪華
忍成修吾は最近いつもこんな役しかしなくなったな
生田斗真の演技力に合わせての山本美月感
登場人物が揃いも揃って腐ってる
罪悪感に酔ってるだけで本当に自分勝手
事件については詳細説明なく匂わせ
台詞はぼそぼそ小さいのに
BGMとか叫び声が大きい
一帯の周波数の音がやけに大きい高い
耳が痛くなる疲れる
サカキバラ事件を連想させる安易さがかなり不快
瑛太が更生してることだけが救いだった
更生はしても
本来学校や社会でコミュニティーに属して培われる
精神的な成長がないあたりは、
うまく描かれてたと思う
罪を犯した人は幸せになっちゃいけないの?
なっちゃいけない、ことはないけど、
何を言われても仕方ない立場だし、
命奪っておいて
人並の生活したいとかすごい神経してるな、と思う
無免許の交通事故で小学生2人殺した人間が
未婚で避妊せずに子供作るとか舐めてるでしょ
社会人になってるのに
親に賠償金払わせるほどの経済力しかないのに
さらに子供持って
どうやって賠償金捻出するの?
もし子供がお前んちの親殺人犯じゃん、
とかいじめられたら、
その子に結婚したい人ができたら、とか考えても
子供作れる?
佐藤浩市、子を持つ親としては
あのくらいの心情になって仕方ないとは思うけど、
結婚式で喚き散らすのは行き過ぎてたし
通帳での振込名義見るだけでしんどいって言ってる
遺族のもとをわざわざ訪ねるとか
自己満足すぎて見てるのがキツかった
生田斗真は偽善者、短気、悲劇の主人公、
なにもかも全部くそ最低で本当にひどかった
自分だけがみんなと違うことをして
仲間外れにされたくない精神何も変わってない
どれもリアルなのかもしれない
夏帆みたいな女の子も悲しい話だけどかなりいる
頭良くない、将来のこと考えられない、
何をしたいか分からない、優しくしてくれる人に懐く、
言われるがままにヤバいことに手出して、
いい歳して派遣でテレアポや夜に落ちる
一般社会に馴染んでるようでもう脱落してる人たち
リアルかもしれないけどリアル過ぎて
ただただ胸糞悪い話延々観させられた感じ
みんなが切り込まないところに切り込んで
こんな映画が撮れるんですよぼく!
を観せられた、みたいな印象
何を伝えたかったのか、私にはちょっと分からなかった
詰め込み型
気になってはいたが評価があまり高くなさそうだったのでスルーしていた。
生田斗真と瑛太のダブル主演でその2人にフォーカスしてるのかと思いきや、群像劇でした。
いろいろ盛り込みすぎでは?
瑛太の演技はすごい。
2回観たから十分。 なんかあり得ない設定のオンパレード...
出てくるキャラクター全員が、心のどこかに闇を持っていて、なんか重くて観るのがしんどい。
大体設定からして、「そんなことある~?」と思ってしまう。
記者してた人が、辞めて工場の見習いなんてするかなぁ~?
しかも、過去に友人が自殺。それを自分のせいだと、ずっと自分を責めている。
一方、少年時代に殺人を犯した人間が工場の見習い。
過去に犯した罪で夜な夜な悪夢を見る。
この設定はあり得るとして、そんなやつが、AVを強要する元カレから逃れ、ストーカーされてる女性と偶然出会う確率ってどれくらいよ?
そして、その元記者が事故で指を落としてしまい病院に向かう際のタクシーの運転手は、自分の息子が無免許で子供を数人(2人、いや3人だっけ?)轢き殺してしまったせいで家庭崩壊。
あげくは、元殺人者の見習いの少年院?時代の先生?も、仕事ばかりで家庭を顧みず家庭崩壊。
なんか、あちこちで崩壊してて、ほんと観てて辛い。
最も変やと思うのは、1か月の工場研修の間で、指を落としてしまった元記者。
手術で指がくっついたのはよかったけど、数日で工場に仕事復帰するのは、さすがにおかしいやろ。切り落とされてしまった指が、いくら日本の医療が進んでいるとはいえ、ブラックジャックやあるまいし、いや、ブラックジャックが手術したとして、そんな簡単にすぐ指が動くようになるわけない。
しかも、お互いを「大切な友達」だと認識するのに、1か月の間では、さすがに短すぎるやろう?
とにかくあらゆる場面で、設定が無茶すぎ。安易すぎ。
生田斗真は舞台挨拶で「この映画は、本当に問題作です」と言っていたが、違う意味で問題ありありの作品やわ。
劇場で観た時以来、今回で2回目の鑑賞やけど、もう2回で充分やね。
少年A
とても難しいテーマや、題材を基に作られている作品のため、観るのをどうしようか悩んでみました。
原作を読んではいないため、他の方のレビューを見る限り、読まずに映画だけ観て正解でした。(原作のファンの方は大概が評価が低いため)
犯罪者へ対する同情の気持ちは普段から持たない私ですが、この映画を通して少し学べた気がしました。
これはあくまでも映画であって、エンターテイメントの世界の話なので、実際にはたくさんいる元犯罪者達が、事件後にどのように更生したり、気持ちを病んだり、悔いたり、大して何も感じていないか、もしくは忘れて普通に生活しているか分かりません。
ただ、この作品に描かれた瑛太さんが演じる元犯罪者の少年Aや、斗真くんが演じる益田のような犯罪に加担した人間ではない、その他の登場人物たちにより印象が強く残りました。
少年Aと呼ばれた鈴木くんをボコボコに殴る人間や、暴力で女性を支配する男。母親の愛情に飢えた娘。
鈴木くんの犯罪歴を知って避けてしまう女性。
人の人生をネタにして、雑誌を書くメディア。
加害者の家族や、被害者の遺族。
犯罪は犯してはいないものの、自分の弱さ、利益を理由に人を傷つける。(忍成くんの役は完全に犯罪者ですが)
この映画の中で強い人間は誰1人描かれていないことが、一番印象的だったなと思います。
強いて言えば、病気で亡くなってしまう、学くんのお母さんだけが唯一、強い人間のように感じました。
決して自分が侵した罪は償うことができないと言う少年Aが言う、「だからもうやめた」といった言葉。
これはどっちの意味だったのかな。殺人を二度としないと言う意味なのか、それとも、自分自身を殺めようと思う気持ちのことなのか。
人の命は一度奪ってしまうと二度と戻ってこない。
想像してみよう。看守の言葉が印象的だったな。
世の中から1人でも多くの人が傷付かずに、人を傷つけずに生きられる世の中になって欲しいなと強く思いました。
瑛太さん、斗真くんの演技は素晴らしかったですね。
『各人の逃れられないしがらみに由る贖罪と救済』
自宅(CS放送)で鑑賞。中学時代に親友を見殺しにしたと自らを責め続ける男、児童三人を轢き殺した息子を持つタクシー運転手、17年前(14歳)に神戸連続児童殺傷事件を思わせる大事件を起こした男、AV出演を強要された悪い男に附き纏われる女、更には家庭を省みないと非難する娘を持つ少年更生施設の女性職員と様々な過ちや原罪に因る自責の念に囚われる人々を多角的に描く。重いテーマを目一杯詰め込んだ割に二時間ちょっとの尺は欲張った分、舌っ足らずでやや物足りず、もっと掘り下げて欲しい箇所も有った。僅かな希望を抱かせるラストも唐突で微妙。55/100点。
・後半、(永山)瑛太演じる“鈴木秀人”が嘗て日本を震撼させた“少年A(青柳健太郎))”であると興味本位でレポートを書いた生田斗真の“益田純一”──幾ら以前の同僚である“杉本清美”の山本美月に唆されたとは云え、書いた事自体が彼にとっての大きな罪ではなかろうか。亦、週刊誌に無断掲載されたとは云え、結果的に町工場の同僚や同居する寮の連中に知れ渡る事となってしまう。更に部屋に籠もる“鈴木秀人”も覘きに来た“益田純一”を「全てボクが悪い」とニヤけ乍ら許すのではなく、殴り掛かる程激怒する展開の方が続くラストが活き、違った意味と味わいを残したと思われるが如何だろうか。
・一家離散をし、孤独により自らの責任を見詰め続ける佐藤浩市の“山内修司”、「家族を解散した原因を作ったお前自身が家族を作ってどうする」との問い掛けに“山内正人”の石田法嗣が返す「罪を犯した者は幸せになってはいけないのか」と云う言葉は、万人に重く圧し掛かる。遅れ乍ら駈け附けた結婚式当日、終始反対を繰り返す“山内修司”に同調する他人がおり、その人とも口論してしまうと云う展開があれば、より孤独が浮き彫りになったとも思うが、それでは救いが無さ過ぎるのかもしれない。孰れにしろ、業務中に横断歩道を渡る子供達を見守る彼のラストカットは情趣溢れた佳いシーンだと思う。
・青々とした原野に“唐木達也”を演じる忍成修吾は『リリイ・シュシュのすべて('01)』を想起した。尚、原作者によると、本作には明確なモデルとなった実在の事件は存在しないとの事。
・心に人知れず闇や不安を抱え、懺悔と自省の念に駆られる日々を過ごす人々中、最も共感出来、まともに思えたのは、一見捉え所の無い“鈴木秀人(本名:青柳健太郎)”役の(永山)瑛太だった。或る意味、不気味とさえ云える程の冷静さとペシミスティックな態度で考えが読み取りにくい役所は、嘗て萩原聖人がよく演じていた感がある。不幸な過去に縛られ続けるも健気で控えめな“藤沢美代子”を演じた夏帆、他作でも難しい役を熟し続ける彼女には今後も注目したい。そして寮の同居人で先輩格の“清水”の奥野瑛太の醒めた熱演も印象深い。
原作未読。夏帆の濡れ場がイイ! だけど…
夏帆の濡れ場。
夏帆の元カレにイヤガラセをされた話をするシーンは、かなりグッときました。イイね!
だけど…
どうせなら、もう少し露出を多くして欲しかった。
演技はとても良かっただけに、ちょっと残念。
(夏帆の濡れ場シーンだけなら、ビブリア古書堂の方が露出も多かったし、グッとくるものがあったかも…?)
最近、夏帆はエロティックな役が多くて❤️
夏帆の元カレの忍成は、クソ男役で最高でした!
相変わらずこういう嫌われ役が多いし、上手いよね。
スゴイと思います。
肝心のメインストーリーの感想ですが、
まあ、楽しめました。
瑛太、生田斗真の演技は流石だし、
編集テンポも良くてサクサク進むし、
ドラゴンボールの歌をたっぷり聞けるし、
とても良かったと思う。
ただ、話の結末がちょっと好きじゃ無かった。
佐藤浩一の「殺人を犯した人が家族を作ってどうする?」に対してアンサーが出せていたのか?
生田斗真の「受け止めて生きていくしかないじゃない」に見合った行動をとっていたのか?
瑛太と生田斗真の友情が美しく輝いていただけに、
あんなメッセージ的なラストではなく、
気持ちをぶつけ合うラストであって欲しかった。
あ、最後に、
やっぱり山本美月はキライだな、と思いました。
話はいまいち。俳優素晴らしき。
結末が予想されるストーリー展開。
面白いか面白くないかでいうと圧倒的後者。
でも惹き込まれていくのは瑛太の怪演の素晴らしさ。目の据わり具合と殴られてる時の狂った笑い、自分を石で殴っている時の気味の悪い表情。罪を背負う覚悟をして死にたいけど自殺はしない、だから誰かに殺して欲しい。ひしひしと伝わってきました。
生田斗真の最後の叫びシーンもどうにも出来ない自分の罪への怒りがはち切れんとばかりの叫びに感じた。
夏帆は幸薄そうな役が本当に似合う。いつも泣きそうで弱そうな表情。
ただ、忍成くんがインターホンで恫喝してきた時は録画ボタン押して証拠を抑えろよ!!!そんで早く病院行ってアフターピルと性病検査しようよ!って思ってしまった
動物の殺生シーンが本当に苦手なので瑛太がいつ隠してある衝動を剥き出しにするのかヒヤヒヤした
あと佐藤浩市の親の苦悩は分かるけど、先生と娘との堕胎についての話は無くても良かったのでは...
パッケージはすごく良いのに…!
「友情」をテーマとしたようなパッケージ。これは良さそうだ!と意気揚々にレンタルしたが、この二人と関わっていない人のことも掘り下げているのでせっかくのテーマが台無しに。見事に霞んでしまっている。
ふたりが公園で飲んだり、カラオケで楽しんだり、たわいもない、ふたりが笑っているシーンをもっとたくさん観たかった。こんなんで「友達」を語られても伝わってこない。
タクシー運転手の話は不要だったのでは?「少年が犯してしまった罪」として間接的に繋がっているだけ。テレビで同じ時間帯にやっている似たようなドラマを交互に観ている感覚。一本に絞って観たい…!益田と鈴木にきちんとスポットと当ててほしかった。
みなさんがおっしゃっているように瑛太さんの演技は素晴らしかったです。呆気にとられてしまいました。
瑛太さんに星!
は?
楽しみにしてたのに、がっかりでした。
話がごちゃごちゃしすぎ。
益田の話と鈴木の話、シーンによって意識的に頭を切り替えなければいけない感じ。
そこに山内の話が加わるわけだけど、ただの「ある事件(事故)の加害者家族」であり、「このエピソードは必要ですか???」ってなりました。加害者本人である山内の息子は良くも悪くも事件を過去のものにしている。山内父が葛藤しているだけ。なので鈴木との対比もしづらく、山内の話が何を伝えたかったのかが分からなかった。
そして美代子は不幸に不幸を重ねすぎるし、白石の娘の話まで出てきて「へ??」だし、清水は胸糞悪いし。
ストーリーはひっちゃかめっちゃかでしたが、瑛太、生田斗真、坂井真紀らの演技に星を付けました。
キャスト頼みの作り。
多分同じ脚本でキャストがちがったら観てないかな。やっぱり瑛太はすごい。だからこそ勿体ない。話題性、主役の二人は最高なのに。
もっと単純に作ってよかったと思う。
少年Aだけでよかったのに他のややこしい人間模様が入ったことでよくわからない展開になってる。
少年Aの幼少期から現在までをもっと濃
く描けばそれだけで面白いはず。
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