「ウルトラ怪獣大戦争、in近所の公園」シンクロナイズドモンスター かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
ウルトラ怪獣大戦争、in近所の公園
ナチョ・ビガロンド脚本監督。
アン・ハサウェイ主演の風変わりな怪獣映画。
【ストーリー】
アル中のグロリア(アン・ハサウェイ)は大都会ニューヨークで飲酒原因の失敗をしてしまい、地元ニューハンプシャー州の片田舎にUターンする。
旧友たちと再会し、またも酒で記憶がなくなって公園で目を覚ますグロリア。
そのまったく同じ時間に、なんと韓国ソウルに超巨大怪獣が姿を現したのだ。
ソウルの怪獣は、グロリアが公園にいるときにする動きと同じ事をするらしいと気づき、それを旧友たちに伝えるもまったく信用されない。
ムキになって実演すると、グロリアの言葉のとおりまったく同じ動きを、動画サイト上のソウルの怪獣がする。
その仲間の一人オスカーがグロリアに恋慕し、自分も同じようにソウルに巨大なロボットとして出現し、ソウル市民を人質に交際を迫るという暴挙に出る。
そのやり口に腹を立てたグロリアは、ソウルに飛んでオスカーの巨大ロボットに対峙する。
アン・ハサウェイが持ち込まれた企画に惚れ込んで映画化。
主演までしたのに興行的には20億円以上損失の大コケという結果に。
世界中で大人気、日本でもお馴染みの超美人女優アン・ハサウェイという人、アメリカ本国では天然ちゃん扱いされてまして、アカデミー主演女優賞を獲った時にここぞと出版社に自伝の企画を持ち込んだのですが、その時の対応ったらひどくて
「むろん貴方は美人だけど、みんな貴方の人生には興味ないのさHAHAHA!」
って断られたんですって。
アン、君ってばどれだけ顔だけ女優なんだい?
そんな彼女がどこに魅力を感じたのかはあんまりわかりませんが、怪獣の暴れるシーンなんかはさすがにハリウッド品質。
ソウルを舞台にバッコンドッカン大暴れするシーンは必要以上に迫力あります。
問題は、それがアル中やストーカーの狼藉でしかないって部分ですけど。
なんて評価すればいいか悩みますし、ちょっと表現しづらい部類の映画で、はっきり言うと珍品です。
誰に向けて、なんのために作ったのかわからない。
公園で暴れるグロリアやオスカーと、怪獣やロボットがシンクロする理由も特に説明されない。
でもなんかその空振り方がアン・ハサウェイっぽくて、面白いんです。
グロリアのダメっぷりも、妙な可愛げありますし。
恋もしないアン・ハサウェイに用はないよ、帰っとくれ!
なんてつっぱねず、変なお土産を食べてみる気持ちで見れば、新しい映画体験ができるかも。
もちろんなんの保証もしませんよHAHAHA!