さよならの朝に約束の花をかざろうのレビュー・感想・評価
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結局なんの話……??
概ね高評価なので観てみましたが、酷評してる方々の意見に賛成です。本気で途中で帰りたくなった。
絵と声優さんのお芝居は良かったです。
引きのシーンが不自然に多くも感じて、段々絵のきれいさと音楽でゴリ押ししようとしてるように見えてきましたが。
ストーリーもキャラクターの人数も尺に合ってないから、ダイジェスト映像を見せられてるような感じでした。寿命の長さが違うっていう核になる設定が、そもそも二時間映画向きじゃなかったのかもしれない。
それでも少数のキャラクターに焦点を絞って、かつそのキャラが魅力的だったり、言動が一貫してたりしたらまだ感情移入できたかもしれないのに……。
長命の種族にとっては人間の百年足らずの一生なんてダイジェスト映像並みに一瞬の出来事ですよ、みたいな意図で敢えてそういう作りにしてるのかな?とも思ったのですが、だとしても逆効果ですね。そもそも後半生すっ飛ばしてたから一生を描いてもないし。
結局なんの話だったんだろう。
女ではなく、涙を見せない強い母になり、揺るぎない母性を確立した、とかいう訳でもなく。少なくともそれを明確に描写してるシーンは私には見覚えがないし、印象として最初から最後まで浮世離れした少女だった。
かと言って母ではない一人の女性として、彼を愛した訳でもなく。
息子側から見ても、どちらかと言うとマザコン肯定派な私でも、幼い内はともかくある程度成長してから恋愛感情と親子愛をごっちゃにしてるのはなぁ……。
恋愛だと認めた時点で親子愛を切り捨てるならともかく。
かと言って両立させるでもなく、逃げ出して別の女と一瞬で結婚し。
あるいは定義できないまったく新しい関係を築くでもなく、よくわからないまま疎遠になり。
何がしたかったんだ。
ヤンデレ美少年の役どころもよくわからなかったし、イケメン軍人もブレブレだし。まず軍人のくせに簡単にほだされないで欲しいし、ほだされたならもうちょっと行動しようよ……。
さまざまな親子の形
面白かった~~!!…ってほどじゃないけど、
ばっちり泣いたので、★3.5。
気になる点がけっこうあって…
主題は親子愛・家族愛なので、女性の方が共感しやすい内容だと思います。(一緒に観に行った彼は「う~ん、ふつうだったな。」という感想でした)私自身は子供もいませんし、そもそも結婚もしていませんが、マキアとエリアスを観ていると、自分の子供のころを思い出したり、自分が母親だったら~とか考えたりして、やっぱりこみ上げるものがありました。
男性はなかなか感情移入が難しいのかもしれませんね。
さらに、映像の美しさが感動を助長させてきて。綺麗な景色や壮大な自然を見ると涙が出るのと同じ現象がおきました。綺麗な映像を観れるだけでも映画館に足を運ぶ価値があると思います。(自宅に4Kの大画面テレビを持ちの方を除く)
ここからは気になる点を。
まず、マキアのキャラクター。彼女のうじうじ、おっとりした性格がなんだかもどかしく、少しイライラしてしまいました。かわいいし優しいのはわかるのですが、「子供育てるんでしょ!?うじうじしないで、はきはきしなさいよ!!」って説教したくなるような。まあ、そこが良いところなんでしょうけど。あとは、彼女の声もダメでしたねえ。かん高くてうるさい。ああいう、いかにもかわいい系、萌え系、ロリ系キャラが私には受けいれられませんでした。男性をターゲットに作成されたのかなあ。
惜しい…
ファンタジー要素てんこ盛りで映像も綺麗。これだけで好きな人には入り込めるだろう。
ただしストーリーはファンタジーには欠かせない冒険や戦いなどの要素は薄く、主軸はちょっと難解なラブストーリーというのが今回の作品。
具体的にストーリーの軸になるのが歳を取らないというエルフ的な種族の少女マキアが人間の男の子エリアルを赤ん坊の時拾って育てていくというもの。種族を超越した愛情がテーマとなっている。
先にも言ったように冒険や戦い要素はほとんど無く、エリアルの数奇な人生を、歳を取らないマキア目線で描く。2時間の作品としてはよくまとめてあり、面白く、感動もあった。
しかし。
マキアの母性愛一筋にはたして共感できるか。
エリアルは成長の中で、歳を取らない(可愛いすぎる)少女に対して母親以外の感情が芽生えるが共感できるか。
惜しいのはここ。マキアは普通にほかの誰かを男性として好きになっていいんじゃないかな?と大体の人が感じたのではないだろうか。
感情移入が難しいのが作品を甲乙付けがたいものにしてる最大の要因だろう。
蛇足として。登場人物が多いと指摘する人がいるが、決して多くはないだろうし、要素が多すぎるということも無いため安心してほしい。
PV見て思った第一直感とは違った展開に
PVを見て直感で思っていたのは、超長生きする女性が主人公で、彼女を守る騎士が居て、騎士は寿命で離別し、新しい騎士が現れて、また離別し、を繰り返すのかなと思っていました。
看取るときに花をたむけるのかなと。
ゲームヴィーナス&ブレイブスみたいに何百年も戦い続けて、騎士が次々犠牲になっていって・・・みたいなのを想定していました。
が、違いました。
悪い軍に故郷が襲撃されます。
故郷を離れて赤ちゃんを育てて引越しを繰り返し転々とします。
子育てしながら心の交流をしてます。
赤ちゃんは少年・青年になり独り立ちします。
悪い大国の兵力の要の戦略的な竜が病気で死んでいって、弱くなったとき、
大砲を作って巻き返しを図った他国連合軍が攻めてきます。
悪い国は滅びます。
そんな大まかな話の中で、
心って分かり合えない・分かり合える・相手を思ってるようで自分勝手、などのシーンがあります。
助けられなかった命・心
助けることができた命・心
話の終わりのほうでは、たくさんの兵隊は助からなかったけど、助けることができた命・心もあった。
僕は、
主人公の周りの人が次々死ぬ気がしたけど、
主人公のすぐそばで心の交流できた人がほとんど生き残ったのが
予想外で
それで泣かなかった。
もし死なれていたら、誰かに助けてほしくて泣いちゃったと思うけど。
概ね良いが、尺にとらわれず作って欲しかった
マキアたち親子のストーリーはよく描かれていて良かった。
個人的にはレイリアやクリムのストーリーをもっと掘り下げて欲しかった。特にレイリアは捕らわれ、結婚させられ、子供を産まされとマキアたちに引けを取らないくらい苦労をしたことと思うし、娘(姫)と初めて顔を合わせてすぐにお別れ、忘れてくださいってのも寂しい。
映画ではなく、普通にアニメでやって一つ一つのストーリー深くしても良かったように思う。
色々と考えさせられる作品
長寿と短命でのカップリング作品は今までいくつか見てきましたが、
そこに親子愛を入れたのはあまりなかったので衝撃的でした。
この作品のテーマは「命と別れ」です。
寿命の長い生き物と短い生き物がいる。
故に、必ず来る別れを恐れ、出会いを拒む宿命を背負った種族の話です。
主人公はそんな悲しい宿命を背負った両親を持たない少女、マキア。
あることがきっかけでマキアは物語の途中赤ん坊を拾います。
赤ん坊をエリアルと名付け、エリアルは夫を失った優しい一家の助けを借りながら、マキアの元で成長していきます。
そんな中マキアは初めて身近で死に触れ、いつしか来るエリアルとの別れを思い、長老の「人を愛せば本当の独りぼっちになってしまう」という言葉を理解します。
そして様々な事があり、長い月日が流れ、マキアはエリアルに最期の別れを告げます。
しかし、別れとは悲しく辛いものですが、恐れるものではない事を知り、マキアは新たな"別れ"を求めて旅立ちます。
映画はその後イオルフの復興が映されて終わりのです。
母子家庭の自分には、マキアの母親としての苦難や苦労などがとても心に響き、人の一生についてとても考えさせられました。
子供としての立場と母親としての立場を両方味わったようで、上映中、知り合いと見ているにも関わらず最後は抑えきれず涙を流し、帰宅後ひと眠りしてまた泣きました。
今まで、人が作った何かで人生が変わるなんてないだろうと考えていたのですが、この作品を見て、考え方がとても変わりました。
中でも、「どうして時は進むんだ」というクリムの言葉がとても心に残り、今生きている当たり前の日常はとても素晴らしい事だという当然のことに気付き、これからの生き方などを深く考えされられた作品でした。
見てよかったです。
まあまあ
演出は上手いです。さすが売れっ子監督さん。泣けました。
ただ、肝心の構成がいまいち…。上映時間が115分しかないため仕方ないのでしょうが、何があったの?というほど時間が飛びます。さらに飛んだ時間分の説明等ないので見終わった後にもやもやした気分になりました。正確にはキャラクターの一人のセリフにあったんですが、その部分映像化せず端折っちゃうんだ…っていうのが素直な感想でした
あとあと、"約束の花をかざろう"だけど花の描写そんなになかったです。終始印象に残ってるのは織物ですね。透ける織物の描写は美しく、映像のクオリティは高いなと思いました。
素晴らしかった
里親映画であると教えてもらって見に行った。かわいらしいお嬢さんがお母さんになれるのか、育児をなめんじゃねえくらいに思っていたのだが、結果的にボロ泣き。素晴らしいお母さんぶりだった。スケールも大きくて楽しかった。
乳児からの養育で、いつのまにか少年から青年になってしっかりしていくのが頼もしくも切なかった。男の子が編んだ布を大切にしているところがよかった。
種族が違って、真実告知の必要がないくらいさらっと流されていた。息子が自分より老いて死んでしまうのが悲しかった。
ただ、性欲が隠蔽されたかのような表現であった。
(追記)
2回目見て、「子ども目線のままの人」「親目線の人」が強調して描かれているのに気づいた。ただ子供っぽいだけとか大人であるという以上に強調されている感じがする。2回目もボロ泣き。
いやはや。もったいない。
途中まではしっとり観ていましたが、最終盤盛り過ぎで涙も引っ込むというか、、
ラストシーンも、ラストカットも観客の想像に委ねて良いじゃ無いか?と思うけど、自信がないのか観客を信じていないのか、
こう!
こう!
はい!ここ!みたいな畳み掛け。まあそれ含め魅力と言えるのかもですが、少々もったいない作品でした。
ストーリーもマキアの母性も粗が目立つ。
それこそ「こちょこちょこちょ〜」だと思えばまた違う受け止め方も出来るかな。
前半、寿命の差を描くシーンなど、上手く整えている場面もあり、基本的に悪くは無いです。マキアとエリアルの物語については描ききれてもいると思います。
前半3.5 後半2.0 2.5という感じです。
キャラをもっと減らしてたら最高だった
泣ける。あれ、エリアルとの別離、割とあっさりだったな→約束破っちゃうのコンボにはまんまとやられた。
テーマもはっきりしていて、話のメインである母と子の愛情というメッセージも分かりやすくて良かった。
ただストーリーに無駄がかなり多くて、見終わった後「めっちゃ泣ける名作やったわ…と思ったけど冷静に考えたら突っ込み所多くない?」となり冷めてしまった。
ラングに弟居る必要なくない?とか、ラングが恋心抱いてた設定いらなくない?とか、レイリアの恋人のクリムどうやって生きてたのか分からない上にあっさり殺されたけど何だったん?ていうか状況確認もせずにいきなり殺すとかひどくない?とか、レイリアあんだけ娘に会いたい会いたい言ってたのに会った途端お互い忘れようとか、そもそも母親の顔知らんかったのに初対面した途端去るとか可哀想なだけやんけとか、最初から最後まで登場してたイゾルってやたらキャラ立ってたけど特に何もイベント無いんかいとか、王様結局どうなったん?ていうか王子って途中から存在消えてない?とか、エリアルが死ぬ間際に会いにいかんでも中年くらいの頃に会いに行ってもええやんけとか。
登場人物や伝えたいメッセージが多すぎたのが残念。もっとぎゅっと絞って、マキアとエリアルとの描写を更に丁寧に描写していたら俺の人生のベスト映画になってたかも。
岡田磨里の新境地、あるいは
本作は,複数の登場人物の,実に21年(エリアルの臨終を物語の終着点とするならばさらに長期間)に及ぶ時間経過を多層的に描いているのに,それぞれに明確な奥行きがある(主観的な「時間」概念を問い直す本作において具体的期間について議論する意味があるのか,という気もするけれど)。
岡田磨里は物語の進行を巨視的に統御することで,本作を安易なダイジェスト的群像劇に堕すことなく,まとめあげている。
また本作には,「イオルフの里を逃れるマキア」や「娘メドメルとの一瞬の邂逅の後,別離を選んだレイリア」が,苦境の最中に見る景色に心を奪われる様子など,物語の筋を超えた情景描写が随所に見られる。これを以て,観客は,人間的なできごとを超越した「美しさ」の実在を直観するのである。登場人物たちが思いがけず経験する瞬間的なカタルシスは,物語の整合性を超えた純粋(raw)な感動を観客にもたらしてくれる。
私は,ヒビオルにしがみついて大きく目を見開くマキアの姿から,本アニメが他のエンタメ作品とは一線を画するものであると確信した。
○蛇足
やや作家論めいた主張ではあるが,本作は[閉塞空間からの脱出による楽園(パライソ)=<外の世界>の希求]が[閉塞空間への回帰による空間の意味の再定義]に帰結するという構造をとり,それは岡田自身の故郷・秩父の捉え方と相似を成しているようにも思える。詳しくは,岡田磨里著『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』(文藝春秋,2017年)を参照されたい。
今後もこうしたテーマを軸として岡田が物語を作っていくのかどうか,注視していきたい。
お兄さん達が沢山いる中、子供とみてきました
子育てした事があるからこそ、子育ての大変さがわかりますが、こんなに素直に育ってくれたのは周りの環境なんでしょうか?
村長はどこいっちゃったの?とか、どうみてもティガレックスとかツッコミ所もありましたが、とても良い映画でした。
隣で観ていた子供(けっこう大きいですが)が更に愛しくなったのは本人には秘密です。
走馬燈キター!
年を取らない設定の主人公が赤ちゃんを拾った時点でラストは走馬燈でシメだな!
老犬が寿命で死ぬのを見送ったのは前振りだな!!
と読めていたのに、途中の波瀾万丈や人間関係のアレコレで。
最後はついウルッとしてしまった。
ズルい!(良い意味で!)
映像素晴らしく、壮大
予備知識なしで観ました。まず、始まった瞬間映像の綺麗さに感動。
人物の動きは滑らか、生きている人々の生命力がありまるでその世界に入り込んだかのよう。
ストーリーは悲しくも輝かしい人々の絆が描かれていたと思います。
最後は涙が溢れて溢れて観れなかったです。
ただ、残念なのが時間が圧倒的に足りなかったこと。
周りの人々の深掘りがなく、最後あたりの親子との関わりが浅くなりすぎて逆に悲しかった。
誘拐?されてからの時間の流れが髪の毛でしか分からず、その間の描写も少ない。
もっと時間があればと、本当に残念でした。公式設定資料を買っていないので、そちらをみたいと思います。
省き方が下手
力技で泣かせにきて実際に泣いている人が多いようだし、とりあえずは成功なのかなあ。
感動を買いに来た人、泣くぞ泣くぞという姿勢でいた人にとっては代金分の商品ではあると思う。
確かにウルッとは来るよ。ツボを押さえている。
だけど登場人物わらわらし過ぎて失敗してるよなーって感じが最初から最後まで変わらなくて泣けなかったよ笑
メイン二人の心情変化、葛藤の背景が弱い、弱過ぎる。
ところどころチラッとした台詞と表情の欠片だけぶん投げて「あとお前ら勝手に脳内補完しとけよな」なのが多過ぎてもうね……。
無慈悲に拉致っておいてレイリアさまぁとか敬ってるイゾルって奴にかける尺が無駄過ぎるよね笑
ちょいちょい思わせぶりな感じにしておいて結局何もしないままだったし描写する意味ない人物の筆頭。なんなんあいつ?笑
最初に匿った一家の長男ラング。恋心を抱いたのはわかったけど、それが活かされることは結局最後までなかった笑。なんか戦ってたけどそれだけ。
狂気に陥ったクリムとレイリア。裏主人公格にしたかったんだろうけど、この二人も何から何までいきなり現れては狂ちゃったって感じで、ただの狂気しか感じなかった。娘に会いたい! 愛しい人を救いたい! それはわかるんだけど、その台詞と直接的シーンしかなくて、物語の中で完全に浮いている。ってか別物語だよね。
極めつけがあれだけ会いたかっっていたのにいきなり我を忘れよ、って叫んで飛んじゃうんだもの。いや、忘れるも何も娘さんあなたのこと知らないんですけど……。なんだったん? マジで謎
風車の弥七なハーフであるバロウ。お前ずっとこっそりストーキングしてただろwって具合な登場ばかりだし。まあ最後の台詞はよかったけどね。
そしてマキアとエリアル。
疑似親子の葛藤はわかるんだけど、実母じゃないって分かってはやし立てられたからって欲情するなよ……。
まあ暴走しないように自分から離れたのはいいけどさ、いろいろ気持ち悪い。
でも岡田さんこういうの好きなんだよね笑
背景や人物を深く掘り下げて設定したのは非常によくわかる。頑張って書いたんだろう。でもね、兎にも角にも尺が足りないっての。
省略するなら最初から出さない方がよかった周辺人物が多過ぎ。
おかげで肝心なマキアとエリアルの成長の時間差、葛藤が浅くなり過ぎた。
力技で泣かせにかかってきても、それらのせいで白けまくった。
たぶん何も考えないでいた方が泣けて楽しめるんだろうね。
惜しい。無駄な材料を使ったせいで料理に失敗している
おそらくこの作品の主題は、長命と短命との差による出会いと別れ、そして親子関係の2つでしょう。主人公格のキャラクターはマキアとエリアル、この2人だけです。
作品を見て感じたのは、それら以外にレイリアの虜囚の悲嘆、クリムらの復讐劇、非人道的な王に対する軍人イゾルの反発、伝説である長命種レナトの種としての最期、国家間戦争などなどが、脇役・サイドストーリーというよりは準主人公格・サブストーリーとして描こうとされているということです。
約120分、TVアニメでいえば本編約5.5話分しかないにも関わらずそれらの要素も描こうとすれば、必然的に時間が足りず、そうなると自然、主題や主人公格が描かれる時間は短くなります。そうなると、主題の描写は足りずもやもやするし、サブストーリーも不完全でもやもやして、あまり作品に集中出来ません。
具体的には、マキアが感慨を受けて回想するシーン、あれは見る人には新規の情報であり、本来ならば事前に描いておいて視聴者も一緒に思い出す、という方が効果的です。レイリアの孤独についてはなんとなく察せられますが、あれほどまでに狂う様子に納得するには描写が少なく、クリムの狂信的とまで言える復讐の念や別れの民についての思想についても描写が少なく頭で理解できても心がついていきません。イゾルについては王に反感を抱いているようですが結局なにも無かったので、描写するだけ時間のむだだと思います。
切るべき所はバッサリカットして、主題をじっくり描写すべきだったと思います。TVシリーズなら2クールでじっくりやるべきレベルの要素の多さだと思います。
キャラはかわいいし、声もよいし、作画もよいし、音楽も良いし(ただし音量がちょっと大きすぎたのと、戦争の剣戟音は耳障りでした)、扱う内容も良いのですが、内容については料理に失敗したようです。
材料が良かったので泣けましたが、作品にないたわけではないという実感があります。
観ないと後悔するところでした。
CMから気になっていて、歌や背景、内容など、そこそこ感動するんだろうなって思って軽い気持ちで観に行きました。
シンプルに言ってしまうと最高でした。
私が観てきた映画の中で一番泣きました。
後半もう泣きすぎて前がぼやけて…^^;
少年の成長、子供から大人まで詳しく描かれていて、逆に主人公は最初おどおどしていたのに少年に出逢って変わって育てていく、自身も育っていく。
でも主人公はある族で見た目は変わらない…自分が育てた少年は自分を越えていき、大きくなって…最後の方の別れは本当に立派な【母親】で。優しくて儚くて美しくて。
自分がちゃんと本当の母親になれているか分からなかったと感じていた主人公は、最後の方にきちんと家族を持って守れる人が出来た、愛する人ができた、そう感じたと思います。きっとちゃんと育てられたと感じたと思います。
だからもう、この子は離れても大丈夫だと。
もうここまでが【母親】の役目だった。
本当に素敵でした。
周りの描写も感動しました。
恋仲の存在がいるにも関わらず強制的に婚約させられて、子供を産んだのに、自分の子供に会わせてくれない、本当の独りぼっちを感じていた女の子。
でもそちらも最後には子供にきちんと会えて、さよならを伝えた。
もし、あの時、子供も母親に会えていなかったら結局何も変わらず同じように「独りぼっち」だったのでしょう。
でも、飛べた。高く高く。飛べた。
凄くすごく言葉では伝えきれないほど美しくて…。
主人公も他のキャラクターも感情豊かに描写されていて、本物の愛とはこういうことなのだと知りました。
現実はこんなに美しい世界はあまり無いけれど愛があるだけでこんなにもキラキラして輝いて見えるものなのですね。
独りぼっちが独りぼっちと出逢った。
素敵なことです。
何だかんだあっても最後にはしっかりさよならを飾るんですよね。
人生を変えてくれるような作品です。
ファンタジーで異次元の作品はあまり想像出来なかったけれど主人公目線になって考えていたら涙が止まりませんでした。
次の日、目が腫れているほど泣きました。
タオル、ティッシュ必須です。
この作品が沢山の方の眼に写るように。
沢山の方々に観てもらえるように。
みんなに愛を知ってもらいたいです。
本当に素敵でした。
ありがとうございます。
個人的に胃にくる良い作品でした
勧善懲悪ものが好きで、登場人物には幸せになってほしいと思っている者が書いているレビューということを踏まえて見ていただければ幸いです。
主人公のマキア視点ではとても良いストーリーだったと思います。
始めは一人ぼっちからくる寂しさから赤ちゃんを抱き上げ、次第に母とは何かを知り、最後には愛を知るというよく練り上げられた作品だと思いました。
また、マキアとエリアルの関係について、幼少期、青年期、壮年期と短い時間ながらも上手く表現をしていたと思います。
作画も素晴らしく、P.A.WORKSらしい背景や人物がとても繊細に描かれていました。全体的に薄い表現が多く、滑らかさがありました。あ、でも頬のむっちり感はありました、最高でした。
あと、月日が経つにつれてマキアの容姿がちゃんと少しずつ成長していたのが良かったです。
主人公を軸としたこの作品は個人的にとても素晴らしいものでした。
ひとつだけ気になったのがマキアの髪の色の変化ですね。マキアの髪がなぜ金から茶になったかが分からないというレビューをいくつか見ました。恐らく金髪ではイオルフの民だと分かってしまうのでミドが染めてくれたというものを、途中の髪染める道具の1カットで表現しようとしていたと思う(もしかしたらもう1カット別のがあったかも)のですが、ちょっと説明的にはきついのではないかなぁと思いました。
さて、ここから個人的に胃が痛む話です。
今作、個人的にレイリアが裏主人公的な立ち位置だと思っています。
マキアと対になるような、はつらつとした性格で活発的な少女であり、パンフレットも2人で構成されています。
ただ、この子を軸としたストーリーと見ると、メザーテに捕らえられ望まぬ子を孕まされ、救出に来た一族の男は全て殺されたと伝えられ、一縷の望みの娘には合えず、愛していた人は狂い落ちるという壮絶なストーリーを歩んでいます。最後には吹っ切れた描写はしているものの、ちょっと可哀想すぎじゃあありませんかね・・・・・・
しかも最後の吹っ切れるシーンがちょっと説明不足というか行動原理の理由付けが弱いというか、いやまぁ時間尺的にしょうがない部分もあるのでしょうが、なんというかストーリーの為に不幸にさせられた少女感がものすごいありました。
ただ、妊娠後からクリムが助けに来る王城までの感情や思考はとても真に迫るもので、ここでの女性らしい感情や母親としての感情表現はとてもすごかったと思います。
個人的にはこの子にはもっと救いがあるような終わりをして欲しかったです。失ったものがあまりにも大きいような気がしてなりません。
あともう一つの不満が、王国側のやっつけ的な行動でしょうか。こんだけ壮絶なことを起こしといて物語終盤で裏口からするするっと逃げ延びていることに胸糞悪さを感じます。
まぁ国王というものはこういう風に逃げ延びているのかも知れませんが、正直、水路で後ろから家臣にぶった切られてのたれ死んで欲しかったです。※個人の感想です。
マキアを軸として物語を見れば、とても素晴らしい作品だと思います。
愛とは何か、母とは何か、を考えることが出来る作品ではないでしょうか。
以上となります。
まるで史劇の如く
文芸映画であるかと錯覚する美しさ。
美しい少女達は出てくるが、いわゆる萌えとは一線を画した登場人物たちは皆がそれぞれ異なる存在感があり、その世界観や生活を感じさせてくれる。
時代や場所が次々に変わっていくので、多少の難しさを感じる人も居るかも知れないが、殆どにおいては自然と理解できる過不足無い情報量のバランスは絶妙です。
他人の子に無償の愛を注ぐのも、自身の子に訳あり愛を注げなかったのも、どちらも愛あふれる母であった事に涙する。
1点気になるのは、この監督の特徴とは思うけど、タイトルはもう少し親しみやすいものにして欲しかったかな。
レイトショーだったことも有るだろうけど、アニメもしくは実写化映画で数十人は居た劇場を上映終了までシーンとさせるぐらい観客を飲み込んだ作品ははじめてだ。素晴らしい作品に拍手と感謝。
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