「見終わった後の虚無感」さよならの朝に約束の花をかざろう smtsさんの映画レビュー(感想・評価)
見終わった後の虚無感
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監督が岡田麿里さんとのことで、ずっと見たかった映画でした。
こちらでのレビューで、母と子をテーマにした映画というのは抑えて観ました。
監督が脚本を手がけているここさけもそうでしたが、観た後の直後はすごい映画に出会ってしまった!!!と思うのですが、少し時間が経つと、あれ?でもさ…となるような作品です。
映画館を出た時は感無量で、母と子についてすごく考えさせられましたし、登場人物たちのヒビオルについても考えさせられました。
が、少し時間が経つとやはりエリアルに違和感を感じてしまいます。
母が歳をとらないという設定で人間を育てさせ、その人間の赤子から大人までの人生をすべて映像にするというのはやはり2時間でまとめるのは難しいのだと思います。母と子の話にするには、やはりマキアとエリアルが離れていた時間、2人がどのように過ごしていたかなどを入れるべきだったのだと思います。
この映画だけだとエリアルくん思春期だったからだとしてもちょっと勝手すぎじゃない?自分から出て行ったのに行かないでとか都合良くない?と感じてしまいました。
前半はマキアの母として子を守ろうとする姿、エリアルの幼いながらに母を守りたいという姿、本当にすごく良かっただけに後半が少し残念です。
岡田麿里さんの作品はいつもそうなのですが、ここだよ、ほら、泣いて!ね、泣けるでしょう?感は確かにすごいです。
ただそれも分かっていながらも、まんまと乗せられて泣いてしまうんですけどね。
分かっているのに泣いてしまう…だからこそこの人の作品はすごいと思います。
お涙頂戴ものが嫌いな方はあまり向かないかもしれないです。
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