「「小骨」の映画」寝ても覚めても hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)
「小骨」の映画
諦めた夢とか、好きだけど彼女がいる人とか、突然いなくなっちゃった人とか。
人生の中で刺さって取れない小骨があっても、みんな「別に平気」みたいな顔して生きてる。
けど、ふとしたことでその小骨を意識し出した時、それでも平気でいられるのか…って映画なのかなと。
みんながそれぞれの小骨と対峙して苦しむ中、年齢的にも状況的にも全てを諦めてるようにニコニコ笑う田中美佐子だけがはっきりと「羨ましい」って言うのが印象的だった。
過去の小骨に苦しむって、つまり諦めてないってことで、もしかしたらそれだけでも恵まれてるのかもしれない。
後半の衝撃的な展開はびっくりしたけど、私はあのまま、あの選択を貫いてほしかったとも思う。
彼女の人生は彼女のものだ。
誰に叩かれても、後ろ指さされても、それが幸せなら後悔するよりいい。
伊藤沙莉の「バカだねー、でも年取った時にネタにできるといいね」ってメールがとてもよかった。
幸せは相対的なものじゃなく、どこまで行っても主観なんだ、っていうのは、この映画でも、こないだ観た「美人が婚活してみたら」でも思ったな。あと「愛」と「情」について。
このあたりが、今の私のテーマなのかもしれない。
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