劇場公開日 2018年9月1日

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「唐田えりかさんだけ収穫」寝ても覚めても サラダさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5唐田えりかさんだけ収穫

2018年11月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

萌える

地方のDQNの集まる(パチンコ、スーパー銭湯、ゲーセンなどが複合的にある)タバコ臭いシネコンで観ました。ジャージ上下のガラの悪い主婦が「だから、生活保護課で聞きゃーいいの!」とか大声でスマホで話してるような場所です。
映画館の待合ロビーも閑散として暇そうな老人がソファーに座り込んでるような。店員ももちろんやる気なし。

私がこの作品を観たスクリーンも私を含めて2人しか観客がいませんでした(笑)
普段なら近くに大手シネコンもありますし、こんな負の空気の漂う場所には近づかないのですが、都内でもほとんど上映が終了してしまっていたため仕方なくそこで観ました。

結論から言うと他の方も仰ってましたが、「ファンタジーなのか?」です。
ヒロインのふわふわ・支離滅裂さといい、失踪した大阪時代の彼氏といい、まったく現実感がありません。
2人の出会い、一目惚れの仕方だってまるで少女漫画のようです(笑)

なのでツッコミどころや、違和感、矛盾はたくさんありますがファンタジーの現実的な揚げ足取りをしても意味がないのでやめておきます。

ラストのキテレツ具合といい、この作品の原作小説がかなり酷評なのも納得してしまった。

麦(バク)との再会の仕方、ファンタジーとはいえなんか笑ってしまった。

被災地が出てきたので麦の失踪が何か震災と関係でもあるのかなと思ったけどそうでもないよう。父親だかが北海道にいるとか言ってたので何かしら関係があるのかな。

マルコ君が麦本人でそこに何か仕掛けがあるのかな震災と関係あるのかなとか途中まで少し思ってましたがそんなミステリー的な謎解きも何もなし。

この辺を突き出すと「ファンタジーなので」で終わってしまうので重ねていいますがやめておきます(笑)

中途半端に震災や被災地絡めるなや!何がいいたいねん!て感じです。

後から気づきましたが2人で北海道らしき場所をバイクでツーリングしていて事故ってるにもかかわらず抱き合ってキスするシーンがありますがあの時点で麦は亡くなっていたのではないか?というよりも大阪の写真の個展会場で出会った時にすでにこの世のものではなかったのではないか?だから朝子を連れ去る時も行き先が黄泉の国である「北海道」だったのではないかか?朝子が思い直して引き返した場所、つまり被災地があの世とこの世の狭間にある場所ということか、、、そういう比喩表現なのか?
ファンタジーなので深読みしたらどうとでも解釈できてしまいますね。

まさにヒロインがずっと夢を見ていたようなと言っていたが、筋ジストロフィーで生死の狭間にいる彼の脳の中とも一致するような、、
まさか夢オチとまではいかないがすべて生と死を表す比喩としての表現だったのかと。
あの、汚くてきれいな大阪の川もそれを表しているのかな?あの河原は彼岸ということなのか。

でも、それなら彼女の周りにいた人たちは何なんだ?ということになってしまいますよね(笑)全部、比喩としての表現のための装置であるファンタジーなんだと言われてしまえはこれまたそれまでなんですよね(笑)

まぁ、そういうタイプの映画なので深追いしても意味ないかな。

筋ジストロフィーになってしまった彼は最近見た「ここは退屈迎えに来て」に出てたシンポ君だね。彼は何のための役だったのかな。田中美佐子も。と思ったがそう解釈すればある程度合点が行く。

ドリフ世代には懐かしい方も出ておられますね!お元気そうで何よりです。

この映画の収穫は唐田えりかさんの可愛らしさ、透明感、男が好きな「ちょうど良く地味でおとなしい順々な」子の役が魅力的で似合ってたということです。女性には嫌われるでしょうけど(笑)

私も大阪に住んでいたことがありますがお付き合いしていたのはヒロインのタイプではなくシンガポール人と結婚した子の役のようなコテコテの上沼恵美子みたいな大阪弁の方でした。ふわふわした透明感のある柔らかいキャラクターの大阪の子とお付き合いしてみたかったものです。

唐田さんの次回作は追ってみようと思います。
でも韓流アイドル(男の方)が大好きと聞いて失望しました。美脚を出して踊ってくれたら見直します。

サラダ