劇場公開日 2018年9月1日

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「汚いけど、きれい。」寝ても覚めても 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5汚いけど、きれい。

2018年9月8日
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鑑賞方法:映画館

好きだった男と瓜二つの男。揺れ惑うのは女。静かに、強く。許されない行動と、二度と取り戻せない感情。
麦は十分ヤバいヤツだったが、朝子もついていけないくらいのヤバい子だった。そんな朝子を、だらしないと感じる人もいれば、涙を流し共感する人もいるだろう。全ての映画が万人に向けたものでないのだから、この映画はこの映画で、観ている誰かを傷つけることもあるだろうし、心の支えになることもあるだろう。
観終えた僕は、ちょっと泣いた。それは東出の演技のせいだろう。

朝子の言動に共感できなくて、小説を読んだ。ずいぶんと映画と違っていた。小説の中の朝子もどこかタガがはずれているのだが、傍目には気の優しそうな素直な子に見えるのだろうなと想像できた。同性に嫌われるタイプだろうと思った。好感のかけらも持てなかった。だけどこの先この小説は、ずっと心に引っかかったままだろうとも思った。

栗太郎